動物もの、事件簿、
そして新しいドラマ枠。

SPEC〜警視庁公安部公安第五課
    未詳事件特別対策係事件簿〜
TBS系●毎週金曜日午後10時
あやや じゃ、つぎは『SPEC』です!
『TRICK』『ケイゾク』の堤幸彦さんが演出。
荒井 8日からはじまってますから、
掲載されるころにはけっこう進んでますね。
森下 ちょうど、「分かれ目の第3話」が
終わったあたりですかね。
あやや 「分かれ目」を見ずに勝手に断言しますけど、
堤幸彦さんと西荻弓絵さんのコンビですから
勝手ながら私はおもしろいと確信してます!
森下 『ケイゾク』のコンビですよね。
あやや そうです。
私、このふたりはコンビとしても好きですし、
ひとりひとりとしても、ファンです!
とくに、西荻さんにはお世話になりました!
荒井 え、お世話に? なにで?
あやや たとえば、山口智子さんの
『ダブル・キッチン』! 大好き!
荒井 ああ、そういうお世話ですか。
個人的に知り合いだというわけじゃなく。
あやや ちがいます!
心がお世話になってるんです!
西荻弓絵さんのドラマにはいつも
心がお世話になってるんで、
これもかなり期待しています。
荒井 たしかこのドラマ、最初、
『ケイゾク2』って言われてましたよね。
あやや 言われてました。
たぶん、世界観とか設定とかが
共通してるんだと思うんですが、
そういう意味でいうと
気になるのが戸田恵梨香さん。
ポスト中谷美紀さんという意味で考えると
ちょっと違和感があるなと。
荒井 まあ、たしかに中谷美紀さんとは
ぜんぜんテイストがちがいますよね。
あやや ま、同じじゃなくてもいいんだけど、
そこだけちょっと引っかかってます。
荒井 相手役は加瀬亮さんですね。
銃器の扱いは警視庁一の腕前、という設定。
戸田恵梨香さんとのコンビネーションが
いったい、どんな感じになるか。
ま、外さない感じはしますけどね。
あやや 『ケイゾク』が大好きだった私としては、
そうとう期待しちゃいますねー。
森下 ちょっと気になるところといえば、
「特殊能力」っていう設定。
エスパーみたいな方向に行っちゃうんじゃなくて、
現実的なレベルで特殊な能力を
発揮してもらえると、
個人的にはおもしろく感じるんですが。
あやや なるほど、なるほど。
荒井 まぁ、『ケイゾク』が好きだった人は
きっとおもしろく見られるでしょうね。
あやや 『ケイゾク』よりも
スカッとわかりやすい感じに
なるのかもしれないですね。
なんていうか、『ケイゾク』って
なんか、暗かったじゃないですか。
荒井 そうですね。
でも、そのあたりの変なところが
よかったともいえる。
森下 わかります。
犯人が最後に毒を吐くのが
すごい新しい感じだったりとか。
あやや そうそうそう。
森下 あとは、あれですよね、
中谷美紀さんと渡部篤郎さんの
組み合わせが変でよかった。
荒井 ほんとは『ケイゾク』と
比べないほうがいいんでしょうけどね。
でも、『ケイゾク』がおもしろかったから
ついつい、ハードルを上げてしまうという。
森下 ああ、その感じはわかる。
あやや でもね、みなさん、忘れちゃいけないです!
演出は、堤幸彦さんですよ。
けっきょく、堤さんのドラマは
なんだかんだいって外さないですから!
荒井 しかし、このサブタイトル、すごいですね。
「警視庁公安部公安第五課
 未詳事件特別対策係事件簿」。
長いなぁー。
あやや ま、「長いなぁー」って言われることを
狙ってるんでしょうけど。
荒井 にしても長いなぁー。
あやや 長いなぁー。
── 長いですねぇー。
森下 漢字並ぶと、なんかテレ朝っぽくないですか。
あやや ほんとだ。
荒井 ほんとだ。
── ほんとだ。
獣医ドリトル
TBS系●毎週日曜日午後9時
あやや じゃあ、つぎ、行きます。
『獣医ドリトル』。
森下 あややの大好きな
小栗旬さんじゃないですか。
あやや そうです!
あ、でも、私、熱はだいぶ冷めました。
荒井 前回も冷めたって言ってましたが。
あやや 好きなのは変わりませんが、
盲目的じゃないということです。
その意味でも、この『ドリトル』が
よいドラマであることを願ってます!
ていうか、小栗さんに、
失敗してもらいたくない!
荒井 ぜんぜん冷めてないじゃないですか。
あやや すいません、個人的な話ですけどいいですか。
森下 いまさらなにを。
荒井 いまさらなにを。
あやや 私ねぇ、小栗旬さんと井上真央ちゃんが
どっちも同じくらい好きなんです。
ドラマで失敗してほしくないと思う、
ナンバー1、ナンバー2なんです。
そのふたりがね、なんと、
おんなじドラマで共演するわけですよ。
これが応援せずにいられましょうか!
ドン!!
── 机を叩かないで、あやちゃん。
あやや だってね、私は小栗旬さんのファンだから
あえて言わせてもらいますけどね、
ドラマファンのなかには
「小栗旬の出るドラマに当たりなし」っていう
そんな失礼なセオリーを言う人がいるんですよ。
森下 だって、『花より男子』は?
あやや 『花より男子』は、脇だったじゃないですか。
主役じゃない場合はいいんですよ。
でも、主役に回ると、
どうも結果がついてこない。
あの月9の水嶋ヒロくんとやったやつも‥‥。
荒井 ああ、『東京DOGS』。
うーん‥‥そうですね‥‥。
あやや もうひとつだったじゃないですか。
荒井 あと、なんか、借金するドラマ。
森下 ああー、『貧乏男子 ボンビーメン』だ。
あやや あれも‥‥残念ながら‥‥。
荒井 うん、視聴率で客観的に考えても、
たしかに小栗旬さん主演のドラマで
ばっちりドカーンと当てたものってないですね。
あやや そうなんです!
だからね、私は、ほんとうに思うんです。
もう、小栗旬さんに失敗してもらいたくない!
ドン!!
── 机を叩かないで、あやちゃん。
お茶がこぼれちゃうから。
あやや というわけで、
この『獣医ドリトル』に関しては
私、応援する気持ちが強くて
とても冷静な予想なんてできないんですけど、
どうですか、森下さん、『獣医ドリトル』は?
森下 ‥‥困ったな。
あやや えー、困っちゃうんですか!
森下 ああ、違う、困るっていうのは
すごく個人的な好みの部分での話。
あの、このドラマって、要するに、
ペットの医療モノでしょ?
あのね、私ね、動物も飼ってないし、
ペットに対するあこがれもないので、
こういう、動物がテーマのドラマって
どこに感情移入していいのかわからないんですよ。
荒井 あ、そうですか。
森下 そうなんです。
荒井先生は、わかります? 
荒井 わかりますよ。
森下 どういう気持ちで観ればいいんですか。
どこをどう観ればいいんですか。
荒井 まぁ、ひとことで言うなら、
「動物、カワユス」でしょうね。
森下 「動物、カワユス」!!
ガーーーーン!
荒井 猫とか出てきたら観ちゃいますよ。
森下 「猫とか出てきたら観ちゃう」!
荒井 動物好きは世の中に多いので。
森下 そっかぁー‥‥。
すきなの?
世の中は、そんなにペットが。
私がおかしいの?
いや、動物が嫌いなわけじゃないし、
もちろんかわいいと思うけど、
ドラマの題材になるほど好き?
荒井 とくに猫が大好きです。
見てるだけでたまらん! って感じです。
森下 だ、断言。そ、即答。
‥‥あやや‥‥私はどうしたら‥‥。
あやや 私がこの世で一番好きなのは犬です。
一同 (笑)
森下 そ、そうなん?!
あやや はい、こないだ友だちと
延々話し合ったすえに答えが出たんです。
この世の、あらゆる食べ物、
唐揚げ、おにぎり、ぜんぶ集めて、
あと、そこに、小栗旬さんとか
二宮和也さんとか俳優さんもぜんぶ入れて、
そのなかで、一番好きなのが、犬です。
荒井 はははははは。
森下 で、でも、動物がかわいいだけのドラマとか
ちょっとあざといなって思わない?
あやや あざとかろうとなんだろうと、
犬が出てきてハートフルでウォーミングだったら
浮き浮きしながら観ちゃいます。
森下 でもさ‥‥でもさ‥‥。
あやや 森下さん、動物、飼ったことないんですか?
金魚とかは?
森下 金魚‥‥ばあちゃんが飼ってた‥‥。
荒井 どさくさに紛れて
ちょっと動物ハートフルな話をしましょう。
数年前、飼ってた猫が調子悪くなったんで、
都内の某動物病院に行ったんです。
で、待合室で待ってたら、
あの篠原涼子さんが入ってきたんですよ!
森下 ‥‥‥‥それで?
荒井 笑顔でうちの猫に近づいてきて、
「かーわいいー」「顔ちっちゃーい」
とほめてくださったので、
「ありがとうございます」みたいな。
あずけていた犬を
引き取りに来たところだったようです。
どうです? ハートフルでしょう?
森下 ‥‥‥‥つまり?
荒井 動物病院で篠原涼子さんに
会いましたよ、っていうお話です。
森下 ああ、なにがなんだかわからなくなってきた。
ちょっと外に出て風に当たってきます。
パーフェクト・リポート
フジテレビ系●毎週日曜日午後9時
あやや じゃあ、『パーフェクト・リポート』、
行ってみましょうか。
森下 むっ!!
荒井 どうかしましたか?
森下 この枠、新設なんですよ。
荒井 そうですね、日曜9時‥‥ああっ!
あやや 『JINー仁ー』の枠だ。
つまり、来年の春はじまる予定の
『JINー仁ー』の続編と同じ枠。
森下 そうなんです!
いや、ドラマファンとしてはね、
ドラマの枠が増えるのは大歓迎ですよ?
荒井 でも、自分が脚本を手がける人気ドラマの
裏の枠でドラマがはじまるとしたら‥‥。
森下 んもう! なんでここに!
ドラマファンをわざわざ
分割しなくてもいいじゃないですか!
えいえい! こんなところにつくらないで!
‥‥‥‥ということを、
最初に、ちょっと言わせてください。
あやや 落ち着きましたか。
森下 もう大丈夫。
荒井 胸中、お察しいたします。
あやや でもこれ、ちょっと不思議なのは、
新設のドラマ枠なのに、
はじまるドラマ自体はわりとふつうですね。
その、なんていうか、
この枠でこういうことをやるんだ、
っていう意志がつかみづらいというか。
荒井 と、いうところが、
意志なのかもしれませんね。
あやや ああ、そうかもしれないですね。
奇をてらわず、地に足をつけて。
森下 なんか、木曜っぽい感じのドラマですよね。
あやや そうですね。もしくは火曜日っぽくもある。
── 不思議な会話だなぁ。
あやや 内容的には、報道モノ。
テレビ局の落ちこぼれ報道記者が
再起を図り奮闘する。
荒井 フジっぽいですね。
森下 こういうの得意ですよね。
記者系というか。
あやや ふつうっぽいけど、
気づいたら観ちゃいそうですね。
荒井 でも、『ドリトル』の裏ですよ?
あやや あ、小栗さんを応援しなきゃ。
ちなみに『パーフェクト・リポート』の
イケメンは誰ですか。
荒井 小出恵介さんと、要潤さんですね。
あやや なるほど、なかなか‥‥。
あ、いや、でも、小栗さんを応援します。
あの、そういえば、イケメン系のドラマって
いつの間にかなくなりましたね。
森下 あーー、へったねー。
荒井 そういえばそうですね。
『イケメンパラダイス』的なものが
1クールにかならずいくつかあったけど、
今回はそういうあからさまなものはない。
あやや 前回の春の連ドラチェックときに、
「イケメンブームは終わった」って
言いましたけど、あれから半年経って、
ほんとうになくなりましたねぇ。
森下 そうですね。
そういう意味でいうと、
今季のドラマは全体に固いというか、
マジメなものが多いかもしれない。
あやや あー、それはそうですね。
荒井 たしかに。
フリーター、家を買う。
フジテレビ系●毎週火曜日午後9時
あやや 『フリーター、家を買う。』です。
荒井 フジテレビですか。
森下 脚本が橋部(敦子)さんだし、
すごく丁寧につくられてそう。
あやや そうですね。
『僕の生きる道』とか、
よかったですよねー。
荒井 主演が嵐の二宮さんで、相手が香里奈さん。
お客さんを呼べそうなキャスティングです。
あやや 二宮和也さんは、
日本のいまの若手俳優の中で、
一番演技がうまいんじゃないかと思います。
極端にいうと、二宮さんの演技を追うだけでも
時間を使う価値があるっていうか。
森下 うん、うん。
あやや この人がいまこういう表情をしてる
っていうことだけで、
その作品をたのしめる。
そういう希有な役者さんだなと思います。
二宮さんって、誰かを演じているとき、
その人そのものに見えません?
森下 ああー。
あやや 「役そのものの人」に見えるんですよ。
あらゆる役が。
こういう人がほんとに生きてきたんだろうな
って感じのところまで演じるというか。
要するに、持って行けるっていう、
背景まで、ドラマで描かれてない背景まで、
感じさせる役者さん、って思うんですよね。
わたしは。
森下 なんか、こう、色がないですよね。
あやや そうなんですよね。
森下 だから、ほかのいろんな役に
入りやすいのかもしれないですよね。
荒井 「ふつうの人」なんですよね。
これ、ほめ言葉ですけど。
嵐のメンバーとしても役者としても
すごく輝いてますけど、
そのへん歩いてたら、いい意味で
ほんとに「ふつうの人」だと思う。
無色でニュートラルというか‥‥。
あやや そして、香里奈さん。
あの、私、ちょっとわかったんですよ。
以前、香里奈さんについて、
魅力がいまひとつよくわからないって
言ったじゃないですか。
森下 あー、言ってた、言ってた。
よくわかんなくて困ってるって(笑)。
荒井 「香里奈さがしの旅」を
続けてるところだって言ってましたね。
あやや そう、香里奈さんの魅力が
いまいちわからないまま、
ずっと旅を続けていたんですが、
最近、ようやく、
「あっ、こういうところかな?」
みたいなところがわかってきましたよ。
森下さんのお嬢さんとか、
荒井先生がお好きなのは、
香里奈さんのこういうところかな、
みたいなところが。
森下 かわいいよね。
あやや わかります。
そして、キャストでいうともうひとり。
浅野温子さんの存在感っていうのは
あいかわらずすごいな、と。
荒井 あー。
森下 うん(笑)。
あやや その、なんていうんでしょう、
時代を一度手中にしたことがある人の
すごみというか。
森下 うん。
あやや いわば、ある時期の芸能界で
トップにいた人ですから。
その存在感はやっぱりすごいなと。
森下 こういう連ドラに出るのって
久しぶりじゃないですか?
荒井 そうですね。
あやや 勝手な推測ですけど、やっぱり、
ふつうのドラマへの出演じゃなくて
「二宮くんのお母さん役だから」
出演されたっていうのもあると思うんです。
森下 ちなみに、このお話、
フリーターのまま家を買うってこと?
荒井 そうみたいですね。
森下 ムリでしょう。
あやや でも、買うんですよね?
森下 最終的に買うの?
荒井 いや、わかんないですけど。
あやや 買うんじゃないですか?
だってこれ、原作があるんでしょ?
ベストセラーでしょ?
森下 いや、絶対買えないでしょう。
ローン、組めないしさ。
あやや じゃあ、定職に就くんですかね。
森下 買わないんじゃないかな、買うのかな。
どっちにしろ、このドラマ、
設定や話の筋だけを取り出すと、
きっと、ドラマになんないくらい
地味なものだと思うんですよね。
あやや そうですね。
ぜんぶ、世の中のふつうの人に
起こりそうなことばっかり。
森下 うん。
荒井 リアルですね。
あやや そう、リアルなんですよ。
だって、お姉さんが義理の母と、
ちょっと不仲だったりとか、
お母さんが近所の人に、
ちょっといけずされてたりとか。
荒井 まぁ、殺人事件とかは起きずに。
森下 おっきいことは何も起きないんだよね。
だから、ドラマにするには
ちょっと難しいはずなんだけど‥‥。
あやや 橋部さんだったら。
森下 そうなんです。
そういうリアルな世界を
丁寧に描いてくださると思うので。
あやや そうですよね。
そういう意味では、平凡な日常を
逆に期待するというか。
荒井 そうですね。
考えてみれば、ホームドラマって
そういうものかもしれない。
あやや あー、そうですね。
なんか、話してたらたのしみになってきた。
森下 うん(笑)。


(つづきます)

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2010-10-25-MON