TORIGOE
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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第602回

ほぼ日編集部様

10月8日のニュースから

ついに空爆が始まった。
今朝未明、寝ていたらスタッフから電話で
「始まりました」
という知らせを受けてもう寝られなくなってしまった。
テレビをあちこちチャンネルを回しながら見ていたが、
なんかこれは私の独断と偏見かもしれません・・・・・・
が、戦争が始まってみんなテレビに出ている人たちが
嬉しそうなんですね。
いや顔は怖い表情を作っていますよ。
ばってん、こういうのって楽しいね、
という気持ちが、はしゃぐ気持ちが
本人の知らぬ間に外に出ているんですばい。
こういうふうに盛り上がっているところが
ちょっと怖いなあ。
日本ではすぐどういうことはないし、
ちょっと刺激的な娯楽なんですかね。

さて、今日の(8日)新聞朝刊は各社とも
締め切り協定を破棄して
「米軍攻撃開始」のニュースを突っ込んだようだ。
読者の方は知らないでしょうが、
今は新聞の締め切り時間については各社間で協定があり、
朝刊は午前1時半。夕刊は午後1時半、と決められている。
私が毎日新聞に入社したころは協定がなかったので、
大ニュースは締め切りをどんどん延ばして、
東京都内の中心部に配る数万部の最終版に入れていた。
しかし、競争が激化してこのままではやってられない、
お互いにそういうムダな競争はやめようよ、というわけで
協定時間を作り、その時刻以後に発生したニュースは
入れないということにしたんです。

だから、ある事件の発生時間が午前1時35分のものは
物理的には無理していれようとすれば入れられるんだけど、
これは協定破りになるのでダメ。こうなっていたんです。
ただし、大事件・大事故など
これは何としてでも入れなきゃあ、
テレビでバンバンやられて
夕刊まで指をくわえていなければならない。
こういうニュースに限っては各社間で話し合い、
協定をその日に限り破棄し、
1時半以降のニュースでも突っ込んでしまう。
こういう特例のケースがあるんですね。

昨晩というか今朝未明、確かテレビでニュースを流したのは
2時を回っていたので、
ありゃあ新聞朝刊はどうしたのかな?と思って見たら
ちゃんと1面、2、3面、社会面と
戦争開始記事で埋まっているので、
ああ、これは互いに話し合って協定を破棄したなあと
分かりました。
ただし、これは最終版だけでしょうから、その前の版、
たとえば東京でも八王子など多摩地区では
全く戦争の気配はないかもしれません。
もしそういう地域でも入っているんだとすると、
その新聞は事前に戦争開始の情報を入手していて
予定稿を作っていたに違いない。

協定破棄の証明は、
ブッシュ大統領の緊急テレビ演説の開始は
現地時間で7日午後1時。
日本時間では8日午前2時なんです。
朝日も毎日も記事の中にそう書いてあるので、
これは普通なら協定時間の後。
記事の書き方からすると、現地ワシントンから
日本時間の午前2時にブッシュ大統領の演説があるとの
連絡が事前にあり、これは戦争の開始だということで
準備をしていたんでしょうね。

ま、どうでもいいけど新聞は
そういうふうに作られているってことです。

今日はここまで。
また明日・・・・・・・

2001-10-09-TUE

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