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新宿二丁目のほがらかな人々。
おねぇ言葉や裏声とかで語る別角度批評。

不景気になんか負けないわ。その4
夢を思い出す努力をするの!


ジョージ 多分ほぼ日を
読んでいる人たちっていうのは、
元々はモチベーションの
高い人たちだろうと
思うんだよね。
でも今の世の中くらい
モチベーションを高い状態で
ずーっと維持するのが
難しい世の中はないと思うよ。
つねさん

うん。

ジョージ 何でかって言うとさあ、
不景気って貘(ばく)みたいなもんで、
人の夢食って生きてるからね。
ノリスケ まあ、なるほど。
つねさん

で、夢が膨らんだら食われちゃう。

ジョージ そう。
ノリスケ 貘はどこにでもいるのね。
ジョージ いると思う。
ノリスケ でもほぼ日みたいな場所は
夢を語ってる場所だから、
貘は出て来にくいけどね。
ジョージ うん、でも逆にそれこそ
ほぼ日そのものを何か、
つねさん

否定する?

ジョージ 否定する、
ノリスケ ものがね、出て来るかもしれない。
ジョージ ある。どっかにあると思うよ。
どっかにあるけど、
まあそれは
ブラックホールみたいなもので
心の暗闇だからね。
ノリスケ だから毎日ちゃんとお日さまを
出して行くしかないよね。
ジョージ モチベーション高めようとするときは
どういうことする?
ノリスケ 僕はね、同じようにね、
何が理由何だか分からずに

下がる時があるの。
そん時はね、作業をしますね。
単純なことを着々とやることは
めんどうでも、するの。
そうするとね、とりあえず
ここまでは出来たんだって思うし、
でもほんとの意味での仕事って、
作業だけじゃなくて
もう1個別のところに

ちゃんとあるじゃない。
「考える」っていう部分ね。
それと「作業する」っていうことの

両方が 仕事をする人には
求められてるわけだけど、
どうしても

モチベーション下がってる時って
考える仕事の能率が落ちるの。
時間の無駄になる時には、
とにかく作業に集中してきっちりやる。
そのうちにちょっと変わって来る。
つねさん

うんうんうん。

ノリスケ でね、人の面倒見るの。
人の面倒見ることが
僕にとってはすごく
モチベーション上げることにつながった。
僕って何にもできないじゃんって思ったり、
アイディアが出ないとか、

くよくよするですよ。
そういう時には誰もが同じように
苦しんでるわけなの。
でも自分には分かってるけど
その人には分かってないことがあるの。
それはね、教えることができると思って
一生懸命やってみるの。
ジョージ うん。
ノリスケ そうするとね、それが出来た時に
一個また違うところに行ってるんで、
ちょっとスタートラインが変わるよ。
ジョージ そうだよね。僕も忙しいのが
一番の心の救いみたいな感じはある。
ノリスケ そうね、同じこと。
ジョージ ただし、あのね、
忙しいことばっかりに溺れていると
ほんとに夢がなくなるのよ。
ノリスケ そうよ。
ジョージ 自分がね、こういう夢持ってたなって
いうことを忘れてしまいがちになるんで、
忙しく忙しく忙しくして
ほんとにくたびれたときは、
スコーンと頭を使うのを止めて
もう一回夢の整理をするの。
つねさん

うん。

ノリスケ 夢の整理。
ジョージ うん。
ノリスケ 何がほんとに自分の夢なんだろうって
考えること?
ジョージ 夢ってさ。そう。夢って、
人間って毎晩夢見てるはずなんだよね。
ノリスケ うん。
つねさん

でも覚えてないよね。

ジョージ 夢を見てることを覚えてる日、
覚えてない日ってあるじゃない。
ノリスケ うんうん。
ジョージ 多分ものすごく嫌な夢は、
忘れようってする力が働くんだろうけど、
そういう夢に限って覚えていたり、
とても幸せな夢が途中で途切れてる夢とか、
そんな夢しか覚えてないんだけど、
夢っていうのは思い出す努力をしないと
見っ放しになって、
その夢を見たことも忘れてしまうことが
あるんじゃないかなと思って、
だから一生懸命もう一回
夢を思い出す努力をするの。
ノリスケ うん。
ジョージ それと、
やっぱり不景気で気持ちがボトムだし、
生活もボトムだと思うんだよね。
そうすると
もう一回昔のあれをっていうのは、
それが直近の夢だよ。すごく身近な夢。
だって、ほんとの夢っていうのは
今まで自分が一番幸せで
一番ゴージャスだった時代を
上回ることが夢であって、
そうすると例えば僕にとっての
直近の夢は、
ニューヨーク再上陸、Fクラスで。
ノリスケ Fクラスで。
ジョージ Cクラスなんかもうダメよってヤツ。
ノリスケ 吐き気がするまでお買い物するのね。
ジョージ それがまずスタート地点かなあとかね。
でも、そんなことやったって
仕方がないだろうよって思うことはね、
ノリスケ 貘に(笑)。
ジョージ そう。
あってもほんとに仕方がない部分はね、
バクにね、餌としてやればいいんだよ。
例えば
「月に500万円のお買い物がしたい」
なんて夢はもう貘にくれてやるわ(笑)。
だけど1年に2回くらいは
うちの扶養家族と2人でもって、
ノリスケ うちの扶養家族(笑)。
つねさんのことね。
ジョージ そう。ファーストクラスに乗って。
つねさん

僕、Cクラスでじゅうぶん(笑)。

ジョージ ニューヨークにミュージカルを
見に行くっていうのは
とりあえず、直近の夢にしたいじゃない。
ノリスケ そうだね。
つねさん

うん。

ジョージ で、例えば、ノリスケ君的には。
ノリスケ それはね、やっぱり旅行よ。
まとまったお休み、2年以上とってないもの。
仕事柄、盆も正月もないしね。
ジョージ アマングループ制覇でしょ?
ノリスケ 制覇とは言わないけど、
年に1回は海に行きたい。
まだ海で着ていない水着が
5〜6枚あるのよ!
ジョージ アマンワナはもう1回、よね。
ノリスケ うん。1週間以上の休みで何にもしないのを。
ジョージ しかも毎朝
「今日はどうしましょうか?
 ピクニックに行かれますか?」
って訊かれても
「いくらかかるんですか?」って尋ねないで
安心して「いくらでもいいわよ」ってね。
「じゃあ連れてってちょうだい」って。
つねさん

ふーん。

ジョージ レンジローバーの中に
ヴーヴクリコが冷えてて、
「開けましょうか?」って言われたら
「開けてちょうだい」って
何にも考えないで言えること。
ノリスケ デッキチェアでうとうとして目が覚めたら
冷たいおしぼりと冷えたペリエが出て来て。
ジョージ そうそうそうそう。
これみんなコストがかかってるのよねえ、
っていう旅行をしたいよ。
ノリスケ したいっ。
ジョージ それが夢。


リゾートいいわ〜。つづきます。

2003-04-03-THU

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