蜜の味
フジテレビ系●木曜日午後10時
あやや つぎは『蜜の味』、行ってみましょう。
職業ドラマとミステリーの多い昨今、
恋愛もので、木曜10時。
この木10っていう枠はフジテレビの中で、
いまけっこう平均打率の高い枠ですよ。
荒井 いまは『それでも、生きてゆく』ですね。
あやや 過去には『BOSS』とか、
野島さんの『GOLD』とか、『不毛地帯』とか。
森下 あんまり恋愛モノやらない枠で
めずらしいですね。
荒井 内容的には、いわゆる三角関係。
菅野美穂さんが悪女役みたいですね。
あやや そう、このドラマのポイントはそこです!
菅野美穂さんが
怖い悪女を演じるのか、どうか。
森下 うん、うん。
あやや 前の『ギルティ』みたいな感じで、
悪役って言いながらじつはいい人、
っていうんじゃなくって、
思いっきり怖い悪女を
菅野美穂さんが思いっ切り演じたら、
ものすごく怖いだろうなぁと思うんです。
森下 そうですね。
榮倉奈々ちゃんが主役だけど、
じつは菅野美穂さんを中心に
回っていくドラマかもしれないですね。
あやや そうなるとおもしろそう。
もう、なんていうんでしょう、
あの、みなさん、ドラマの役柄の人を
本気で憎んだことってあります?
荒井 たとえば?
あやや たてえば、『想い出にかわるまで』の
松下由樹さんが演じた「久美子」みたいな役。
あのドラマ、憶えてます?
石田純一さんと、今井美樹さんが恋人どうしで、
今井美樹さんの妹の「久美子」を
松下由樹さんがやったんですけど、
観てて本気で憎くなるくらい、すごかったんですよ。
最近、ドラマ観てて本気で「憎い」って思える人、
あんまりいないじゃないですか。
ほら、すっごくベタなところでは
『スチュワーデス物語』の片平なぎささんとか。
── 『赤い運命』の秋野暢子さんとか。
あやや 古すぎっ!
── 当時、人気絶頂だった百恵ちゃんの
ファンからたくさんの苦情が寄せられたと
聞いたことがあります。
あやや でも、そのくらい憎まれる役って
最近のドラマでは少ないと思うんですよね。
荒井 憎むっていうか、
いまだに怖いのは、あれです。
錦戸亮さんが『ラスト・フレンズ』で
演じたDV男の役。
あやや ああー、アレ!
荒井 いまだに、テレビで見かけると
ちょっと怖い感じがするんですよ。
あやや いいですね!
ほかにありますか。
森下 そういうのでいうとね、
わたしがイヤだった役は、
今井美樹さんがすっごいモテモテのドラマ。
(『意外とシングルガール』)
最後に、誰とつき合うかを、
石だか、玉だかを投げて決めるんだよね。
荒井 ひどい(笑)。
森下 もう、なんてイヤな女なんだっていう(笑)。
今井美樹さんぜんぜん嫌いじゃないんだけど、
あの役はほんと嫌いだった記憶があるなぁ。
あやや そうそう、イヤな役ってあるんですよ。
だから、話を戻すと、
それくらい強烈な悪女を
菅野美穂さんが演じてくれたら、
そのドラマはすっごくおもしろくなると思う。
森下 そうですねー。
前も言ったと思うけど、
菅野美穂さんの悪女はいいからなー。
あと、わたし、菅野ちゃんの顔って、
ものすごく好きなんですよね。
荒井 ルックスでいうと、学生役の
木村文乃さんっていう人が気になりますね。
森下 あー、きれいだよね、この子ね。
荒井 きれいなんだよなぁ。
ドコモのCMで、桑田佳祐さんと一緒に
雨宿りしてた子なんですよ。
あやや ああー、あの子か!
なるほど、なるほど。
あとね、榮倉奈々ちゃんも
最近、すごくきれいになりましたよ。
森下 へぇー。
あやや ちょっと童顔っぽい感じだったのが、
大人になったというか、
すっごいきれいになってた。
森下 脱皮した感が。
あやや 脱皮した感があります。
そのあたりも含めて、このドラマ、
ちょっと大人のラブストーリーっぽいので
濃い展開を期待したいですね。
だって、脚本が大石静先生ですからね、
やっぱり、どろどろでしょ?
荒井 ええと、手元の資料によれば、
「ひとりの男性をめぐって火花を散らす、
 恋というものに翻弄される女性を
 榮倉と菅野がどうリアルに演じるか」
あやや 来た。ほら。出た。
どろどろしそうじゃないですか。
なんてったって、
『蜜の味』っていうくらいですからね、
どろどろですよ、そりゃ。
森下 とかいって、すっげー
さわやかだったらどうする?
『蜜の味』。
あやや 『蜜の味』が
テイスティーフレッシュ! みたいな。
── 意味わかんない。
荒井 はははははは。
あやや テイスティーフレッシュ! みたいな!
── 2回言っても意味わかんない。
森下 あと、これ、
菅野美穂さんは根っからの悪女じゃない
っていう可能性もあるね。
あやや いい人ってこと?
森下 ふつうの人だったのに
悪女に変わっていく、みたいな展開。
「自分に対する絶対的な自信があったが、
 直子(榮倉奈々)の登場により
 何かが変わりはじめる」
って資料には書いてあるから。
あやや だとすると、豹変してほしいです!
何度も言うけど、怖い菅野美穂さんが見たい!
森下 でもさぁ、この「直子」って人、迷惑だよね。
自分の恋心に気づいたからっていって。
ほかの人と婚約中の相手のところに
田舎から出てくるなんて‥‥。
わたし、こういう人、苦手だわ、若干。
一同 (笑)
あやや 迷惑っていうか、若いっていうか‥‥。
荒井 「大人のラブストーリー」なのに。
あやや でも、このドラマの登場人物の
設定年齢ってけっこう若いんですよ。
榮倉奈々ちゃんが18歳、ARATAさんが27歳、
菅野美穂ちゃんが27歳っていう設定。
この年齢で濃厚な大人のラブストーリーは
果たしてくり広げられるのか‥‥。
森下 でも、それ、わたしたちが、
歳をとりすぎただけなんじゃない(笑)?
あやや ええーーー! そっかぁ‥‥。
荒井 そうですねぇ、18歳は若いにしても。
森下 27歳は大人のラブストーリーでいいでしょ。
あやや あああ、そっかー、そうなのかぁー。
森下 あややが十代のころ
大人のラブストーリーとして観てたドラマって
きっと27歳ぐらいの人の話だよ。
あやや ガーーーーーン!
そうかも‥‥たしかに‥‥。
ちょっと認識し直さなきゃ。
僕とスターの99日
フジテレビ系●日曜日午後9時
── さぁ、どんどん行きましょう。
あやや じゃあ、『僕とスターの99日』はどうですか。
荒井 日曜日9時、
『マルモのおきて』をやってた枠ですね。
へぇー、韓流ですか?
あやや 韓流なのか、韓流の逆パターンなのか、
ハリウッドっぽい恋愛ものか‥‥
なんかもう、いろんなものが混ざってますね。
森下 モデルは『ノッティングヒルの恋人』なのかな。
あやや ああー、なるほど、なるほど。
森下 スター女優と、
さえない地味な男が出会うという設定。
あやや わたし、こういう「秘密の恋」って、
ラブストーリーの中でも
けっこう好きですね。
── 『ローマの休日』的な。
あやや そうそうそう、
『ローマの休日』もそうだし、
むかし、金城武さんと中山美穂さんがやった
国家スパイとの恋‥‥。
荒井 『二千年の恋』。
あやや そう!
話が多少ありふれていても、
この、「秘密の恋」系のドラマは
ついついたのしんで観ちゃいますね。
荒井 草なぎ剛さんと藤原紀香さん
っていう組み合わせもありましたね。
森下 ありましたねー、『スタアの恋』。
あやや けっこうあるんですよ、そういう展開。
荒井 映画でいうと、『ボディガード』っていうのも。
あやや エンダぁーーーーぁぁぃぁあーーーーー♪
(ホイットニー・ヒューストンのマネ)
── うるさいよ、あやちゃん。
あやや そうすると、つまり、主役のふたりは、
ホイットニー・ヒューストンと
ケビン・コスナーなわけですよ!
エンダぁーーーーぁぁぃぁあーーーーー♪
── うるさいよ、あやちゃん。
荒井 スターと一般人の
「秘密の恋」という構造でいうと、
今回はスターのほうを
キム・テヒさんが演じるんですね。
あやや キム・テヒさんはきれいですよー!
この人ががっちりブッキングされている
っていうことは、だいぶ前から
きちんと準備されたドラマなんでしょうね。
森下 で、相手役となる一般人側のほうを
演じるのが西島秀俊さんですね。
あやや いい組み合わせだと思います。
やっぱりここは二枚目じゃないとだめなんです。
設定的に一般人だからこそ、
見た目的には、わかりやすい二枚目じゃないと。
荒井 西島秀俊さんって、いま、わりと、
そういうポジションですよね。
求められている「二枚目」を
落ち着いてこなすというか。
あやや そうですね。
独自のポジション築いているというか、
なかなかいないと思います。
荒井 たしかにこのドラマで
めちゃめちゃ笑わせるような人が相手だと
成り立たないですね。
あやや そう、だから、
西島秀俊さんとキム・テヒさんは、
けっこう、ベストに近い組み合わせというか。
「秘密の恋」をやるキャストとしては
とってもいいと思います。
森下 なるほどねー。
あやや 話変わりますけど、
日本人俳優と韓国女優の組み合わせでいうと、
わたしあのドラマもけっこう好きでしたよ。
竹野内豊さんと、チェ・ジウさんの。
荒井 ありましたねぇ。
森下 ああー、『輪舞曲-ロンド-』。
あやや そうそう。
正直、話にすごく引き込まれた
というわけではないんですが、
なんだろう、好きでしたねぇ。
やっぱり、いいところは、
その、「たどたどしい愛」。
荒井 「たどたどしい愛」!
森下 新ジャンルだね。
あやや やっぱり、ことばの壁ってあるじゃないですか。
どっちがどっちのことばをしゃべるにせよ、
あの「つたなさ」が魅力になるというか、
つい、その恋を見守りたくなっちゃうんですよね。
森下 あーー、一所懸命で、
つたない感じがかわいいんだ。
それは言われるとわかる気がする。
荒井 そういう「萌え」は、
概念としてあるみたいですよ。
あやや あ、それでいうと、
わたし、いまだに好きなのが『ドク』!
森下 香取慎吾さん。
あやや そう!
「ユキセンセイ、ユキ‥‥」
わたしいまだに、すっごい好き。
香取慎吾くんのやったベトナム人の役。
森下 あー、わかってきたよ、「たどたどしい愛」。
あやや わかってきたでしょ?
たどたどしくコミュニケーションを取ろうとする、
そのけなげさとか、不自由さが、
胸キュンなんですよ。
── あ、そのたどたどしさ、
オレにとっては『E.T.』だわ。
「E.T.‥‥フォーン‥‥ホーム‥‥」
あやや たどたどしすぎるって。
  (つづきます)

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2011-11-03-THU