京都
「知りあいの宿」を
つくろう。
好評につき、秋冬もやります。




今年の3月は
あたたかい日が多かったですね!
京都の桜のつぼみも、
いまかいまかというくらいに
ふくらんでいることでしょう。

日当たりのいいところや早咲きの桜は、
もう咲いています。
今年は特に、場所によって咲く時期が
極端にちがうようなかんじですよ。
── 京都で桜といえば、
300本の染井吉野が並ぶ哲学の道
真如堂(しんにょどう)の古桜、
たくさんの種類の桜が咲き誇る
円山公園(まるやまこうえん)
そして五重の塔を枝垂れ桜が彩る
醍醐寺(だいごじ)などが有名ですね。
お寺以外の、
たとえば嵐山鴨川の川べりでも、
京都の桜って、まったく風情がちがうような
気がするんです。
サカベさん、
「ここはおすすめ!」というお花見の場所を
教えていただけませんか?
うーん。むずかしいですね。
桜の名所として有名な場所は
それなりに全部すてきやし。
でも、個人的なところでいうと、
花見というのはアレですね、
ファーとなれるかどうか。
── ‥‥ファー?
桜って、ひじょうに
かおりがあるんですよ。
桜湯、桜餅なんかを思ってみてください。
豊かな匂いがするでしょう。
── そうですね。でも、そういえば花見のときに
桜の木の間近で匂いをかいだことって、
あんまりないですね。
桜を遠目に見て楽しくおしゃべりするのも
とてもいいんですけれども、
私は花を目の前でブァーと見たい!
かおりを楽しみたい!
そして、ファーとなりたい。
そういう観点からおすすめの場所を
挙げてみましょう。
── では、ベストファーコース3連発で
お願いいたします。
まずは、船岡山(ふなおかやま)ですね!
大徳寺(だいとくじ)の近くなんですが、
そこに建勲神社(けんくんじんじゃ)という
神社がありまして、ここの桜は、いいです。
桜のにおいもたちこめて、
完全にファーとなります。
目の前に桜が広がって、
花びらがひらひらとただようのです。
まず、お昼間はここで
とくと桜をたのしんでください。
── はい。
そして、船岡温泉という名の、
欄間がとてもみごとな銭湯で
夕方にひとっ風呂、はいかがでしょう。
湯冷めせんようにね。
── おお、そこは有名な老舗銭湯ですね。
天井に木彫りで
鞍馬天狗が彫られているという。
貸しタオルや貸しせっけんもあるようです。
そこでゆっくりしはったら、
こんどは夜の桜を眺めにいきましょか。
西大路通までちょっと西に歩けば、
平野神社があります。
桜がライトアップされていて、
おでんがあって、いいんですよ。
── サカベさん、たしか名月の回でも
おでんのことをおっしゃっていましたね。
あら、そうでしたか!
やっぱりおでんは重要ですねぇ。
あとはやきとり、あつかんの露店も
出ると思います。
ここのたこやき、おいしいよ!
── たのしそうですね。
わりにワイワイしていて夜の宴会ムードですが、
八坂さん(八坂神社)やほかの名所とくらべれば
混んでいないし、
比較的おだやかにたのしめると思います。
グループで行かれる場合は
ゴザの貸し出しもありますが、
平野神社さんに
予約をしておいたほうがいいですね。
ここも桜の木が近いからファーとなりますよ。
── うーんうーん、いい「桜の一日」ですね!
ではもうひとつ、負けないくらいの
よい一日をご紹介!
京都国立美術館あたりから
琵琶湖疎水が流れていますが、
蹴上浄水場のインクラインなど、
疎水べりの桜は、すばらしいんですよ。
川に沿って、桜がドームのようになっています。
まさにファーポイントです。
── 山科(やましな)に至るあたりですね。
新幹線で東京から京都に着く寸前に、
パッと桜が見えるところがあるんですが。
そうそう、そこです!
到着寸前とはいえ、新幹線の速さから
見えるなんてすごいですよね。
それから、疎水の川べりをずーっと歩いて、
山科の毘沙門堂(びしゃもんどう)
行ってみてください。
境内に枝垂れ桜の古木があります。
ここは人も少ないし、じっくり楽しめますよ。
まさに「庭に咲く桜」というかんじで、
私はここ、ほんまに好きなんです。
そしてさらに‥‥。
── さらに?
5000〜12000円と、少々お値段が張りますが、
近くに「長島」という
会席のお食事どころがあります。
ここは、お庭に桜があって、
座敷からの眺めが、もう‥‥(無言)。
── ファーっと?
ファー‥‥。
ものすごくよろしいのですが、
一日に3客さんしか取らないお店なので、
お越しになりたい方はぜひサカベまで
お問い合わせくださいね。
とくに「昼」が桜がきれいで、おすすめですよ。
── はああ。
ファーとなってきました。
(‥‥実際に桜を見てへんのに?)
えーっと、ベスト3ですよね。
あとは、通称「花の寺」勝持寺(しょうじじ)
背の低い桜で極上のファーやし、
鴨川の北側の、
枝垂れ桜のトンネルもみごとだし。
── じゃあ、サカベさんが毎年行くところは?
え? 私が?
言うていいんですか?
── どうぞ、ぜひ、どうぞ。
京都でいちばんちっちゃいんちゃうやろか、
というような神社があるんです。
そこは、繁昌神社(はんじょうじんじゃ)
といいます。
── なんだか、すごくいい名前の神社ですね。
「繁昌」という名は、日本唯一
ここの神社にしかつかないらしいですよ。
悪縁を切り、良縁を結ぶ、商売繁盛!
あまり言いたくないけど、
‥‥(小声)ご利益あるんですよ。
── (小声)そうなんですか!
(小声)そうなんです!
今まで周囲には内緒にしてましたが
正月にも必ずおまいりをしてるんです。
それから高木珈琲というコーヒー屋さんで
コーヒーをゆっくり飲みます。
フレンチトーストもおすすめ!
── あの、サカベさん、
まだ桜が1回も出てきていませんが。
はいはいお待たせしました、
次に花を見に行きます。
菅原道真公生誕の地、
菅大臣神社(かんだいじんじんじゃ)です。
大木の桜がみごと!なんですよ。
そこでひとしきり桜をながめます。
地元の人しか行かないような小さい神社ですが、
つるつるの牛が目印です。
── つるつるの牛。
みんながさわってつるつるになった牛です。
菅原道真は学問の神様ですから、
この牛のおでこをなでて、
「記憶、記憶‥‥」とつぶやく、
と、こういうことです。
── 4月のスタートに、いいコースですね。
まさにうってつけです。
菅原道真公の産湯の井戸もあるそうなんですが、
私、しょっちゅう行っているわりには
井戸を発見できていないんですけどね。

‥‥きっとそれは、花にファー
なっているからかもしれませんね。
サカベさんの予測では、4月3日ごろが
いちばんの見ごろではないか、とのことでした。
現在の「知りあいの宿」特別宿泊料金は
3月31日までですが、
4月からも「知りあいの宿」はつづきますよ!
(料金はオンシーズンの設定となりますが
 「ほぼ日」特別料金になります)
京都の春が、みなさまをお待ちしています。


「銀閣」フロント・フジワラの
まめまめ情報

京都では最近気温の低い日が続いていますが、
桜満開へのカウントダウンがはじまっています。
3月下旬から4月5日までに
お申し込みのお客さまは
さぞかしやきもきされていると思います。
桜によって咲く時期が違いますので、
どうぞお気軽にスタッフに
声をかけてくださいませ。
ワタクシは、南禅寺・哲学の道、
出町柳から北の鴨川沿いがきれいだと思います。

2004-03-24-WED

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