TORIGOE
3分間で、
最近のニュースを知る。

鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第835回

ほぼ日編集部様

6月20日のニュースから

これまでアメリカ大リーグで使用されている
筋肉増強剤について何回か書いてきたので、
この記事はちゃんと書いておかなければと思い
ピックアップしました。
20日毎日新聞のスポーツ面に2段の囲み記事、
小さいので見落としてしまいそうですばってん、
ここで私がちゃんと拾っておきますけんね。

「薬物検査導入に前向き」

記事によれば、アメリカ上院の
消費者問題小委員会という議会の中の委員会が
大リーグ選手の筋肉増強剤使用規制に関する
公聴会を開いたそうだ。

リーグでかなりの人数の選手が
ステロイド系の筋肉増強剤を使っていると言われ、
最近では何人かの有名選手が自分も使っていたと
告白するなど、アメリカでは
かなり大きな問題になっていたようだ。
そして、ここ数年ホームランの数が
飛躍的に伸びていることも
こうした筋肉増強剤と関係があるとの見方が
支配的だった。

今回の上院小委員会の開催は
こうした世論に答える形で開かれたんでしょうね。
公聴会の席上、大リーグ機構側を代表して、
マンフレッド副会長が次の2点について言及したという。

1.市販薬として売られている
  筋肉増強剤についての法規制を求める
2.大リーグでも
  禁止薬物使用検査を導入する意思がある
  
記事によれば、大リーグでは現在、
薬物使用に関する規定はないそうで、
もちろん検査も行われていない。
筋肉増強剤そのものは医師の処方せんがないと、
使用できないよう法律で禁じられているが、
これは表の話。
実際にはどんどん使われているらしいし、
他のスポーツでは禁じられている
市販薬扱いの薬物についてはこと
大リーグではフリーパスらしい。
アメリカではポパイのような筋肉マンが
バッターボックスに立つので時々驚くことがあるが、
この人たちは長年プレーヤーとして活動は出来ない。
やがて薬物の副作用で選手生命を終えていく。
アメリカの商業主義に支配された大リーグも
ようやく本来の人間的な
筋肉の強化を目指すことになるんでしょうか?!

こちらも海外の話題、
パレスチナとイスラエルの間では
相変わらず自爆テロと軍隊の侵攻という
悪循環が絶望的なまま連日続けられている。
毎日自爆テロで20人死亡とか、
イスラエルの戦車・装甲車が
パレスチナ自治区に侵攻という
ニュースを見せられるたびに、
我々のように遠く離れていても心が痛む。
両サイドのどっちかが相手の動向に関わらず
「止める」勇気を発揮しない限り、
この連鎖の殺人ゲームは終わらない。
20日の朝日の夕刊2面にこういう記事を
深夜帰宅して見つけた。

「自爆テロ パレスチナ知識人ら意見広告」
「『民間人に攻撃止めよ』」


自爆テロが続く中、パレスチナを代表する学者、
人権運動家、ジャーナリストら55人が
20日のパレスチナの新聞「アルクドス」に
1面全部を使った意見広告を掲載した。
「イスラエル国内で民間人を標的にした攻撃の停止」
をこの意見広告は呼びかけている。
記事によれば、意見広告は
次のような内容の呼びかけになっているようだ。

「民間人攻撃に若者を送りだすのを止めるべきだ。
 自爆テロはイスラエルとパレスチナの両民族の
 憎悪を募らせ、溝を深め、
 隣り合う2国家として平和に共存する機会を
 打ち砕くことでしかない。
 攻撃によって我々の
 自由と独立が達成されるのではなく、
 シャロン首相にパレスチナ攻撃を
 正当化する口実を与えている」

この文章は記事に中の断片的な
言葉を綴り合わせたものなので、
そのままではないかもしれないが、
だいたいの内容はそうは違ってはいないはずだ。
よく読んでみるとこれは全くの正論だ。
圧倒的な軍事力の差で常に蹂躙される立場にある
パレスチナ側からこうした勇気のある発言が出てくると、
私も多少希望はあるのかなあ・・・
と思うとばってん、
しかし、争いの現場ではこうした冷静な意見より
イケイケどんどんの過激な言葉の方が
通ってしまうのがこの世の常だ。
しかも若者はこうした大人の言葉より
過激派の勇ましい言葉に酔わされてしまう。
恐らくこの意見広告が
事態を直ぐに変えることにはつながらないと思うけど、
イスラエルとパレスチナ双方の和平派が
最後は手をつなぐ形でしか解決は出来ないだろうと思う。
しかし、道は遠いねえ・・・・・

また明日・・・・・

2002-06-21-FRI

TORIGOOE
戻る