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第583回
ほぼ日編集部樣
9月19日のニュースから
毎日新聞の夕刊社会面にこんなベタ記事が。
「激突場面を放映中止に 米ABCテレビ」
アメリカの全国ネットワーク、
ABCテレビが18日までに、
あの映像を今後原則放映中止にすることにしたという。
そうです、ニューヨークの世界貿易センタービルに
ハイジャックされたジェット旅客機が
ずぶっと突っ込んでいく、あの場面です。
事件後幼児の親らから 「あまりに衝撃的な映像のため、
子供が恐怖感で夜眠れなくなった」
という指摘が相次いでいたそうだ。
こうした視聴者からの批判に配慮したテレビ局が
あの瞬間の映像の放送をストップしたんだという。
ABCはアメリカの娯楽メディアの大手、
ウオルト・ディズニーの傘下にあり、
16日には事件を子供たちにどう伝えるかをテーマに
同局のキャスターと子供らの討論会を放送したそうだ。
さて、このニュース、
確かに事件直後は何回も見せられたが、
やはり繰り返し今見ると気分が良くない。
子供には強すぎる衝撃映像だろうなあ。
恐らく他のテレビ局にも
今回の措置は波及するでしょうね。
日本だとどうするでしょうね。
テレビの最大の特徴は
映像の繰り返しにあるとも言えますね。
起きたことは一回なのにテレビ上では何回も何回も、
しかも全部のテレビ局で流される。
そのトータルの量たるや膨大なものになるんです。
これが他人の話ならああ、
またやってるくらいですむんですが、
自分または近親者がからんでいたらどうかな、
と思うことが私でもあります。
今でも思い出すのが
山一証券が倒産したとき野沢さんという社長が
泣きながら叫んだシーン。
「社員が悪いんじゃないんです。会社が悪いんです」
この場面は本当に何千回と放送されたと思います。
ああいうときご本人と家族の人たちは
どういう思いで見ているんだろうな、
時々思ったものです。
私がそういう放送をする側にいながら
こんなことを言うのもヘンなんですが・・・・・・
そう思ったのは事実なんですね。
じゃあお前はそのシーンの放送を
やめればいいじゃないか、と言われたら、
うーん、というばかりですが。
こういう例を見ると私たち放送する側は、
自分だけではなく他局も、
他番組も含めて当事者めがけて
大量の映像が殺到しているという事実について
考えていかねばならないな、そう感じます。
ところで、このABCの措置については
朝日新聞の夕刊も社会面のトップ記事で特集しているが、
ABCがあの衝突映像の放送を
なぜ中止したかの理由が毎日新聞の記事と違っている。
毎日は「子供が恐怖感で眠れない」
という親などからの指摘で中止したとしているが、
朝日によれば
「幼児は映像を見るたびに、
新たな激突があったと勘違いする」
という精神科医の意見を聞いて
ニュース担当の役員が決めたとしている。
どちらが本当なのか?
朝日の方が精神科医とかニュース担当役員とか
具体的なので事実により近いのかもしれない。
まあ、それぐらい新聞のニュースというのは
速報を旨としているために
欠陥商品であることが多いんですね。
朝日の夕刊には映像だけでなくラジオ局では
約150曲の放送自粛曲を決めたという話も
紹介されている。
その中でピーター・ポール・アンド・マリーの
「悲しみのジェット・プレーン」
は分かるとして、ジョン・レノンの
「イマジン」
もダメというのはなぜかしら?
フランク・シナトラの
「ニューヨーク・ニューヨーク」
も自粛曲らしい。
こういうのを見るとアメリカ人というのも
極端に振れるんだなあ、
それはわが日本人だけじゃないんだ、
と妙に納得したりしています。
ああ、もうこんな時間か・・・・寝ようぜ
また明日・・・・・
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