TORIGOE
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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第999回

ほぼ日編集部様

12月22日のニュースから

引き続き近鉄に残留を決めた
中村紀洋選手の「心変わりの真相」を探っていきたい。
と、いうのはメディアはどこも
これが真相だという自信はないらしいのだ。
各紙バラバラなんだよねえ。
ま、中村選手の心のうちで起きた
化学変化については推し量るのは大変だと思う。
しかも、直前までは「ニューヨーク・メッツ」
でほぼ決まりという報道が流れていたくらいだから、
ドタキャンに近い裏に何があったのか??
急に突き止めるのは難しいでしょうな。
ただ、各紙を見ていると、
なるほどこういう要素も存在したのか、
と納得に近い感触も得られる。
その内の幾つかをここで紹介しておきたい。
どれが真相かは分かりませんよ。
ばってん、こういうふうに
色んな見方ができるちゅうこつでしょうたい。

私がほほう、と思ったのは
毎日新聞の19面だから運動面ですね。
ここは1面の半分以上を使って中村選手特集だ。
見出しはこうだ。

「契約寸前 メッツ切り  ノリ『勝手に情報』
 近鉄日本一に『夢』」

「すごく悩んで苦しんで  日本でユニホーム脱ぐ」
「梨田監督『夫妻の目に涙』」
「GM『健康診断終えた後に心変わり』」


ここで私が注目したのが紙面の右端に
細長く出ているニューヨーク特派員の記事だ。
記事によると、メッツ側は
「我々は選手(中村)と基本的に合意に達していた。
 彼は(メッツが要求していた)
 健康診断を終えた後に心変わりをした」
という談話を発表したそうだ。
まあ、うちには責任はないんだよ。
こうなったのはみんなそっちのせいだからね、
と言わんばかりのこの談話を読むと、
どうやらメッツは報じられたほど球団あげて
中村獲りに動いていたのかしら?
と言う疑問も湧くんだねえ。
記事に最後にはこういうくだりが出てきて
私は私なりにそうなんだ・・・
と少し納得する気がしましたばい。
そのくだりの引用です。

「中村に対する評価を確定できなかった
 メッツの内部事情ものぞく。
 米紙の報道だと、
 極東担当の大慈弥功スカウトが
 中村を推薦していたが、
 他の編成担当者の評価は必ずしも高くはなかった」

なるほどメッツ側には
こうした一本化できない複雑な事情があったのか??
一方、中村側の事情はどうなんだろう?
朝日新聞も15面、スポーツ面で

「ノリ決断なにわ節  日本一で恩返し/メッツに不手際」
「FA47日目  結局残留  『高値』に揺れ続け


担当記者は署名入りでこう書いている。

「メッツ入り決心していたとはいえ、
 中村自身が心のどこかで
 『翻意』のきっかけを探していたのではないか。
 梨田監督の説得で『仮面』がはがれ、
 涙があふれた」
 残留表明後の中村の言葉は、
 久しぶりに実感のこもった響きだった。
 『自分には泥臭いところが合っているんでね』」
 
この記事もなるほどと思わせる。
近くで見てきた記者でないと書けない
微妙な中村選手の『自分探しの旅』を
さらりと書いているんだねえ。
結局はこれが真実だとは言えないけれど、
双方に問題を抱えていて、
時間切れになってしまったんでしょうね。
それなりに納得。
近鉄で頑張って欲しいですばい。

じゃあ、また明日・・・

2002-12-23-MON

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