最後に

7人の男性講師のみなさまに
それぞれの得意分野から男前になるための
レクチャーを受けた4歳の息子、壱。
なんとなく、息子の目の光が
変わってきたように
思えたりなんかもします。

どんなことにでも興味を持ち、
人を思いやる心を持つ、
まっすぐで素直な男前になるために。
女親としてかけてやれる言葉は何だろう?

そこで、ふと、ある人の顔がうかびました。
そうだ! 「新宿二丁目のほがらかな人々。」
でおなじみの、ジョージさんに、聞いてみよう!

男の子に伝えたい言葉について、
ジョージさんは、
こんなお話をしてくださいました。

「この前、ぼくの姪と甥と
 いっしょに食事に行ったんです。
 姉弟なんだけど、
 食事の席でつかみ合いのケンカになってしまった。
 どうしてケンカになったのか訊ねたら、
 お姉ちゃんが弟に
 『おまえは泣き虫だから』と言ったことがきっかけで
 弟が怒りだしちゃったらしいんです。
 
 自分の恥ずかしい1面を、
 つまり『泣き虫』ということを
 人前でお姉ちゃんがしゃべったから怒った、
 と、弟は言うんです。
 
 ぼくは、弟のほうに問いただしてみたわけ。
 人ってなんで泣くのかなあ、と。
 
 悲しい思いをしたときや
 悔しいときに涙は出るよね?
 きれいなものを見たりしたときも
 泣くかもしれない。
 
 人間として、美しいものを見て泣いたり、
 何かを感じて涙を流すのは、とても大切なこと。
 泣くことは、ぜんぜん恥ずかしいことじゃない。
 恥ずかしくないことを、人に言われて、
 どうして怒るの?って、
 ぼくはその弟に言いました。
 
 女の子は、自分のことを大好きになれる
 とてもうらやましい生き物なんです。
 いっぽう、男の子は、
 自分を好きになるのがすごくヘタです。
 
 ぼくは「ほがらかさん」だから、
 自分とおなじように
 自分のことを好きになれるタイプの人間を
 好きになるのかもしれないね。
 
 だからぼくは、男の子には、
 自分を好きになりなさい
 ということを教えてあげたい。

 男の子は自分の弱いところや
 いやなことばかりを見てしまうんだよ。
 だから、
 ストレートになれないんですね
 
 恋愛をするときは、まず、
 女の子のことをほんとうに好きになること。
 そして、相手に好きになってもらうには
 自分を好きにならないとだめなんです。
 自分ですら好きになれない男は
 人に好かれるわけないんです。
 
 男の子は自分で自分をほめられないから
 誰かにほめてもらうために
 組織をつくったり会社をつくったりします。
 とにかく、他人にほめてもらいたがります。
 
 それよりも、
 自分で自分を好きになんなきゃいけない。
 それをぼくは、
 すべての男の子に言いたいです」

ハハ・スガノの結論

女であるスガノは、たしかに
基本的に普通に自分を
好きな体質なのかもしれないです。
自分を普通に好きかどうか、
そこが男性と
大きく違うところだったのかもしれないです。

自分を好きになるということに気づかないかもしれない
男の子の壱に、ハハが言えるのはただひとつ、
このことなのかもしれませんね。

この企画にご協力いただきましたみなさま
どうもありがとうございました。
そして、お読みくださいましたみなさま、
ほんとうにありがとうございます!
チョービッカビカ男前になっている
10年後の息子壱をいつの日かまた、また、
見てやってくださいね。




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2002-12-28-SAT


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