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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第584回

ほぼ日編集部樣

9月20日のニュースから

先週の「スクープ21」の最終回で
パレスティナの様子を
長野智子さんのレポートで放送したが、
あの後現地の事情が急変している。
毎日新聞の7面のベタ記事。

「パレスティナ自治区から撤退 イスラエル軍」

記事によるとイスラエル軍は18日夜、
ヨルダン川西岸のパレスティナ自治区内にいた
イスラエル軍(IDF)部隊を
すべて撤退させたと発表したという。
これは今回のニューヨークのテロ事件の後、
アラファト・パレスティナ自治政府議長が
停戦宣言をしたのを受けて
イスラエルがパレスティナに対する
攻撃的作戦の停止を表明、実行に移したものだという。
アラファト議長は事件直後、
いち早くアメリカ国民と大統領に
御悔やみの言葉を述べる会見をしていたし、
PLOとしては今回のテロ行為は
パレスティナの大義とはまったく関わりないと
世界中に言いたいらしい。
しかし、パレスティナの人々の中にも
色んな政治的立場があるのは事実で、
今回こういう突発事件で一見静かになった
パレスティナが何時また火を吹くのか。
これで終りということはないだろう。
これだけは言っておきたいが、
イスラム過激派の反米・反欧州の運動は
パレスティナ問題が解決すれば
かなりそのエネルギーを失うことだけは確かだ。
アメリカもオサマ・ビン・ラディン一派を
やっつけるのもいいが、
もう一方の手ではイスラエルとパレスティナとの
長年の闘争に終止符を打つべく努力をしたほうがいい。
それがブッシュさんにできれば、
歴史上に残る名大統領になるに違いない。
ま、そうは言っても無理かなあ・・・・
あの人には・・・・

あの事件があった後は
どんな重要なニュースがあっても
なんだかどうでもいいような感じになっていることに
驚いている。
世の中一般もそうだが、私自身がそうなんだ。
総てが、というより頭の中が
あの事件に収斂されて行く感じで、
これってあまりよくないよねえ・・・・
あの事件と同時進行の形で
「狂牛病」のニュースが結構毎日流されているんだけど、
一体どうなっているのか、ちゃんとつかんでいない。
朝日新聞の1面にベタ記事でこんな見出しが出ていた。
これまでの怠慢を恥ながら
この記事を取り上げておきましょう。

「狂牛病疑惑 飼育農場の牛を焼却へ」

皆さんはヨーロッパで問題になっていた狂牛病の話は
ご存知ですか。
大量の牛を焼却処分にしている映像を見ながら
恐ろしいことをするもんだなあ、
アングロサクソンは・・・などと、
人ごとのように見ていたんですが、
なんと千葉県で
今年8月狂牛病の疑いのある牛が
一頭発見されたんですね。
その後の農水省の発表対応は
メチャクチャでこちらも問題になっているんだけど、
18日問題の疑惑牛と同じ農場で飼育されていた牛を
国が買い上げ、全部焼却処分するんだという。
うわー、あのヨーロッパと同じことをやるんですかい?
なんの罪もない牛さん、可哀想だぜえ・・・・・・
記事によると、
千葉県内の農場で飼育されていた
46頭と問題の牛が千葉に移される前にいた
北海道の農場から出荷された71頭のうち、
今も生きているすべての牛だそうだ。
問題の牛は最初焼却されたというふうに
農水省から発表されたんですが、
後にそれはウソで、
肉骨粉になって飼料として
流通に乗っていることが明らかになった。
まだ第二の感染牛は見つかっていないが、
一頭いたということはそれだけでは
すまないんだと思いますよ。
まだ出るね、これは・・・・
例によって事実や真実の前にいい加減な、
つまり一時的にはどんなひどいことになろうとも
現実とキチンと向き合うという背筋の立った
精神構造を文化として持ちえていない、
日本の文化の欠点が
もろに出てしまったということでしょう。
これは少しトレースする必要があるようですばい。

では今日はここまで
また明日・・・・

2001-09-21-FRI

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