|
第971回
ほぼ日編集部様
11月23日のニュースから
22日、横浜地裁が下した
判決については昨日書きましたが、
この判決の新聞の扱いが
少しずつ違っているので
ちょっと言及しておきたい。
毎日新聞は22日夕刊の1面トップで
「『取調室で警官誤射』
神奈川・戸部署 地裁、県に賠償命令
不公正な捜査指弾『容疑者自殺』覆す」
と大きな扱い。
同じ夕刊の社会面でもトップ記事で
「『県警が証拠隠滅』 取調室警官誤射 横浜地裁判決
『不公正』と断罪 警察庁幹部『そんなことが・・・』」
判決要旨もしっかり行間を詰めて掲載してある。
この判決へ十分準備してあるという感じだ。
これは読売新聞22日付夕刊も同じで、
1面トップで
「『取調室の自殺』は警官誤射 証拠品の拳銃で
横浜地裁 民事で認定『弾の角度不自然』」
社会面でも5段見出しで受けの記事を掲載。
「『警官が引き金』認定 横浜地裁 捜査当局に衝撃」
と警察当局の困惑と動揺ぶりを書き込んでいる。
この2紙の報道ぶりと比べると
朝日新聞の素っ気無い扱いが目立つ。
朝日新聞の22日付け夕刊は
1面トップが雪印食品偽装事件に関する
神戸地裁の判決。
社会面トップもその裁判の関連記事。
こちらは十分に用意していたんでしょうね。
用意周到な記事と扱いだ。
これに対し横浜地裁の判決の記事は
1面には全く無しで、社会面の4段見出しで
「『取調室で拳銃自殺』
警官の誤射と認定 横浜地裁賠償命令」
とあるだけ。
記事量も少ないし、
ニュースバリューの判断が他紙とは
違っているという感じだ。
この日の裁判は午前10時開廷で、
2分間冒頭で写真撮影が許可されている。
その後すぐに裁判長が判決の主文を読み上げ、
数分間でそれも終わり、
あっという間に裁判長はドアーの向こうに消えた。
だから10時半には新聞社、
テレビ局が加盟する記者クラブには
判決要旨が配られたはずなんです。
11時には横浜地裁の隣りにある弁護士会館で
原告側の記者会見が始まり、
それも11時半には終了していた。
新聞の夕刊締め切りは午後1時半なので
朝日新聞も記事を書く時間は十分にあったはずです。
毎日、読売と同じように
紙面を作ろうとすれば出来たはずですが、
そうならなかったのはなぜか?
恐らく毎日や読売は抑えた扱いになっている
「雪印食品偽装事件」の判決に
朝日は拘ったからでしょう。
こちらは判決の内容も予想できたので、
十分な予定稿を用意していたんでしょう。
ところが、横浜の方は
私たちの予想をも越えていたぐらい
踏み込んだ判断だったので
そうした突発状況に朝日新聞の記者や
本社の社会部が対応できなかった。
そう考えるしかないようです。
まさか、朝日ともあろうものが、
警察に気を使ったなんてことは
ないはずだと思いますがねえ。
先日の松木薫さんの遺骨問題のときの特落ちといい、
このところ朝日の社会部は何か変ですね。
で、そうした22日、最初に腰を引いた感じは、
23日の朝刊の扱いにも影響していて
社会面の3段見出し。
「警官誤射判決 『掃除後に実況見分』
『県警の証拠隠滅』認定」
地味な扱いだ。記事量も51行と少ない。
何なんだろうな・・・この抑えた感じって・・・
毎日新聞はこれに対し、社会面こそ2段見出しで
「『組織的な証拠隠滅』 取り調べ誤射判決
横浜地裁が示唆」
と地味だが、23日朝刊の社説でこう書いている。
「取調室で誤射殺 再捜査で責任を明確にせよ」
この問題が重要な意味を持っていることを
チャンと押さえている。
今日は横浜地裁判決の
新聞各紙の扱いの違いについて書いてみました。
ということで今日は終わり。
今日24日は午後2時半から
「ザ・スクープ・スペシャル」をご覧下さい!!
ではまた明日・・・・
|