最新の記事 2006/10/06
 
第47回目は、
結婚にまつわる人間関係についてです。

縁あって結婚までした二人の、
仲立ちのようになった方と、どう付き合うか。
みなさんは、どう思われますか?

では、もういちど相談の内容をごらんください。

問題47 恩ある先輩なのですが‥‥


相談させていただきたい悩みがありまして、
メールいたしました。
先輩との人間関係の悩みです。

先輩の主催するイベントで知り合った女性と
今年結婚したのですが、
その先輩がなにかにつけて
「自分のおかげで結ばれたカップルだ」という態度で
接してきます。

自分の結婚生活を元に
助言してくれているのはわかるのですが、
子供を作るタイミングや実家との接し方など
「他人には関係が無いでしょう」というようなことまで
自分の価値観を押し付けてきて困っています。

私にとっても妻にとっても友達で、
特に私にとっては中学生のときからの先輩です。
関係は大事にしたいのですが、
この「自分のおかげ」風を吹かせるのだけは
閉口しています。

再来月遅ればせながら開く披露宴でも
「真の主役は自分」と、ほぼ確実に
式次第に自分の価値観を押し付けてくるのが
わかっているので、呼ぶのがとても怖いです。

知り合えたのはこの人のおかげなのは間違い無いので
我慢して先輩を立てていくか、
自分の見解をはっきり言って一定の距離を置くべきか、
どのようにすればよいのでしょうか?

よろしくお願いします。

(愁)


とても後輩思いのようですし、
結婚の先輩としてもご自分の体験から、
伝えたいことがあると思います。

ただ、 結婚生活はとてもプライベートなもの。
自分たちで一から作っていきたいですよね。

とはいえ、もちろん、
誰もが自分たちだけで生きているのではない、
ということも、忘れたくないですよね。

さて、選択肢は、次の2つです。

A:これからも我慢して先輩を立てる

B:はっきり見解を言って距離を置く


結果を発表します!



はっきり見解を言って
距離を置く
   
   

困っているならば、
なんらかの手をうったほうがよい、
ということのようです。

さて、内訳はこちらです。

投票総数:4641

A:これからも我慢して先輩を立てる
34.8%

B:はっきり見解を言って距離を置く
65.2%

全体の3分の2が、「距離を置く」そうです。

男女別に見てみましょう。

男女別

女性

A:34.6%  B:65.4%
男性

A:35.3% B:64.7%

ほんのすこしだけ、男性のほうが、
「先輩を立てる」が多めです。

年齢別に、見てみます。

年齢別
全体


女性


男性


女性は、年齢が上がるにつれ、
「まあ、先輩を立てるのもいいのでは?」が
多くなっています。
しかし男性はバラバラで、
年齢による傾向が見えにくいですねー。

結果をご覧になってのご意見は、
ぜひこちらまでお送りください。


では、メールをご紹介いたします。

「最初が肝心」、「後のことを考えると」、
「女性側としては」、
「先輩の立場で考えると」などなど、
いろんな方向からご意見をいただきました。

ありがとうございました!

A「これからも我慢して先輩を立てる」メール

=
たぶん、最初のうちだけです。

結婚して15年になります。
「これからも我慢して先輩を立てる」にしました。
恩のある先輩が口を出してくるのは、
多分最初のうちだけです。
じょじょに話も減ってくるでしょう。
口だけでなく行動に出るのなら、
第三者を通して伝えなければいけないと思いますが、
文面から、助言だけだと思いましたので。
長い結婚生活を考えると、そんなの取るに足りません。
結婚披露宴も口を出すだけなら、
聞き流すといいでしょう。
助言すら聞きたくないのはわかりますけど、
披露宴をどうするのか決めるのは、お二人なんですから、
「参考にさせてもらいます。」とだけ、
先輩には伝えましょう。
結婚式については、どんなに良い式でも
不満をもつ親族もいます。
いちいち気にしてはいられないですよ。
なので、我慢をするんじゃなくて、
「聞き流す」クセを付けることをおすすめします!
お二人の結婚はお二人だけのものです。
自信を持ってください!
そして、先輩との関係も大事にするといいと思います。
(h)

=
これからも縁を持ちたいから。

今回の問題は相談者の方よりも
相手の先輩寄りに拝見させていただきました。
よって、結果Aを選びました。
私自身、後輩と仲良くするタイプなので、
自分が上位すぎる対応にならないように
毎回気をつけています。
断りやすいような誘い方をしてみたり、
誘う回数を加減したりします。
それで相談者の方の先輩が「オレのお陰で」という
態度を取られるのをどうしてかな、と考えたとき、
やっぱり相談者の方とこれからも縁を持っていたいと
思っていらっしゃるのではないかな、と思いました。
やり方が幼稚だといえば幼稚すぎる部分もありますが、
今まで相談者の方が仲良くされてきた方ですから
悪いところばかりではないのですよね。きっと。
だったら短絡的に「距離をおく」前に、
少し見方を変えてみるというのはどうでしょうか。
カチンと来ることがあっても、
「そうやってまた先輩は自分と
 かかわりをもっていたいんだな〜可愛い人だな」
って思うだけでかなり見方も変わると思うんですけど、
どうでしょうか?
年齢差っていうのは厄介でこればっかりは
どう頑張っても越えられません。
けれどそのお陰でその先輩から得たものというのは、
将来を共にする女性もそうですが、
それだけではなかったんじゃないでしょうか?
そういうことを含めて、
先輩と距離を置く前に様子を見るのはどうでしょう。
あまりに繰り返される台詞には
「またですか〜」とちょっとげんなりしてみせるのも
必要かもしれません。
言ってる本人はただ口がつい言ってるだけで、
そこまで意識してないのかもしれませんしね。
長く続いたご友人とできれば長く、
そして楽しく過ごせますように。
(Sii 30代 女)

=
披露宴よりもその後。

Aに投票しましたが、今後もガマンして付き合う、
という訳ではなく、披露宴では、
ガマンして合わせてあげる、と言う意味です。
披露宴でVIPゲストとして盛り上げてあげ、
その後は距離を置けばいいのです。
せっかくの披露宴、そんなのいや!
と思われるかもしれませんが、
結婚して何年か経った身としては,
披露宴の思い出などどうということはありません。
それよりもその後何年も続く結婚生活が
快適であることの方が大切です。
いきなり距離をおいても恨まれるかもしれません。
一度義理を果たしておくのです。
距離を置くのはそれからの方が角が立ちませんよ。
(30代 みぷ 女)

=
うれしくてしかたない‥‥。

先輩なのだからたててあげたほうが
いいんじゃないかなあ、というのが正直な感想です。
先輩は、多分うれしくてしかたがないのだと思います。
態度が子供っぽいなあと思いますが‥‥、
おそらく周りの人たちも先輩の一人相撲かどうかは
わかると思うので、言いたいだけ言ってもらって、
子供のことやらなんやらは聞き流して、
言うこときかなければいい話ではないのでしょうか。
「その人がいなければ奥さんと出会えなかった」、
その恩を、「いいたいようにいわせておく」
ということで恩返しするという気持ちで‥‥。
(神奈川 30代 既婚女性)

=
出発点は大事に。

夫婦の出発点にまつわる人間関係は大事にする方が、
長い目で見ればよいのではないかと思います。
結婚生活を続けていく上で、
結婚前や新婚時代の良い思い出というのは
大切だと思います(今が良くないというわけでなく、
若かりし頃の輝く思い出も大切に、ということで)。
出会いのきっかけとなった先輩との関係を
今悪くしてしまうと、その大事な結婚前後の思い出に、
暗い影を落としてしまうのでは?
そして後になって思い出したときに、
つらい、いやな気持ちになってしまうのでは?
ああ、あのとき先輩にあんな態度を
とることもなかった‥‥と。
その先輩にしたって、まさかお二人が
自分の言うとおりの生活を送っているか
たびたびチェックしにくるわけでもないでしょうから、
好きなだけ風を吹かしていただいてはどうでしょう。
「はい、はい」とにこにこしながら話を聞いて、
でも振り回されない。自分たちのライフスタイルは
自分たちで決める。
そのことについて何か聞かれたら、柔らかく、
でもわかりやすく説明して分かってもらう。
それは、先輩との関係だけでなく、
実家や義理の両親との関係でも
大切になってくることかもしれませんね。
ご結婚おめでとうございます、どうぞお幸せに!
(30代 女性 既婚)


B「はっきり見解を言って距離を置く」メール

=
新しい関係を築けるかも。

とてーも悩みましたが、距離を置くに一票。
このままでは、息が詰まってしまいますよ。
引き合わせてくださったのは確かに先輩でも、
その出会いをきちんと結び付けているのは
紛れもなく愁さん達お二人なのですから。
心からの感謝を伝え、その想いは決して忘れずに
大切にして。いつか、ふっと力を抜いて
「あの先輩がいてくれて良かったね」って
おふたりでにっこり言えるようになる頃に
また新しい関係が築ける事もあるのかも。
心からの感謝の気持ちに不要な思いまで付く事に
なってしまうのは‥‥避けるべきと思うのですが。
お互いの為にも、妙な熱を冷ます距離は
必要だと思います。
それが、最後になるのか時間を置いて
新たな関係になるのかは、
もう天に任せてしまってよいのでは。
(チョコ)

=
結婚間近の女性として。

同じようにもうすぐ結婚・披露宴をする女性として。
普段のお友達づきあいであればまだしも、
女性にとっていろいろとこだわりたい部分の多い
披露宴に、旦那の親ならまだしも、
旦那のタダの先輩に(失礼ですが)
そこまでの口出しははっきり言ってかなり迷惑です。
私はそれほどこだわりたい部分があるわけではないけど、
それでも自分に置き換えると、
とても面白くないと思います。
はっきり言うのがはばかられるという場合でも、
できれば直接の先輩である旦那に、
さりげなく遠回しにでも、「自分たちで決めたい」
ということを言ってもらいたいと思っているはず。
先輩はきっと気のいい人で
面倒見の良いお兄さんタイプの人なのだと思いますが、
「嫁さん側のご両親がとても式とか披露宴に
 夢があって、せっかくなので夢を叶えてあげたい」
でも何でも良いので説得して、
口出しは控えていただいてください。
また、子供を作るタイミングなんて
特にプライベートなことと関係しているので、
女性はあまり友達であっても
言われたくないのではないかなあ、と思います。
できればはぐらかして、詳しく意見されそうになったら
きっぱりと「プライベートなことなので」って断って。
新生活は二人で作るもので、例え親であっても
あまり口出しされたくないものです。
奥様と仲良く暮らすことの方が、大事ですよ。
先輩もきっと分かってくれると思います。
(28歳 女)

=
先輩の立場でした。

私は先輩の立場と同じような状況に
立ったことがあります。
私の親友と私の会社の同期が
「この二人は絶対に気が合う」と確信し
紹介したらばすっかり盛り上がり、半年で結婚!
私としてはしてやったり。
そういう気持ちもあったので
知らず知らす何かにつけ「私のお陰」風を
吹かせていたのだと思います。
その時は親切心からと発していた言葉だったのですが、
しかしやはり二人にとっては重荷だったらしく
最初は遠慮して何も言わなかったのですが
ある時お互いの不満が爆発し
音信不通の関係になってしまいました。
私としては高校時代からの親友と
連絡もつかない状況になってしまったことが
悲しいやら悔しいやら。
ま、身から出た錆びなのですが‥‥。
今思えば、お互い爆発する前に
ある程度の距離を置いておけば、音信不通まで
関係が壊れることは無かったのかも。
やはり中学からの先輩ということで
今までの関係やこれからの事を思えば
我慢しきれず爆発して関係が壊れきってしまう前に
うまく距離をとる、という方法が
よいのではないかと思います。
(DAN)

=
二人が幸せであること。

我慢する必要はない‥‥ということで、
Bのはっきり見解を言う、に投票しました。
恩人ということですから、
相手のアドヴァイスにも感謝しつつ、
でもご自分達の考えを誠意を持ってしっかり伝える、
というのがいいのでは?
それで気分を害すような方なら、
かなり大人げないと思いますよ。
自分の体験ですが、イギリス人男性と結婚し、
やはりいろんな人が「これがベスト」と
ご本人が信じる実に様々なことを助言してくれます。
特に文化の違いなどもあり、誰かを立てれば
別の方に角が立ちそうで、
この人にもあの人にもお世話になってるから
気持ちをくんであげたいんだけど‥‥
と考えていくと、
全く収集がつかなくなってしまったのです。
そこで、私のベストフレンドが言ったのは、
「二人が幸せであることが第一。
 二人の幸せな姿を見ることで、
 まわりのみんなは納得する」と。
愁さんご夫妻も、ご自分達が納得のいくスタイルで
幸せになって欲しいな、と思います。
(さんち)

=
伝えても、距離はとらずに。

Bに投票しました。
でも、はっきり伝えた後に、重ねて距離をとらなくても
いいのじゃないかと思います。
先輩の立場で考えたら
「自分が役に立ってうれしさから
 いろいろと口をはさんでいたら、
 迷惑がられて関係が崩れた」
っていうのはせつないですよね。
それにその介入だって、きっと今がピークでしょう。
ある行為に困惑していると伝えたあとに、
それでも今までと同じ距離感を保ちたい、という態度を
一度ぐらい自分から示すのが
穏便なんじゃないかと思います。
それでも先輩が気まずくなって遠ざかっていったら
それはそれまでですし。
(32歳 女性)

=
距離を置く前に感謝を伝えて。

Bはっきり見解を言って距離を置く にしました。
ただ、その前に先輩には
きちんと感謝の気持ちをつたえた方がいいと思います。
また、別にけんか腰になる必要もないと思います。
そんな風に手柄自慢をしたいひとには特に、です。
お互いの知人がいわば仲人の様な役割をして
結婚した人がいます。
知人同士はご夫婦ではないので
仲人として結婚式には呼べない。
それで、仲人はたてずに、結婚式の花束贈呈の一角に
感謝する時間を設けたんです。
知人二人が前に呼ばれ、スポットライトがあたり、
「ぼくたちを出会わせてくださって
 ありがとうございました。
 これからは二人で力をあわせて生きていきます。
 *さん、○さん、遠くから見守っていてください」
のナレーションとともに、
花束と記念品を手渡していました。
結婚後は一度新居にお招きしたことと、
年賀状などに、
「おかげさまで夫婦仲良く暮らしています」
といった一文を入れる程度のおつきあいに
落ち着いているそうですよ。
「きっかけ」には感謝します。
でもここからは二人の問題です、と
はっきり線を引いたほうがいいと思います。
(秋の空・40・女)

=
本気で嫌になる前に。

Bにしましたが、
あんまりにも「はっきり」言ってしまうと、
この先輩のプライドを傷つけてしまうので、
ほどほどにはっきり言って
距離を置いたほうが良いと思います。
ここで距離を置かないと、
どんどん愁さんの生活に入り込んできて、
今以上に迷惑と感じる事が増えるのでは?
いろんな事に我慢して、
本気でうっとおしくなってしまう前に、
ちょっとずつ距離を取って行くのが良いと思います。
そういう対策ができるのは、今のうちだと思います。
(女・30代・独身)


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