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第819回
6月4日のニュースから
新聞を読んでいると、あるニュースについて、
ああそうだったのか、と腑に落ちる時がある。
その時はもう一つなぜなのか分らなかったことが、
ある時間が経って実はこうなんだよと指摘されて、
そうかそうか、と納得の瞬間てヤツですね。
5月21日に朝日新聞の記事を引用して
あることを書いた。
それが今日の毎日新聞の
「新聞時評」というコラムで謎が解けたのだ。
この発見は結構興奮するもんだねえ。
読者のために少し煩雑になるかもしれませんが、
前回の私の文章を再録してから、
そのなぞ解きに入ります。
前回の文章を再録したりするときには
パソコンは本当に便利ですね。
チョイ、チョイと
リンゴマークにCとVでオーケーですもんね・・・・
面倒ですけどちょっと読んで思い出して下さい。
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「東ティモール独立
最大援助国なのに影薄い日本」
「式典で紹介なし/在日大使館見送り」
20日に首都で行なわれた独立式典には
世界の92カ国の代表が参加した。
その式典でラモス・ホルタ外相は、
アナン国連事務総長、
クリントン前米大統領、
サンパイオ・ポルトガル大統領ら
10カ国の大統領や首相の名前を読み上げて
感謝の意を表したそうだ。
ところが、国連の暫定統治時代から最大の援助国として
東ティモールの独立を後押ししてきたつもりの
日本の代表、杉浦正健・外務副大臣の名前は
読み上げられなかった。
本人は
「(元首や閣僚とは)格が違うから仕方がない」
と言っているそうだが、
日本は先に自衛隊をPKO部隊として送っているし、
独立後3年間に国際支援としては
最大級の6千万ドル(75億円)を出すんだそうです。
それだけ日本は懸命にやっているのに、
東ティモールが最初に開設を決めた
大使館5カ国の中に日本は入っていない。
式典では名前も呼ばれなかった。
朝日の記者は
「その存在感の薄さは否めない」
と指摘している。
カネは出すけど、肝心の独立式典には閣僚でもない、
副大臣でお茶を濁そうとした日本政府の、
まあ、はっきり言えば、
そうした見下したような心根が
相手に読まれたということではないでしょうかねえ・・・・
4月には確か小泉首相も現地を訪れたが、
その時も今回も地元向けの記者会見も開かず、
日本政府は地元メディアへのサービスを怠ってきた、
と記者はこうした影の薄さの責任は
すべて政府にあるという。
日本政府とはこの場合外務省のことだろう。
日本国民の税金がこういう形で使われていても
その意味がちゃんと伝わっていない。
これは外務省がいかに税金の使い方に
無頓着かという一つの証左でもあると思うんですばい。
こういう意識から機密費の無駄遣いや
横領などの不祥事が生まれてくるんではないでしょうか。
別に独立式典で杉浦さんの名前なんか呼ばれなくても
一向に構わないんですが、
私ら日本人としては東ティモールの人々に
国民の税金からそうした
多額のカネを出していると言うことは
知ってもらいたいですたいね。
私は最近思うんですが、税金の使い道に
私たち国民がもっともっと
神経を使うべきなんではないでしょうか。
予算を決めるときは大騒ぎするのに、
その予算がどう使われているかにはあまり気を遣わない。
忘れてしまっている。
国会での予算の審議については
新聞・テレビもかなり克明に報道するのに、
決算委員会のことはほとんど関心を持たない。
結果的に税金を使って仕事をしている官庁・役所は、
その税金の使い方が正しかったか
どうかというチェックを
ほとんど受けなくていいようになっている。
それが官庁のカネに絡む
いい加減な処理に繋がっているんでしょうね。
これからは、税金の使い方を決めるときだけじゃなく、
どう使ったかについて
きっちり検証していく意識と仕組みを
私たちが持つ必要があるんでしょうね。
そうせんと、こういう東ティモールで
密かに起きているようなことが、
そこら中で進行していることさえ
私たちは気がつきもしないんですばい。
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要するにこの朝日新聞の記事は
東チモールの独立式典で
日本の影が薄かったことを指摘していたんです。
私はその時私なりに「存在感の希薄さ」の陰に、
カネも人も出している日本が肝心の独立式典に
副大臣しか出さないこと、
それから地元メディアにちゃんと説明しないことなど、
外務省が国民の税金を使うについての
いい加減さを指摘しておいた。
ところが、今日の毎日新聞の4面にある
「新聞時評」を見て驚きましたよ。
この独立式典で日本の影が薄かった裏には
もっとストレートな分かりやすい事情が
潜んでいたんですね。
この「新聞時評」の、今日の執筆者は、
札幌大学長の山口 昌男氏だ。
文章の最後の部分の中見出しにこうある。
「ホルタ氏の記憶」
この「ホルタ氏」というのがキーワードだった。
山口氏は私が取り上げた朝日の記事について
「また朝日は、
ジョゼ・ラモス・ホルタ外相が
独立式典で謝辞を読み上げなかった
影の薄い日本の実情を紹介した(21日朝刊)」
と、私と同じようにこの下りに注目したという。
これは正直言って
「ニュースの職人」を自称する私にとっては嬉しいことだ。
こういうほとんど目立たない記事に私以外にも、
それも相当な専門家が
ちゃんと目をつけていたんだ。で、だ。
問題はこの下りの後に書かれていたことなのだ。
私の全く知らない事実がそこには述べられていた。
そのまま引用する。
「実は約5年前、ホルタ氏は日本に来たとき、
外務省に門前払いされたことがある。
ホルタ氏が帰国のとき、
『もうこの国には二度と来るつもりはない』
と言った事実を覚えている
関係者がどれだけいるだろうか」
ふーん、なるほど・・・・・
このときどういうことがあったのか、
詳しいことは分らない。
しかし、日本の外務省がこのホルタ氏が
のちに独立東チモールの外務大臣になることなど
予想もつかず、門前払い、
ということは全く相手にしなかったことなんだろう。
山口氏が紹介するホルタ氏の言葉。
「もうこの国には二度と来るつもりはない」
ここにはひとりの人間の屈辱の思いが込められている。
日本の外務省は言うだろう。
その時は今とは状況が違っていた、と。
過去に何があろうと一国の外務大臣になったら
個人的な感情で動いてはいけないはずだ。
日本は現在はこれだけ金銭的な援助と
PKO部隊を送っているのだから、と。
それも確かに一つの理屈かもしれない。
でも外交も個人的な人間関係で
動かされている部分がることは私も多少は知っている。
このホルタ氏の記憶について今、外務省は、
いやその時ホルタ氏を門前払いにした
当時の外務省の担当者はどう思っているか聞いてみたい。
今日は日本とベルギー戦か! |