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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第956回

ほぼ日編集部様

11月8日のニュースから

ここ数日あの千葉すずさん(27)と
バタフライの日本人第一人者、
山本貴司さん(24)が
結婚していたことが新聞紙上で報じられている。
千葉さんは今でも競泳の
女子200メートル自由形日本記録保持者だし、
山本さんは男子バタフライ100、
200メートルの日本記録保持者なんですね。
日本記録保持者同士の結婚なんですね。
で、何でこんなことを書くかというと、
私はこのカップルがいずれ結婚するだろうな、
とは3年前の1999年秋に感じていましたので、
今回、驚くことはなく、
ああ、やっぱり、よかったなあ・・・
と祝福の思いがあるものですから・・・
シドニーオリンピックヘ向けて
千葉選手はカナダで合宿に入っていました。
アメリカ人コーチの元で
ハードなトレーニングに励んでいたのです。
彼女がアトランタオリンピックで
「楽しみたい」という言葉を吐いて
結果的には満足な成績を残せなかったとき、
日本中が、彼女へのバッシングを
やったことがあります。
その時彼女に興味を持ち、
アトランタ以来彼女を追い続けていました。
そしていよいよシドニーが近くなって、
最後の仕上げは彼女へのインタビューでした。
千葉さんへのインタビューは
かなり難しいものでした。
しかし、私が直接手紙を書いたりしながら
時間をかけてようやく彼女が住んでいた
カリフオルニアの海岸で、
そして練習中のカナダで、
ロングインタビューが実現しました。
彼女は優秀なスポーツ選手によく見られる
アホなスポーツマスコミへの拒絶感が強く、
だからこそあまりいいようには
書かれていなかったんだと直接会って思いました。
彼女の実像はシャイなのに
自分の意見は貫こうとする
頑固なところがあるために
誤解を受けやすいところはあるけれど、
実にかわいい、すてきな女性でした。
インタビュー中、カリフォルニアでも
カナダでも常になぜか山本君がそばにいるんですね。
最初はええっ??
何??といぶかしく思っていましたが、
やがて見えてきました。
彼らは一度も彼らの関係について
コメントをしたことはありませんでしたが、
それはかなり長時間一緒に過ごしていれば
分かってくることです。
いい関係でした。
千葉さんの方が3歳程年上なんで
お姉さんのように振る舞っていましたが、
山本君が傷つきやすい千葉さんのそばに
寄り添っていてそれは
彼女の精神的な支えになっていたはずです。
その後日本水泳連盟が彼女を
日本代表の座から外す事件が起こります。
彼女にとっては
この時が一番辛かったのかもしれません。
しかし、
私はその時山本君の存在を知っていましたので、
辛いのは辛いのかもしれませんが、
辛さの中身が違うだろうな・・・と想像していました。
それが今回の結婚に繋がってくるわけですね。
良かった良かった。
いいカップルですよ。
カナダの日本料理屋で食事をしたとき
彼らが並んで、
互いの皿に何の許可も取らずに
平気に箸を入れていた、
そのとき、私はあ、これはそういう関係なんだな・・・
と直感した時のことを思い出しました。

これから九州・久留米の高校での講演に出かけます。
時間がないのでこの辺で・・・

また明日・・・

2002-11-09-SAT

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