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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第612回

ほぼ日編集部様

10月18日のニュースから

アフガニスタンではアメリカ軍の空爆が続き、
心配されたように誤爆による民間人の犠牲が
多数に上っていることが伝えられている。
一方アメリカでは炭疽菌の事件がいよいよこれも
同一犯によるテロ事件である可能性が高くなり、
アメリカはこの話で大騒ぎだ。
日本では狂牛病でこれも大騒ぎだ。
どれもこれもこれまでの枠組みでは
とらえられないことばかりだ。
普通こういうときは世紀末という言葉が
便利に使われていたんですが、
何せもう世紀末は終わったばかりなので使えない。
困ったにゃあ・・・・・
世紀の始まりというのはこういうもんなんだろうか。
私も世紀の始まりだけは経験したことがないので・・・・・

てなことをぼーっと考えちょりましたら、毎日新聞の1面に

「イスラエル観光相、暗殺 PFLP犯行声明」


5段見出しの記事が目に付いた。
これはちょいと大変なことだ。
最近は人の命が簡単に失われるので新聞の読者も、
外国の聞いたこともない名前の大臣が
暗殺されたからといって驚きゃあしないだろう。
ばってん、これはとっても悪い予感がする。
今世界の最大の紛争地域はパレスティナであり、
ここから先日のようなニューヨークテロ事件なども
発信されているのは確かです。
そこで、今度はまた最悪な事件が起きてしまった。

イスラエルの現役の大臣、ゼエビ観光相が
エルサレムのホテルで何者かに銃で狙撃され死亡した。
その後パレスティナの急進派組織
「パレスティナ解放人民戦線」(PFLP)が
犯行声明を出したという。
PFLPは今年8月、同派のリーダー、ムスタファ議長が
イスラエル軍のミサイル攻撃で暗殺されており、
その報復だとしている。

毎日新聞によれば、イスラエル史上初の
パレスティナ人による現職閣僚暗殺事件だそうで、
強硬派・シャロン首相率いるイスラエル政府は
今後かなり厳しい行動に出そうだという。
イスラエル政府は
パレスティナ自治政府のアラファト議長に対し、
犯人の早急な引き渡しやすべてのテロ組織の武装解除、
解体を要求し、もしこれに応じない場合は
パレスティナを「テロ支援統一体」とみなして、
行動に踏み切るという。

「行動に踏み切る」
とはどういうことだろう?
当然それは何らかの軍事的な行動でしょうね。
そうするとここでもまた「報復攻撃」が始まる。
もう一つのアフガン戦争が始まるんです。
いや、元々ここが武力衝突の原点ですたいね。
これまで数えきれないほどの
報復につぐ報復が繰り返されてきた場所だ。
アフガンはその跳ね返りであり、
ニューヨークもそのとばっちりなわけです。
その原点でまたいちだんとエスカレートした
暴力と暴力の衝突が始まるんでしょうか。
パレスティナ自治政府は何とか穏便に済ませたいらしく、
容疑者2人を拘束したと毎日夕刊は伝えているが、
イスラエルがそれぐらいで矛を収めるかどうか、
大いに疑問ですばい。
皆さんもアフガンばかりに目を奪われずに
このテロの原点に注目しておいてください。

というところで、お休みなさい・・・・

また明日・・・・・・・

2001-10-19-FRI

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