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土曜日は土っち!?〜あいまいサタデー〜

「読めるけど、いつもどっちか迷うんだよね」
「ことばは知ってるけど、書けといわれると自信がない」
あいまいなことばをクイズでお楽しみください。





お蕎麦やさんののぼりにあった、
「名代 生蕎麦」の文字。
「名代」の読み方は、どっち!?



みょうだい

なだい


クリックすると答えが下に表示されます。





●同じ字で、違う読み方で、違う意味。


アロハ
「名代」って「なだい」って
読むんですか。
知らなかったー。
でもあんまり、
声に出して読みませんよね。
お蕎麦やさんののぼりは。

りか
それはそうなんだけど、
今回のポイントは、じゃーん。
「読み方が違うと意味が変わることば」
なのです。

アロハ
えー。じゃあ、
みょうだいとも読むんですかー?

りか
そう!
たとえばよその会社に行って、
「部長の名代(みょうだい)で
 参りました」
といえば、部長の代理ってこと。

アロハ
あれ?
そのことば、聞いたことありますよ。
「ほぼ日」に来るまでは、
いちおー企業のOLでしたから。

りか
そういえばそうだった。
じゃあ知ってたのね。

アロハ
いえいえ、「命」に「代」で
「命代」=「みょうだい」かと
思ってましたあ。
だってー、
「上司の命(めい)を受けて」
とかいうし、「命(めい)」は
「命(みょう)」とも読むじゃないですか。

りか
うーん。
ちょっと納得しちゃった。
でもまあ、
これから気をつけていきませう。
有名な品は、「名代(なだい)」。
代理の場合は、「名代(みょうだい)」。

アロハ
はーい。
うっかり書き間違えることがなくて、
よかったです。
お蕎麦やさんののぼりも、
「なだい なまそば」って
読めるようになったし、
よかったよかった。

りか
‥‥「なまそば」?
「生蕎麦」は、「きそば」だよ?

アロハ
えっ。そ、そんなー。
「なまそばください!」って、
注文してましたよー。
はずかしー。
ちゃんと茹でた蕎麦が出てくるのか、
ちょっぴり不安だったことを
告白します‥‥。

りか
い、いろいろ今回は
よかったね‥‥。

【解説】 なだい 【名代】
(1)評判が高いこと。名高いこと。また、そのさま。
(2)名目。名義。
(3)江戸時代、歌舞伎・操り芝居などの興行師で、
   奉行所から許可を得て登録された者。

みょうだい【名代】
ある人の代わりをつとめること。また、その人。

ほかに、「なしろ」とも読む。
なしろ 【名代】
大化前代、大和朝廷に服属した地方首長の領有民の
一部を割いて、朝廷の経済的基盤として設定した部(べ)。
天皇・后妃・皇子などの王名や宮号をにない、
その生活の資養にあてられた。子代(こしろ)との
区別は明らかではないが、子代は后妃の皇子・王子の
資養にあてられた部民と考えられている。御名代。

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2006-04-08-SAT

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