「風媒花」というのは風によって花粉が運ばれる花であり、
風によって種子が運ばれることは「風散布」と言うことを
読者のみなさまから、御指摘いただきました。
どうもありがとうございました。

ちなみに、いただいたメールを、一通、
ご紹介させていただきます。
               (「ほぼ日」編集部より)

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私は中学校で理科を教えており、
つい先日も、授業で風媒花や虫媒花の話をしました。
まだ教えて2年目なので、
授業の前に必死で関連の書籍を読み、
勉強したのですが…
植物と動物(特に昆虫)の「共進化」は、
本当に奥深いですよね。
そして、あまりの見事さに、感激します!

生物学的には、植物は
「風や動物をうまく利用するために進化した」
ではなく、
「風や動物をうまく利用できる形態に
 たまたま進化したものが生き残って来た」
と考えるわけですが、
「意志を持って、わざとそうしたんじゃないの?」
と言いたくなるような密接な共生関係にある植物と
昆虫(例えば、イチジクとイチジクコバチとか)もいて、
本当に驚くばかりです。

私たち人間も「〜するために」ではなく、
「たまたま〜したら、こうなった」という生き方も
たまにはいいかな、なんて思ってみたり…(笑)

ちなみに私の授業では、
種子植物は動物のようにすばやく動き回れないけれど、
子孫を残す過程で、2回ほど大移動をする。
一つは花粉の移動、もう一つは種子の移動である。
花のつくりは植物によって様々だが、
どれも花粉・種子の移動に効果的なつくりになっている。
(花やその付属物が、2つの移動に都合よくできている。)
だから、花や果実をよく観察すると、
彼らの生き様を想像することができる。

という流れで教えました。
生徒たちが、興味をもって
身のまわりの植物を観察してくれたらいいなあ、
と思っています。

それと、私も勘違いしていたのですが、
風によって花粉が運ばれる花を「風媒花」
(同様に、虫媒花・鳥媒花・水媒花・コウモリ媒花)と呼び、
風によって種子が運ばれることを「風散布」
(同様に、動物散布・水散布・自発散布)と呼ぶようです。
(つまり、花粉媒介と種子散布を分けて考えるようです。)
なんだか聞き慣れない言葉ばかりで、ややこしいですよね…

ところで、先日も野に咲く花(雑草)の話題があり、
今日は風媒花などのお話ですが、
何か特別なきっかけなどがあったのでしょうか?
(ちょっと気になりました。)

これからも、植物や生物の話題を、楽しみにしております。

(金時豆子)