BUSINESS





その53


りか
ほぼにちわー!
「読めない土曜の女たち。」です。

オガー
今日は予告どおり、
先日三省堂さんでうかがった、
『大辞林』ってどんな辞書?
というお話をご紹介しまーす。

アロハ
まってました〜。
ふたりともにこにこして帰ってきたから、
楽しかったんだろうなーって、
うらやましかったですぅ。

ゆーないと
そうっすか?
ふたりして、がたがた、
言ってませんでした?
なんか、怖いもんでも見たのかと。

オガー
あはははは。
言わされましたよ、「がたがた」!

りか
うふふふふ。
では、どうぞー。

ヨメナ語1周年記念!
三省堂『大辞林』取材の巻
-前編-


オガー&りか
こんにちわ。
今日はよろしくお願いいたします!
三省堂・
萩原さん
よろしくお願いします。


三省堂出版局辞書出版部部長
萩原好夫さん。『大辞林』の
前編集長でいらしゃいます。
三省堂・
本間さん
よろしくお願いします。

三省堂出版局国語辞書出版部
本間研一郎さん。『大辞林』の
現編集長でいらしゃいます。
三省堂・
佐藤さん
よろしくお願いします。


三省堂出版局国語辞書出版部
佐藤竹哉さん。『大辞林』では
自然科学系をはじめ多岐にわたって
ご担当されています。
三省堂・
高野さん、
神藤さん
よろしくお願いします。

三省堂出版局デジタル情報出版部部長 高野郁子さん(右)。
三省堂出版局デジタル情報出版部課長 神藤利章さん(左)。
『スーパー大辞林』を含む、
三省堂 Web Dictionaryの運営を担当されています。

りか
『大辞林』て、すごくページ数も多くて
作るのがたいへんだったのではないですか?
時間はどのくらいかかったのでしょうか。
萩原さん 第一版(1988年発行)を
つくり始めたのは
1960年くらいのことですから、
28年かかっている、
ということになりますね。

オガー
28年!!
そんなに長いスケジュールが
組まれていたのですか?
萩原さん それが、初版は、予定では
8年くらいで
出版するつもりだったんですけど‥‥。

りか
つもりだったけど?
萩原さん 28年かかりましたねえ。
会社の状況であるとか、
著者の体制がとれるかとか、
競争商品との関係ですとか、
遅れた理由はいろいろあったんですが、
そもそも「8年」というスケジュールに
無理があったんですね。
他社さんを見ても、
どうやら20年くらい
かかってるようですね。

オガー
すごいですね、28年‥‥!
萩原さん 原稿にするまでの
資料をあつめるだけで
何年もかかりますし、
それらを全部手作業で
やってたわけですからねえ。
コピーもなかったので、
すべてカーボン紙で複写です。
本間さん そういう作業のなかで、
何が哀しいってね、
最初に書いた原稿の内容が、
出版する頃には
古くなっているということです。
とくに自然科学系や
社会人文科学のものは
2〜3回書き換えてるんじゃ
ないですかね。学問の進歩とか
流行というものがありますから。

オガー
はあ‥‥!
具体的には、
どうやって作るのですか?
佐藤さん 辞書の中には
いわゆる「動詞」や「名詞」といった
「国語」のほかに
「自然科学」「社会人文科学」
「新語」などがあって
全部分野が異なるんです。
専門用語は、その分野の専門家に
言葉の取捨選択を依頼します。
あるいはある程度のラインナップをあげて、
このほかに掲載したほうが いい単語は
ありますか、と聞くこともあります。

りか
パソコンの専門用語でも、流行語でも、
新しい言葉ってどんどん出てきますけど、
それはどうされていますか?
佐藤さん いろんなやり方がありますが、
たとえば新聞を読んでいて、
見かけない言葉に出会ったら、
カードに書いて、とっておきます。

オガー
インターネットも使われますか?
佐藤さん はい。「語彙収集」も
インターネットのおかげで
早くなりました。
昔は「用例」を集めるのにも
雑誌や新聞を見て、
抜き書きしていたんですけど
今はネットで検索することができます。
たとえば、その単語の最後を
のばして発音する場合、
音引きにするべきか、
そうでないのかということも
検索をして数を調べます。
より一般的なものを探す、という作業です。
もちろん、そのまま引用したりは
しないですよ(笑)。
インターネットがあることで、
「一般的」を判断するための資料が
あつめやすくなりました。
ただ、相変わらず紙を使う部分もありますよ。
本間さん メモ程度にね。
新聞に載っていた言葉だとか
テレビで耳にした言葉なんかを
カードに書いておく、ということを
日常的にしています。

りか
テレビを見たり新聞を読んだり、
ご自分の生活のいろんなところが、
辞書づくりにかかわっているんですね。
ウェブ版の『大辞林』には、新しい言葉も
たくさん入って入るようですね。
本間さん いま、『大辞林』をインターネットで
利用できる、
ウェブ版の『大辞林』があります。
http://www.sanseido.net/
『スーパー大辞林』と言いまして、
冊子版のものに、
さらに「新語」をくわえています。
たとえば、『大辞林 第二版』は、
まだ省庁再編する前の発行なので、
「財務省」とか「国土交通省」などの言葉は
載っていないのですが、
『スーパー大辞林』には載っています。
『大辞林』は23万3千語ですが、
ウェブ版『スーパー大辞林』は
25万語ほど載っています。

オガー
うわあ、すでに2万近く増えてる!
『大辞林』の内容が、さらに新語も増えて、
ぜんぶインターネットで調べられるって、
すごいですね。
23万3千語も収録している
『大辞林』の使い方で、ここがおすすめ!
というところを教えてください。
佐藤さん そうですね、いろいろありますが‥‥、
語釈の順番ですね。
『大辞林』は、
現代、いちばん使われているものから
順に並べて書いています。
それでも迷いますけど。
『広辞苑』とは逆です。

りか
え、気がつかなかった!
それが使いやすさのひとつかも‥‥。
たしかに、むずかしい方から載っていると
それを理解しながら
読み進まないといけないような
気になってしまいます。
佐藤さん 『大辞林』は、
1番目の語釈を読んでもピンと来ない、
ということがないようにしています。
本間さん ただ、辞書の基本的な書きかたというのは、
本義を書いて、
そこから展開していくというのが基本です。
それはだいたい、
古さと一致しているんですよね。
いわば、「原義」ですから。
だから『広辞苑』などが
古い方から書いていくというのは
ひとつの正当さであるんですけども、
それだけで書いてくと、
どうしても「理解」という面では
必ずしも正しくはない、というのが
われわれの考え方です。
ここも悩ましいところですねえ。
高野さん 日本語というのは、とても歴史が長いんです。
極端に言えば、古い方の語釈から書くなら
奈良時代から書いていかなくてはなりません。
変化の度合いが、英語などに比べると
かなり多いのだと思います。
古い方から全て書いていったのでは
紙面がいくらあっても足りませんから
辞書の基本を押さえつつも、
やはり、使う頻度の高い語釈から
書いていくというのが『大辞林』の
大きな特徴のひとつです。
「これ知りたい」と思うことを
すぐ知ることができますよ。
本間さん あと特徴としては、新語が
たくさん載っているということですね。
現代生活に必要な言葉が
たくさん載っています。
それはもう、
いちばん大事にしたいところです。
佐藤さん それと漢字の情報ですよね。
本間さん 常用漢字かどうか、
送り仮名を省略できるのか、
宛て字かどうかといった、
学習性の高い情報が充実しています。
佐藤さん あとは、「アクセント」ですね。
どこに強調するか
わかるようにしています。
本間さん 日本語は強弱のアクセントではなく、
高低のアクセントですので
一番最初の音節から数えて
どこで高から低への変化のあるかがわかります。
そういった変化がないものは「0(ゼロ)」で
示しています。
よく言われるのは「朝」と「麻」とか、
「箸」と「橋」ですよね。

(「朝」は最初の音節にアクセント、
 「麻」は二音節めにアクセントでした )
萩原さん 関西系の発音とは異なりますから、
『大辞林』では、
NHKのアナウンサーのかたが
どう発音するかを基準にしています。
佐藤さん このアクセントの表記は
音読ボランティアの方たちが
よく使ってくださってるみたいですよ。
アクセント辞典に載っていないことばも
説明していますから。

りか
‥‥というか、このアクセントの監修も
その専門の先生がいらっしゃるんですね?
ひとつの語に対しても、
たくさんのかたが関わっているんですねー!
本間さん そうです。
いわゆる同音語で
アクセントがちがうというのは
おもしろいですよね。
同じ言葉でも「がたがた震える」と
「がたがたの建物」では
「がたがた」のアクセントが違うでしょ。

りか
「がたがた」。「がたがた」。

オガー
「がたがた」。「がたがた」。
わーほんとだ!!

(来週につづきます!)

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