Y字路談義。
横尾忠則・タモリ・糸井重里が語る芸術?


こんなところで、しゃべれるの?

 横尾忠則さんの「Y字路」の絵はこちらからご覧ください。
  (更新毎に、追加していきます)

糸井 横尾さん、こんにちは。
横尾 あぁ、糸井さん。
この場所……おそろしいところだねぇ。
糸井 森タワーっていう、
かなりでかいビルの49階ですもんね。
横尾さん、
六本木ヒルズに来るのは、はじめてですか?
横尾 はじめて。
なんで、
こんなところでしゃべることになったのかなぁ?
いやぁ、こわい。
エレベーター、こわかったもん。
糸井 ここからは、いろんな建物が見渡せますよー。
横尾 霞が関ビルって、どれ? 
昔は、36階建てで、
霞が関ビルが
いちばん高いと言われていたけど。
森ビル
の人
隠れちゃって、見えないんですよ。
横尾 ぼくなんかの時代は
霞が関ビルがいちばんだったからね。
糸井 そうかー。
ちょっとうれしいのが、
海がものすごい近いところです。
横尾 近く見えるだけで、
実際は、そんなに近くないわけでしょう?
糸井 そうなんですよね。
横尾 でも、こういう建物は、
入るだけで緊張するよね。
ストレスになる。
足がフラフラする感じだし……
揺れているの?
糸井 揺れてないはずだけど、揺れてます?
横尾さんは、
それぐらいのなにかを感じますか?
どのぐらい感じますか?
横尾 なんか落ち着かなくて、
フラフラして、目がかすんでいるのか、
風景がボヤーッとしている。
やっぱり、体が揺れているみたい。
森ビル
の人
この高さでものを見ることって、
あまりないじゃないですか。
ですから、
自分の感覚が、けっこう狂うんです。
横尾 狂っているのは
自分じゃなく、ビルじゃない?
糸井 毎日、勤めてると大丈夫なわけ?
森ビル
の人
私も、ふだんは
こんな高くにはいないので……
いつもは17階で
仕事をしていますので、まぁ、
「普通のビルの高いところ」
ぐらいなんです。
横尾 ぼくも、
17階ぐらいにしたかったなぁ……。
糸井 (笑)そう言えば、
横尾さんは、
だいたい1階か2階にいる人ですね。
横尾 そうそう。
10階とかだと、もうダメ。

ここだと、脳がグラグラして、
話なんかできないんじゃないかなぁ。
ねぇ?

でも、ここにこんな窓があると、
外を見てしまう。
見たいし、見たくないし。
中途半端な自分になるねえ。
糸井 そう言えば、前に、
「ロマンスカーで橋本治くんと対談する」
っていう企画をやったことがあるんです。
でも……話、できなかった、
動いてると(笑)。
横尾 できないでしょう?
できないと思う。
  (明日は、タモリさんが登場します)


「Y字路」
こちらからご覧ください
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2004-07-07-WED


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