TORIGOE
3分間で、
最近のニュースを知る。

鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第627回

ほぼ日編集部様

11月2日のニュースから

何気ない新聞のコーナーにおお!これは面白い!という
誰かの発言録が出ていると実に儲かった気分になる。
つまりほとんどの読者が見過ごしている可能性が高い、
デモこれは面白いぞ、というやつですね。
朝日新聞の4面、政治面ですが、
「発言録」という
政治家の発言をコンパクトにまとめたコーナーがある。
よほど気を付けていないと目に留まらないほどだ。

「首相言うには『毒飲みかけた』 石原伸晃行革担当相」

見出しにもある通りこれは
石原伸晃氏が1日に小泉首相と会ったときのことを、
東京都内のセミナーの席で披露しているんですね。
道路公団の民営化の問題で二人は会ったことが
別のページで出ているので、
おそらくその時のことでしょう。
それも本題ではなく、雑談の中で
小泉首相がふと漏らしたという感じですね。
だからより首相の本音がぽろりと出てしまった
という印象が強いんですばい。
その発言録はこうなっている。

「きょう小泉首相の所に行ったら、
『(選挙制度の改革で) 
 おれは危うく毒を飲まされそうになった』と言っていた。
 2人区は、行政区が割れているのを元に戻すと言う
 『へ理屈』がつくが、
 3人区をつくるのに理屈は見当たらない」

どうですか、この表現は・・・さすが政治家ですね。
うまく表現している。
選挙制度の改革問題で小泉さんは
公明党の「党利党略」(とマスコミ上では表現された)
に乗って危うくこれを飲まされそうになった
ということを言いたいんでしょう。
それを政治家同士の内密の話の時は
「毒を飲まされそうになった」
というわけだ。
そうすると『毒を』を飲ませようとした張本人は
公明党の冬柴幹事長ってことになるんでしょうか。
さて、その毒を首相に盛ろうとしたご本人の発言録も
うまく同じコーナーに載せてある。
これって、朝日の記者がわざと組み合わせた
としか思えないんですがね。
公明党も冬柴鉄三幹事長が1日、
国会内の代議士会で発言したものだ。

「選挙制度改革は一応の決着を見た。
(1年の先送りは)断腸の思いだったが、
 今国会もあと日がわずかだ。
 この国会で解決したいという思いでやってきたが、
 特殊法人改革などの案件で大変な状況に追い込まれる。
 何が何か分からない混乱があったかと思うが、
 ご理解いただきたい。
 3人区を150つくる中選挙区制を
 根気よくPRしていく。
 (幹事長の)首がつながったが、
 命がけで(パキスタンに)行って来る」

首相に「毒」を飲ませようとしたご本人も
かなり大変だったんだなあという感じは伝わる言葉だ。
でも首相がもうちょっとで飲みかけたのに、
残念ながら飲ませ損なった悔しさが
「断腸の思い」という言葉に出ている。
そして、この選挙制度改革問題では
冬柴さんも実は「首」がかかった大問題だったことも
ここから分かる。
「毒を飲まされそうになった」
と正直に胸中を漏らした首相と
それを公の席で披露しちゃった石原さん。
そして首を賭けて首相に
「毒」を飲ませようとした冬柴さん。
政治家の世界はすごいんですねえ・・・
今日はいいもん見ちゃったなあ・・・・
ここで外出・・・・保存

帰宅・・

田中真紀子さんがしばらく静かだと思っていたら
また動き始めた。
ここんところ真紀子さんニュースが
新聞の政治面を賑わせている。
今日はイラン外相との会談に30分以上も遅刻した話。
日本を公式に訪問中の一国の外相を
30分も待たせるなんて、
さすが大物外相だけのことはあるようですばい。
毎日新聞は5面でベタ記事。

「イラン外相との会談に30分遅刻」

わずか11行の記事。
真紀子さんはイランのハラジ外相と
午後7時に会談する予定になっていたそうだが、
真紀子さんが外務省のホテル代水増し請求問題の内部報告を
すぐに持ってくるように官房長官に求めたり、
つけていく予定の指輪が見つからないなどで
遅れてしまったんだそうだ。
毎日新聞はそういう事実関係を淡々と書いている。
朝日新聞はイランのハラジ外相が首相と会談した
という記事は載せているが、
この外相遅刻問題は1行も載せていない。
これは取るに足らん、ニュースでもない
と判断したんだろうか。
まあ、普通なら外相が何かの理由で遅刻したからといって
わざわざ記事にするほどではないのかもしれない。
それが真紀子さんの場合は
結構な記事になってしまうところがこわいですね。
スポニチは27面、社会面のトップ記事で
「真紀子外相 イラン外相との会談に30分以上  
 また遅刻」
となんだか大ニュースみたいな扱いだ。
これはきっと共同通信の配信原稿でしょう。
内容も真紀子外相にかなり厳しい物言いだ。
前文の後半はこうなっている。

「(真紀子)外相は会談の冒頭で釈明に努めたが、
 2国会談でホスト側が遅刻するのは
 外交上の非礼に当たるとされている。
 外相の資質が問われるのは確実で、
 更迭論が再び高まりそうだ」

遅刻の原因についてもかなり詳しく書いてあり、
「プール金問題の内部報告について
 『朝から(早く提出するよう)言っている。
 こんなことならイラン外相との会談には行かない』などと
 "ドタキャン"をちらつかせて報告を迫った。」

うーん、脅しの手はいけませんなあ。
また指輪がなくなり秘書官に探すように指示、
最後は代わりを買いにいかせたため遅れたんだそうだ。
書き方がもうけしからんという感じだ。
書いた記者も相当にこりゃあダメだと
怒っているようですね。
真紀子さんもこういうやり方が
いつまでもつと思っているのかしらね。
でも大半の国民はこういう真紀子外相の
実像を知らないんですから、
相変わらず支持率は高いんでしょうか。
また小泉さんは真紀子さんが引き起こす騒ぎに
うんざりしているのはありありだけれど、首は取れない。
どうなるの?

今日はここまで。
また明日・・・・

2001-11-03-SAT

TORIGOOE
戻る