TORIGOE
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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第893回

ほぼ日編集部様

8月26日のニュースから

また時間がない中で始めちゃった。
でも何とか入れるぞ!
ま、実を言うと昨晩寝るのが遅くなって
起きたのが9時半頃。
これからだとまだ頭が半分寝ていて
ダメなんですけど・・・そうも言っておられない。
新聞のニュースを選んでいるときに、
これといって書きたい意欲を掻き立てるもんがないと、
どうしてもぎりぎりになってしまう傾向にあるようですね。
まあ、そういうことはどうでもいいから
早く今日のニュースを見つけろよ!
と新聞を何遍も見直して見つけた
誰もが絶対に注意を払っていないかもしれない
小さなニュースがこれ!!
毎日新聞7面、国際面ですね。
国際ニュースって日本の読者ってあまり興味ないから
この面はさっと飛ばしてしまうんですよね。
だからこっちとしては面白いんですばい。
その国際面にこの見出し。

「グルジア側が治安部隊派遣 パンキシ渓谷」

もちろんベタ記事ですね。
僅か10行のこれ以上短くは出来ないというくらい短い記事だ。
こういうのはそのまま紹介するほうがいいので載せておきます。

「【モスクワ町田幸彦】グルジア内務省は25日、
 同国北東部のパンキシ渓谷に
 治安部隊約1000人を派遣した。
 国防省も国軍1500人を派兵する。
 インタファクス通信によると
 シュワルナゼ大統領は同日、
 『地元住民の要請』と説明した。
 渓谷にはチェチェン共和国の武装勢力が潜伏し、
 ロシアが批判していた」

まず、この記事を理解するには
少々時間がかかるんですばい。
この短時間には説明できないかもしれないが、
大状況としてこれには旧ソ連崩壊後の
中央アジアでの民族紛争、
それもイスラム教過激派がからんだ
ドロドロの紛争が背景にあるということです。

1。
ロシア連邦の中に21の共和国があるが、
その一つ、チェチェン共和国は
もう長いこと独立を求めてロシア軍と
血みどろの戦いを続けている。
中心になっているのが
イスラムの過激派と呼ばれる部隊で、
ここが例のアルカイダなどと
連携を持っていることは知られている。

2。
じゃあ、なぜ、
そのチェチェン武装勢力がグルジアにいるのか??
これを知るには今度はかつては
ソ連の一部を構成していた
グルジア共和国の中で起きているまた別の民族紛争、
「アブハジ紛争」というのを知らなければならない。
うーん、そんなに次々と民族紛争を出されてもねえ・・・
と言いたくなるでしょうが、ここは一つ我慢。
グルジア共和国は黒海に面していますが、
その黒海沿岸にイスラム系の
アブハジ自治共和国というのがあります。
ソ連崩壊のゴタゴタの際、1992年のことですが、
このアブハジ自治共和国は主権を宣言、
これを認めないグルジア共和国と軍事衝突になりました。
国連も間に入り、ま、色々あったんですが、
問題はこのアブハジ自治共和国を
実はロシアが応援していることですね。
グルジア共和国の大統領は、
冷戦終結を演出した
ゴルバチョフ大統領(旧ソ連の)の時代、
その時旧ソ連の外務大臣として活躍していたのが、
シュワルナゼ現グルジア共和国の大統領ですね。
そういう深い関係にありながら、
ロシアはこのアブハジ問題で
グルジアと対立しているんです。
対ロシアという点ではグルジアと
チェチェン勢力は共通しているわけですね。
それがチェチェン武装勢力が
グルジアの渓谷に入っている背景でしょうね。

実はこの記事の右隣にこういう
2段見出しの記事が出ている。
これも関連しているんだと思われる。

「米、ロシアを非難  グルジア北部空爆
 異例の厳しい声明」

 
アメリカの大統領報道官がロシア軍機が
グルジア北部の村を無差別爆撃したとして、
激しく非難する声明を出したというのですね。
アフガンでむちゃくちゃ無差別攻撃をして
1000人を越える民間人を殺害している
アメリカ政府がよく言うよ!!
と私などは思うけど、
この見過ごされそうなベタ記事の背景は
世界の地肌がもろに出ているものだと思いますね。
あ、もういかん。時間だ。
送稿しなければ・・・

また明日・・・・

2002-08-27-TUE

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