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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第621回

ほぼ日編集部様

10月27日のニュースから

毎日新聞の1面に3段見出しで
特殊法人改革の見通しについて
石原伸晃氏の見解が伝えられている。
「政府系の8金融機関 民営化は困難の認識  
 石原氏『経済状況を考慮」
小泉首相は特殊法人は「民営化か廃止か」という前提で
改革に臨む覚悟をしばしば述べてきたが、
今回の石原氏行革担当大臣のこの言葉は
ここへ来て肝心の担当大臣が
「首相のおっしゃるようにはできまっせん」
と白旗を揚げた気配濃厚だ。
おいおい、そんなことでいいのかい?
あれだけ小泉内閣は国民に大見え切ったんですばい。
総論のうちは威勢が良かったが、
具体論・各論になるにしたがって
ズルズル後退というんじゃないだろうな。
石原さんは毎日新聞の記事によれば、
政府系金融機関の民営化問題について
こう言っているという。
「経済状況を考えていかなければならない。
 行革だけが先に行って、
 経済政策論を置いていってしまうことはできない」
つまり、当初小泉首相は指示した政府系金融機関のうち
住宅金融公庫を除く8つの政府系金融機関の
廃止・民営化は事実上困難になったと
石原担当大臣は思うに至ったということですばい。
恐らく官僚達に言いくるめられたんでしょうが、
どうやら石原さんではこの大仕事は力不足らしい。
もっとがむしゃらな剛腕タイプじゃないと難しいのだ。
その石原さんが内部でこんなことを喋っているという。
毎日新聞の2面に先日から
「これが廃止?  これが民営化? 特殊法人改革」
というタイトルの連載が始まっているが、
これはよく取材してあって面白い、
私は必ずここの欄は読んでいます。
一般の記事ではお目にかからない内部の動きが
結構よく描かれているからです。
で、今日はその石原さんですが・・・・・
ここで保存・・・・・外出・・・・・

帰宅・・・
毎日の記事によると、今回の改革は「投網方式」という
キャッチフレーズで始まったんだそうだ。
「モグラたたき方式」
と呼ばれる過去の改革は個別法人を
一個一個叩き潰す方式で、これは結局
いくつかの法人を統合するだけに終わり、
ほとんどの法人には逃げられてしまったんだそうだ。
だから今度は
「逃げ得は許さない。いきなり法人をいじる前に、
 全法人の事業内容をシラミ潰しに整理していくしかない」
というのが作戦だったそうだ。
ところが、小泉首相の登場で
この地道な作業は片隅に追いやられた。
石原担当相の次のような言葉は
その辺の事情を鮮やかに物語っている。
石原氏は政権発足の1ヶ月後、
行革事務局幹部を集めて訓示したという。
「首相は早く個別法人名を出したがっている。
 本当に各省を追い詰めていくなら事業見直しが先行だが、
 国民に受けるのは組織見直しの方だ。
 これが官邸ののご要望だよ」
かくして国民的な人気を大事にする小泉政権下、
「地味な」成果より「派手な」結果にひかれたらしい。
そして「投網方式」は
数合わせの「指名方式」にひっくり返ったんだそうだ。
で、一番目立つ「道路公団」が
ターゲットになったんだという。
記事によるとそういうやりかたで、
「聖域なき構造改革」とはいうものの、
間違いなく「聖域」が残ったんだそうだ。
それは財務省と金融庁だ。
小泉さんは自民党の中では
「大蔵族」として知られてきたが、
それが今回の特殊法人改革にモロに出ていると
自民党のベテラン議員は指摘して、
さらにこう言ったという。

「特殊法人の現状を学級荒廃に例えれば、
 担任の小泉先生は、ガキ大将の国土交通省君を
 こっぴどくしかりつけるけど、
 優等生の財務君には露骨にえこひいきするんだな。
 そんなことで学級荒廃がなくなると思うかい」

なかなか分かりやすい例え話で面白い。
特殊法人改革のニュースは
毎日といっていいほど新聞紙面に出ているけど、
ここまでの裏話は聞いたことがない。
小泉さんのやり方がこれで問題なのかどうかは
にわかに判断できないが、こういう事情を知ってくると
小泉さんがあれだけ大見えを切ったこの改革、
大丈夫かしら?と心配になってくる。
この改革が中途半端に終わったら
小泉さんはおしまいですばい。
うーん、どぎゃんするとね?

ここでまた外出・・・・保存

また帰宅。
でもよくよく考えて見るとなぜ特殊法人の改革なのか。
一度原点に戻って考えないといかんような気がするばい。
特殊法人には税金や国民の貯金、年金、
簡易保険などを財源とする資金が投入されていて、
しかも民間ほどコスト意識がないため利益は上がらず
結局赤字のしわ寄せは国民にくる。
その上そんな法人会社に官僚達がドンドン天下りをして
甘い汁を吸っている。
日本の経済が右肩上がりで発展していた間は
それでも回っていたが、こういうデフレ不景気下では
どうにもなりません。
だから特殊法人はすべてなくすか、
民営化して国の負担を減らしましょう。
などなどが小泉内閣の看板だったはずですよね。
それがどうも今一つ当初の目的はどこかへ行きそうな気配。
しっかりこれだけは見つめていこうという気持ちですばい。

イチロー君が国民栄誉賞を辞退しましたねえ。
彼の美学からすれば当然でしょうね。
プロ野球選手ではこれまで
王貞治さんと衣笠祥雄さんの二人だけですよ。
あの長嶋茂雄さんでも貰ってませんものね。
「発展途上」
という言葉を辞退の理由に使っているらしいけど、
本人の中ではまだまだ上があるという気持ちなんでしょう。
まだ自分は上に行けるという自信ですかね。
謙虚などとは違う恐ろしいまでの自己追究の、
究極の姿かなと思えます。
羨ましいくらいですね。
やはりただもんじゃないなあ・・・・

そろそろ寝ますか。
また明日・・・・・
昨日(金曜日、10月26日)が
あの猪野詩織さんの3回忌でした。
私は仕事でいけなかったので明日日曜日、
お参りに行ってきます。

2001-10-28-SUN

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