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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第978回

ほぼ日編集部様

11月30日のニュースから

今日は朝日新聞の1面にある
連載記事の中から私が感じたことを
拾い上げておきたい。
連載のタイトルは
「学ぶ意欲  転機の教育」
というもので、30日は5回目で、この日で
「転機の教育」の『学ぶ意欲』編は終わりらしい。
連載チームが最後に取り上げたのは
「フリーター」
の存在だ。
企画の狙いはこの日の見出しにあるように
「脱フリーター」
のためにはどうすればいいのか?
という教育現場の疑問に応えるものになっている。
つまりこの日のメインの見出し
「将来の自分 描けるか」
で分かるように、
読んでみると子供たちに40年、
50年後の人生を考え、
今何をしなければならないかを
問うことができるかどうか、
そのあたりが勝負だとの認識のようだ。
本文中にある広島県の公立高校の
校長の言葉を引用している。
「将来のために勉強するという動機づけが不可欠」
ということらしい。
そりゃあ、そうだろうねえ。
そこまで考えることが出来りゃあ、
何の心配もないでしょうが、
そのあたりが実は一番難しいんでしょうね。
この物質的に豊かになってしまった社会の中で、
そんな先のことまで思い煩う必要がないのが
子供たちを取り巻く環境だからねえ。

で、そこでこの「フリーター」の問題が
出てくるんでしょう。
フリーターというのは
今の日本にはどの程度の人数なんだろうか?
この連載記事にはその辺のことがこう書いてある。

「定職に就かない若者が増えている。
 厚生労働省の外郭団体の推計では
 82年は50万人だったが、
 00年は193万人に達した。
 その内、就職難などによる
 『やむを得ず型フリーター』は4割だ」

そうか、定職に就かない若者は
18年間で4倍に増えたということなんだ。
ふーん、こういうふうに数字で示されると、
改めて普段会話で話題にしている
「フリーター」
なるものが怪獣のように
巨大化していることが実感されるんですばい。
「やむを得ず型」のフリーターは
全体の4割だというから、
反対に「求めて型」フリーターは
193万人の6割、
つまり115万人ということになる。
そうなんだ!現在の日本には
自ら求めて定職に就かない若者は
115万人ということなんだねえ。
私は即座に「フリーター」が
悪いとかいいとかの判断はここではしないつもりだ。
実際には個々にそれぞれの事情があって
こんな数字でひと括りには出来ないと思うからです。
ただ趨勢としては定職に就こうとしない若者が
増えているのは事実なんだろうね。

記事の中にこういう下りがある。

「民間のリクルート・ワークス研究所の
 大久保幸夫所長によれば、
 フリーターになる生徒が目立つ高校からは決まって、
 『生徒の意欲がない』との答えが返ってくる。
 なぜ意欲がないのか。
 『高学歴でも将来が保証されなくなり、
 どうすれば成功できるか分からないから勉強しない。
 学校で具体的な将来像を描かせる必要がある』
 と大久保さんは見る」

意欲がないのは頑張っても将来、成功するかどうか、
何の保証もないからだというわけだけど、
そうかなあ・・
そんなにキチンと計算された話なのかなあ??
私には将来から来るインパクトというより、
過去や現状からくる、満たされた感じ、
一言で言うと「豊かさ」ゆえの病だと思うけどねえ・・・
取りあえず食えなくて死ぬことはないって感じですね。

ということで今日はお終い。
また明日・・・・

2002-12-01-SUN

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