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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第932回

ほぼ日編集部様

10月12日のニュースから

結局2日間休んでしまいました。
残念。
岩手に行って取材して来ましたとです。
結果は今週の金曜日に「スーパーモーニング」
の中で報告しますけん見てくださいな。
15歳の少年4人が一人の少年の祖父母を襲って
重傷を負わせたという事件で、
今年8月18日に発生している。
中身はここで詳しくは言えませんが、
日本の少年たちの一部とは言え、
彼らの現実と空想(バーチャルの世界)が
ここまで混在しているのか、
その実情を劇的に私たちに示すことになる
この事件の詳細。
これは見逃せませんですばい。
なーんて宣伝をさせてもらいましたが、
まあそういうことですたいね。

で、12日の新聞は朝日新聞の6面に、
本当に目立たないなんてもんじゃない、
というくらいの超ベタ記事。

「ことば・ワールド」
のコーナーに出ているこの言葉。
イランのハタミ大統領が9日、
英国のストロー外相との会談で語ったものだ。

「イランやイラク国民に使う化学兵器を
 イラクに持たせたのはどこの国だったか?」

誰も言わないが、というより今やアメリカの
イラク攻撃の最大の理由はイラクが開発しようとしている、
または既に開発済みの大量破壊兵器や
化学・生物兵器の存在だ。
これは世界中の誰もがそうか!
と思い込まされているわけだが、このイランの大統領、
ハタミさんの言うことはまさにその通りなんですばい。
80年代、私が毎日新聞のテヘラン特派員として
イラン・イラク戦争(通称・イライラ戦争)
を取材しているときから、
イランのホメイニ革命の精神が中東の産油国で、
親アメリカのアラブ世界に波及していくのを
阻止するために、アメリカがイラクのサダム政権に
肩入れしていたのは事実ですね。
今、ブッシュ政権が口を極めて糾弾していることは
実は20年も前からアメリカが支援または
黙認してきたものです。
これを単に歴史の皮肉と言うだけですむ問題でしょうかね。
これは毎度アメリカのやり口なんですね。
パキスタンも対インド(当時は親ソ連)戦略で
核武装に目を瞑った訳でしょうし、
アフガニスタンのタリバンやアルカイダなどの
勢力も対ソ連のゲリラ戦争の前線部隊として
アメリカが積極的に支援していたことは
誰もが知る事実です。
自分たちが育てた怪物にやられたというのが
昨年の9.11の真相でしょう。
これをアメリカ人特有の
「お節介な正義感」
と呼ぶ人もいますが、私はそうした陰には
必ずアメリカの国益が、
もっと言えば石油戦略が潜んでいると思いますね。
アメリカはいざとなったら日本をも助ける
同盟国だなんて思っている日本人が多いと思いますけど、
それは単なる幻想ですばい。
アメリカの利益になる限りに於て
アメリカは日本を守り助けると思いますが、
そうでないと判断すれば、サット引くでしょう。
21世紀は完全に国益の時代なんです。
20世紀の大半が実は異常な時代だったんです。
東と西という体制間競争の時代は
1917年のロシア革命以後、
特に第二次世界大戦後の東西冷戦の中で
激しく戦われてきました。
それ以前はネーションがそれぞれの利益を求めて
多重衝突、複雑骨折を起こしているようなもんでしたね。
それが冷戦終焉後はまた19世紀や20世紀初頭の
国益競争の時代に入ったわけです。
アメリカはそうした国益の冷厳な現実を
常に見詰めながら戦っているんだと思います。
日本人はそうしたアメリカと
友人のような気持でいるかもしれませんが、
いつでもイラクのように敵となりうる。
そういうことだけは肝に銘じて置いたほうが
いいように思いますとばってんねぇ・・・・・・・

さあこれからTBSラジオ「CUBE」
新番組に出かけます。
中山秀征、山岡三子さんらと一緒にやる楽しい情報番組です。
10時から12時まで。間に合う人は聞いてよねえ・・・

また明日・・・・

2002-10-13-SUN

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