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その72


オガー
ほぼにちわ!
「読めない土曜の女たち。」です。

アロハ
季節の変わり目ですね。
体調など崩されていませんかー?

ゆーないと
けっこう風邪ひいてるとか、
聞きます。
あと、花粉、きてます! きてます!

りか
お大事にねー。
暖かくなるのはいいんだけど、
ここ東京の「ほぼ日」あたりも
昨日は風がすんごい強くて!
なんていうか、危険だったわー。

オガー
いわゆる春の嵐ね。
目の前でお花屋さんの植木が
ドドーッと倒れました。

ゆーないと
あっぶねー。
でもー、春ってー、
のんびりした季節ってイメージなのに、
強風は吹くし
雨や曇りばっかりじゃないっすか?
あっしも物心ついてから、
けっこう春ってやってますんで、
気づいちゃいましたよ。

アロハ
そうなの。
春っぽい日って
そんなに多くないのよね。
ゆーなちゃん、さすがお天気娘ね!

オガー
お天気娘なの?

りか
すっごく気分が変わりやすくて‥‥
じゃなくて、
天気予報が大好きなんだよね。

ゆーないと
当方、恥ずかしながら、
携帯電話の有料のお天気情報も
購読してますっ。

アロハ
お天気お姉さんにでもなるの?
ちょっと、いいかも。
お天気お姉さん。

ゆーないと
いや、ただ天気が好きなだけなんすよ。
「今、ちょー晴れてんのに、
 夜は雨かよっ!」
とか。すごいたのしい。

オガー
何でもおもしろがる子だね。
まあ天気予報見てたら、
ほんとに春の天気が不安定だって
わかるよね。

りか
はいはーい! で、昨日!
強い強い風に煽られながら、
わたくし今日のテーマを
考えておりました。

オガー

ほうほう。


りか
で、これでいこうかと。
じゃーん。
「かぜって、いろいろあるよね!!」

アロハ
ああ、ありますね。
鼻風邪ー。

ゆーないと
あ、のどにくる風邪。

オガー
インフルエンザとかー。

りか
‥‥まあ、それも「かぜ」なんだけど、
昨日思いついたっていったでしょ!
ぴゅうぴゅう風に煽られながら、って!

アロハ
なんだ、「風」ですか。
でもー、そんなにいろいろあります〜?

オガー
えーっと、
春といえば 「春一番」だね。

りか
そう。それは、
「1、2、3、ダァー!」
の方も有名だし、読めるよね。

オガー
てゆーか、「ダァー!」なしでも
読めますよ、ふつう。

りか
なぬー。じゃあ、
今年の春一番が
関東地方に吹いた日は
いつだか知ってる?

ゆーないと
はいっ。3月6日っす!
さっさと「風」について、
ほかのも見せてくださいよ。

りか
うう。
お天気娘に、なぜか負け組気分。
こちらです!

旋風
乾っ風
東風
南風
颶風


オガー
最後のだけ、ちょっとわかんないかも。

ゆーないと
ええっ。
オガーさん、すごいっすね!
あのー、「ひがしかぜ」と
「みなみかぜ」て読めるのが
あるんですけど、
あれってひっかけ問題?

アロハ
う〜ん。
まよってるんだけど、
これ(凩)って、「なぎ」?

りか
ぶぶー。「なぎ」は「凪」。
風のないことね。
風の名前ではない、かな。

ゆーないと
あー。「旋」とか「乾」とか、
普通っぽい字があるのに読めないのが、
なんかくやしい! 正解を教えて!

りか
ほっほっほ。これをどうぞ!

春一番 はる
いちばん
立春を過ぎてからその年で
一番はじめに吹く、強い南風。
旋風 つむじかぜ 「せんぷう」とも読む。渦巻く強い風。
竜巻より規模が小さく、
すぐに消えるもの。
おろし 冬に山から吹きおりてくる、
強い冷たい風。
各地に「○○おろし」という名がある。
乾っ風 からっかぜ 「空っ風」とも書く。
山から吹き下りてくる
冷たくて乾いた風。
関東地方でよく使われる言葉。
こがらし 「木枯らし」とも書く。
秋の終わりから冬の初めに吹く
冷たい風。木を枯らすという意味。
東風 こち 「あゆ」「とうふう」
「ひがしかぜ」とも読む。
東から吹く、春を告げると言われる風。
南風 はえ 「なんぷう」「みなみかぜ」とも読む。
西日本でよく使われる言葉。
南のほうから吹いてくる風。
颶風 ぐふう 強くて激しい風。もと気象用語で、
13段階の風の状態のうち、
一番強い風を表した。


アロハ
わあ。「凩」って、
「木枯らし」かー。
一瞬「凧(たこ)」とも迷ったんだよね。

オガー
それはまったく風じゃないね!

ゆーないと
「乾っ風」って、字があったんすね。
つめたくて乾燥してる、からっ!!
とした風だからぴったりっすね。

オガー
やっぱり「颶風」って、
はじめて見たかも。
気象用語だったんだ?

りか
はい。
気象庁で使われている
「風力階級」っていう
風の強さの階級を表していた言葉なのね。

ゆーないと
天気予報はー、言葉はきっちり、
「ここまでが『やや強い』」とか、
「これ以上になったら『強い』」とか、
決まってるんすよね。そーいえば。

りか
そそ、正確に伝えるためにね。
さすがお天気娘。
えー、風力階級の13段階は、
こうでした。

静穏(せいおん)
至軽風(しけいふう)
軟風(なんぷう)
和風(わふう)
疾風(しっぷう)
雄風(ゆうふう)
強風(きょうふう)
疾強風(しっきょうふう)
大強風(だいきょうふう)
暴風(ぼうふう)
烈風(れっぷう)
颶風(ぐふう)


「静穏」は、
煙突の煙がまっすぐ上がるような、
ほぼ無風の状態。
最後の「颶風」は、
大災害をもたらすような強い風、
だそうです。

アロハ
使わないの、もったいないですねー。
「和風です」って言われたら、
「洋風もあるの?」って思っちゃうけど。

オガー
「和やか(なごやか)な風」、
ってことかしらん。

アロハ
はあ。
風の話をしていたら、
ハワイの海風を
浴びたくなっちゃいました。

オガー
わたしも南の島の風が好きー。

りか
秋風もいいよ!
切ない感じがきゅーんとするの。

ゆーないと
きゅーんと‥‥ですか。
あっしは風の子なんでー、
冬に冷たい風の中を
厚着して散歩するのとか、
けっこう、楽しい。

りか
そうだ、
あれはいやよね、すきま風。

ゆーないと
‥‥はあ。

りか
風通しの良い関係だった二人、
なんだか最近風向きが変わったな、
と思ったら、
あっという間に風雲立ちこめ、
すきま風が吹きすさび、気がついたら
「風と共に去りぬ」。
二人の思いでの風景も風化して
風船がしぼむように消えていったわ。
‥‥なんて、いやじゃない?

オガー
‥‥。

りか
そんなことになったら、悲しいよねー。
ね、ね!!
でもちょっとドラマチック?
映画とかになりそう?
風で綴るふたりの愛の軌跡。
あー、風って言葉、風流だわー。

ゆーないと
‥‥風って、
「虫」って字が入ってますね。

アロハ
あ、ほんとだ!
きゃあ!

オガー
うわあ。
そこばっかり見えてきた。

りか
‥‥風流、だいなし。

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2006-03-18-SAT

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