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第606回
ほぼ日編集部様
10月12日のニュースから
今日はアフガン関係はやめにして
もう少しいい話はないかなあ、と思いながら探していたら、
こういうのがありました。
毎日新聞の第二社会面に
6段の見出しが立った割と目立つ扱いの記事。
「復職へ」
まず、この大きな見出しが目に飛び込んでくる。
この記事は記憶されている方もいると思いますが、
長野県で暴走行為の少年に拳銃を突きつけて説諭し、
懲戒免職になったお巡りさんの話です。
地域の人々から嘆願書が出ていたらしく
長野県人事委員会が
このほどこの懲戒処分というのを取りやめて、
かわりに「停職6ヶ月」の処分にしたということらしい。
で、毎日新聞は
「復職へ」
を大きくニュースの目玉として取り上げた。
ところが一方朝日新聞は
やはり第二社会面3段見出しで取り上げているが、
見出しは
「少年に短銃懲戒免警官 停職6ヶ月に処分軽減」
といかにも地味な扱いだ。
朝日は淡々と事実経過を書いたという記事だが、
毎日は署名記事で、中本泰代さんという女性の記者が
この問題をこれまである種思い入れを持って
取材してきたんだ、または取材はしていなかったが、
大いに関心を持っていたんだ、という感じが出ている。
事実はどちらかは私は知らないが、
署名記事のいい部分が出ているように思う。
毎日の記事に戻ろう。
こちらは朝日と違って
原友美元巡査部長(47)の記者会見の写真入り記事だ。
この事件を知らない人のために
この記事を参考に少し振り返っておこう。
事件が起きたのは昨年5月、
長野県諏訪警察署の下諏訪交番に勤務していた、
原友美巡査部長が暴走行為をした少年(17)の顔に
拳銃を突きつけて説諭したとして、
少年側から訴えられ、
原巡査部長は県警に特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕された。
同時に長野県からは懲戒免職処分を受け失職してしまった。
ところが、この事件は
巡査部長の勤務していた地域の住民らからは、
「職務に熱心な警察官に懲戒免職とは重すぎる」
として嘆願書の署名運動が始まり、
全国的に7万人の署名が集まり
長野県人事委員会に寄せられたという。
原さんもこの処分に対し、
懲戒免職になった直後の昨年6月、
長野県人事委員会に不服申し立てを行っていた。
その裁決が昨日11日、
人事委員会から発表されたんだそうだ。
毎日の記事によると、人事委員会は
1.少年を戒める気持ちがあった
2.地元住民からバイクの騒音について
相談を受けていたため、行き過ぎた行為に及んだ
3.当時、全国で警察官の不祥事が相次ぎ、
県警側が過剰反応したきらいがある
・・・・・などの事情を考慮して
停職6ヶ月という処分に軽減されたんだという。
これで、原巡査部長は
元の下諏訪交番勤務に戻れるそうだが、
11日東京都内で記者会見し、
「暴走族に悩む地域住民にしたことが認められ嬉しい。
支援してくれた人に恩返しするためにも、
公務員の使命を全うしたい」
と語ったそうだ。
毎日は原巡査部長がまた交番勤務の仕事に戻れますよ
というところに重点を置いて
「復職へ」
という見出しを一際大きくしたんでしょう。
朝日は事実の問題として
「停職6ヶ月」
という処分になったこと
(軽減という見出しを使っているが)を
主見出しにしている。
両方の記事を読んだ感じはだいぶん違いますよね。
毎日の記事には
「原さん、良かったねえ」
という気持ちがどこかに込められている。
朝日の記事はそういう思い入れは一切ない。
ま、どっちがいいのか、
新聞の記事に書き方としては両論あると思うが、
この問題の最大のポイントは
原巡査部長という人物が
日ごろから地域の人々に慕われていたという事実でしょう。
これがなかったら今回の裁決もなかったと思います。
それと昨年5月といえば、
神奈川、新潟、栃木各県警の不祥事が
連日ニュースになっていたときで、
私たちが関わった桶川女子大生ストカー殺人事件で
埼玉県警が3人の警察官を懲戒処分にしたころですね。
おそらく、長野県警察本部にもこれは不祥事だ、
素早く処分しなきゃあ、
という過剰反応があったんでしょう。
時間がかかっても
こうして行き過ぎが修正されるということは
いいことですたいね。
あ、出かける時間。
また明日・・・・
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