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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第838回

ほぼ日編集部様

6月23日のニュースから

さーて、昨日23日は九州から母と妹が出てきたので
羽田への送り迎えなどでバタバタして
ゆっくり原稿を書いている時間がなかった。
と、言うことでまたもや朝に送稿という事態に。

ここのところ早朝送稿が続いているが、
一つには夜に取材など
仕事がかかって時間がないこともある。

しかし、私の年齢とともに
明らかに朝しか原稿が書けないように
なりつつあるということが厳然としてある。
夜型から朝型への完全なる転換だ。
昔は原稿は夜遅くならないと
書けなかったんだけどねえ・・・・
今は朝ならキーボードのスピードも
かなり快調だものねえ。
夜はミスタッチの連続。
皆さんはそういうことはありませんか???

さて、ここのところ取り上げている
「道路公団民営化」
に関する第三者委員会のメンバー選定で
小泉判断と自民党など与党との軋轢の問題。
ここのところすっかり抵抗勢力との妥協に走っていると
評判を落としている小泉さんが土俵際ギリギリで残った、
珍しいケースだといわれるものだ。
7人のメンバーに選定については、
自民党など与党から事前に
「物議を醸した人は困る」
と人選に注文をつけられていた小泉さん。
具体的には作家の猪瀬直樹氏のことだが、
結局は自民党などの注文を蹴って自説を通した。
久しぶりの小泉流だ。

以前、小泉政権が高支持率を保っていたころには
あり得なかったことだが、
早くもこの人選には大きな雑音が出始めている。
23日の毎日新聞の2面にベタ記事で

「公団民営化委に 猪瀬氏任命批判  自民・古賀氏」

記事によれば、自民党の道路調査会長の
古賀誠・前幹事長は22日、名古屋市内で講演をして、
今回の猪瀬氏選定をした
小泉さんのやり方を手厳しく批判したそうだ。
本人の言葉として
カッコ付きになっているところを拾い上げてみる。
私がそこにいてメモを取ったわけではないので、
文脈の問題はあろうが、断片的な言葉から
古賀氏の批判の趣旨は見えてくるようだ。
古賀氏は言う。

「首相は『命懸けで人選を決めた』というが、
 命を懸けるようなことか」

記事の地の分では
この言葉はこういうふうに解き明かされている。

「・・・と語り、
 『道路関係4公団民営化推進委員会』委員に
 小泉純一郎首相が改革派の
 作家、猪瀬直樹氏を選んだことを厳しく批判した」

実はこの講演では古賀氏は
猪瀬氏の名前は挙げていないそうだが、
記者の判断ではこういう人選の下りは明らかに
古賀氏が猪瀬人選を非難していることになるそうで、
まあ、私も流れからしてそうだろうなと思う。
政治家というのはこういうストレートな物言いを
しないことを得意としている人種である。

お前達、これだけ言えば分るじゃろうが・・・・
古賀氏は筑後の出身だけに、
恐らく心の中は筑後弁でしょうたいね。
さらに言う。

「公平・中立から逸脱した方が
 入ることを大変危惧している。
 日本の運命を左右する方針を決めることに
 命を懸けてもらいたい」

「与党に軸足を移して難しい改革を進めていこうという
 土壌が出来つつあるときに、大衆を向いた人選をした」

自民党は相当に猪瀬氏のことを警戒しているなあ。
そんなんかなあ・・・・まあ、ここまで怪物のように
自民党の幹事長までやった人に言われれば
猪瀬氏の株は急上昇だねえ。
猪瀬氏にとっちゃ悪くないやねえ。
これだけ小泉さんからも反対派からも
注目されているんだから、
猪瀬さんもやらんわけにはいかんでしょうね。

ただ古賀さんの言葉の中で一つだけ気になることがある。
「大衆向けの人選をした」
と非難していることだ。
言わんとすることは分る。
大衆迎合。
ポピュリズム。
ということだろう。
でも代議制の政治家として
こういう言葉遣いはどうだろうね。
正論としては政治家は
大衆の方に顔を向けててほしかですたいね。

ところで朝日新聞が23日の
1面から3面にかけて掲載している
「検証・税制改革」
という読み物は、ちょっとしたもんだ。
読みごたえがある。しっかり調べた跡がある。
テレビもこういう新聞の調査報道には勝てないねえ。
サブタイトルは
「与党と官僚に手綱握られた」
だ。
1面から続いている原稿の
3面の見出しをここに書いておきましょう。
内容はかなり長文のものなので
興味のある人は読んで下さい。
今の小泉政権の実態がかなりよく分りますよ。
3面の見出し。

「背骨のない税制改革
 竹中は企業減税 財務省は増税狙い」
「『減税案』は結局外形課税に化けた」
「板挟みの塩川は持論曲げ頭下げた」


小泉さんも最初の頃の輝きが薄れて
なかなかうまくいきませんね。
どうせ数年しかやらないのは分っているのだから、
一切の妥協を排して
やれるところまでやったらどうなんだろう?
自分の歴史的な使命感さえ弁えていれば、
首相の権限を行使して何だって出来そうだよね、
小泉さん、なぜそれをやらん??
自らの信念に従わないと辞めるときに後悔するよ!!
人間と一緒だ。
死ぬときに後悔しないように
私たちはその日を生きてるんだよねえ・・・・
そうじゃない!?

また明日・・・

2002-06-24-MON

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