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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第574回

ほぼ日編集部樣

9月10日のニュースから

今日も新聞は休刊日らしい。
仕方がない、
先週一週間アメリカと京都でお休みにしていた間の新聞を
今朝は5時から起きて全部読みました。
2,3日でも新聞を読んでいない空白があると
頭の中にやはり情報の空白が出来てしまって、
仕事の上である重大なことを知らない
などという事態になりゃあせんか、
バカみたいですけど、こういう恐怖感があるんですね。
一種の職業病ですかね。
この一週間、さらに日本とアメリカの株価が下がり、
不景気感を増幅させているようですね。
さらに失業率が日本5%、アメリカ4.9%と上昇、
GDPもマイナス成長、経済の指標でいいものは何もない。
右を向いても左を向いてもいい話は一つもない。
暗い話ばかりだなあ。
でも、街じゃあ、レストランなんか
結構予約がとれないぐらい
流行っていたりするんでねえ・・・分かんないよねえ。
ま、予想通りマスコミ上で学者や
エコノミストと称する人たちが
わあわあ言い始めましたよ。
その人たちはほとんどが生保や
銀行系シンクタンクに所属している人たちで、テ
レビで聞いてると要するに株価をあげてほしいという
生保や銀行本体の本音を代弁しているんだろうなと
思えてくる。
亀井静香さんの30兆円補正予算を組め、
というのは極端だけど、概ね皆さん、
国債発行額を年間「30兆円」に抑え込むという
小泉さんの方針に反対で、
それに拘らずに補正予算を
組むべきだということらしいですばい。
これから始まる臨時国会と来年1月からの通常国会で
景気悪化という真綿でで小泉さんの首を絞めながら、
所謂、抵抗勢力がどこまで小泉改革を殺してしまうか、
それとも首を締め上げられながらでも小泉は頑張るか?
重要な分岐点になってきましたね。
昨日番組に出てくれた
自民党の松岡利勝議員が放送終了後、
帰り際に
「いやあ、小泉さんは
 経済の勉強なんか何にもしとらんのやから。
 何にも知りゃあせん。
 ありゃあ、野球でいえば精神野球ですよ。
 体力も技術も何にもありゃせん。
 ただイケイケと言うばかりでね」
「でも、小泉さんは難しいものは
 閣議で決めて法案は
 独断でやると言ってましたけど・・・」
と私が聞くと
「そんなこたあできません、そりゃあない」
国会で小泉内閣の行く手に自民党が
立ちはだかる様子がこの言葉を聞いて目に浮かびました。

これまでの日本の予算の決め方は
中央官庁が前例にならって概算要求という
一応の基礎を上げてくる。
それを自民党与党内部にある部会で検討、
ここで揉んでまた昔なら大蔵省と折衝する。
そこにまた政治家がくちばしを入れる。
つまり官庁と政治家、
それに場合によっては業界もからんで、
予算を作る形が完全に縦割りになっているんですね。
だからそういう族議員構造では
「聖域なき構造改革」なんかできませんわね。
というのが昨日の「スクープ21」のやったことですが、
土曜日京都で見た朝日新聞にこんな
ベタ記事がありましたのでそこだけ
ほぼ日に書こうと思って破いて持って帰ってきました。

「予算編成『愚かでうんざり』
 鳥取知事が国を批判」


記事によると、鳥取県の片山善博知事が7日の県議会で、
各省庁ごとの概算要求基準に基づいた
国の予算編成作業についてこう言ったそうだ。

「各省がたこつぼ的に予算に取り組む手法だ。
 ある省の予算を増やして、
 ほかの省のを減らすようなダイナミックなことが
 出来ない。
 いまだにこんなに愚かなことをしている、
 という印象で、いささかうんざりしている」

片山知事は財務相の体質についても
「結局はメリハリをつけた
 予算編成をする資質と意欲に欠けている」
確かに今の問題点はずばりこの通りです。
私もこの意見には賛成です。
確かこの知事さんは中央官庁の出身だったと思う。
旧自治省だったかなあ・・・・
この人、一度「朝まで生テレビ」に
出ていたんだったっけ・・・
シャープな人で時代感覚が
バッチリな人だなあという印象が残っている。
これからは地方の知事を経験した比較的若手の人物が
日本の国家をになう総理大臣になるような気がします。

毎日はそれ程大きくは扱っていなかったけれど、
朝日新聞はこのニュースを
夕刊の1面に8段抜きの囲み記事で
大々的に扱いましたねえ。

「『佐藤元首相の平和賞は疑問』
 ノーベル委員会 記念誌に記述 
 著者『選考は最大の誤り』」


確かに私にも当時の「ええっ?」という
かすかな疑問が蘇ってきましたばい。
そういやあ、そうだったなあ・・・・ってね。
オスロ発の共同通信の記事によると、
ノルウエーのノーベル賞委員会が
平和賞創設百周年を記念して出版した
『ノーベル平和賞 平和への百年』の中に、
74年の故佐藤栄作・元首相ヘの授賞に
疑問を投げかける記述があることが分かったという。
74年、確かに佐藤栄作首相が
ノーベル平和賞を受賞したとき、
私も含め周りでは何でこの人が平和賞なんじゃい?
という疑問の声が上がっていたことは事実です。
ばってん、ノーベル賞やらいうつはまあ、
こげなもんでしょうたい、ち思うてから、
個人的にはよくぞ取ったなどとは思わなかったんですが、
新聞、テレビは大騒ぎでしたばい。
なんで、あの佐藤首相がよりにもよって
「ノーベル平和賞」なんだろう?
こういう疑問はそのままになっていたんですが、
今頃になってそれに答える考えが
浮かび上がって来ました。
佐藤氏は非核三原則に基づく外交などが評価されての
受賞だった。
ところが、今回過去の全授賞を解説したこの本には
佐藤さんへの授賞についてこう書いてあるそうだ。
「佐藤氏はベトナム戦争で米政策を全面支持し、
 日本は米軍の補給基地として重要な役割を果たした。
 後に公開された米公文書によると、
 佐藤氏は日本の非核三原則をナンセンスと言っていた」
さらにはこうも書いてあるそうだ。
「佐藤氏ヘの授賞決定に対し
 1.日本では歓迎されず、不信、冷笑、怒りを招いた
 2.米紙ワシントン・ポストは
   (選考した)ノーベル賞委員会が
   日本の陳情にだまされた」

著者はノルウエーの歴史家3人で、
そのうちの一人、オイビン・ステネルセン氏は
8月末の出版記念の記者会見で次のように述べたという。
「佐藤氏を選んだことはノーベル賞委員会が犯した
 最大の誤り。
 佐藤氏は原則的に日本の核武装に反対ではなかった。
 前年に授賞が決まりながら辞退した
 北ベトナムのレ・ドク・ト氏が、
 アジア初の受賞者になるはずだった」

この記事には佐藤さんの次男で元通産相の
佐藤信二さんの談話が
「今さらという気がする」と出ている。
まあ、そうでしょうね。今頃言われてもねえ。
家族のその気持ちはよ−くわかりかす。
ダメというならその時言ってもらわないとねえ。
そりゃあそうだ。
ばってん、やっぱりあれはおかしかったんです。
核兵器から完全に日本は離れていようぜ、
というのが非核三原則なんでしょうが、
アメリカの原潜や艦船が核を積んで
日本の港に入港していたのは後に
アメリカのラロック氏が証言して
明らかになっていますし、
ライシャワー元駐日大使もその事実を明らかにしています。

佐藤氏のノーベル賞受賞は
アメリカと日本の両政府の虚構の上に咲いた
あだ花であることは確かでしょうね。残念ながら・・・・・

ここまで書いて出掛ける用事が急に出来・・・・・
まだ書きたいことは10本ぐらいあるのにねえ。
とりあえず保存か・・・・・
帰宅。

9月7日の朝日夕刊3面にこんな記事が・・・
「伊良部を解雇  エクスポズ」
アメリカのメジャーリーグ、
エクスポズ球団は
とうとう伊良部秀輝投手(32)を解雇したそうだ。
伊良部投手はマイナーで調整中の8月末、
3Aでの登板前日に酒を飲みすぎて脱水症状を起こし
病院に運ばれる騒ぎを引き起している。
そのため球団からは7日間の謹慎処分を受けていた。
結局は謹慎ではおさまらず、首になってしまったわけだ。
どうしてかなあ?伊良部投手はまだ32歳だし、
基礎的なパワーもあるほうだし、
メジャーでやっていける条件は
日本からアメリカに渡った選手の中では
1番恵まれているように思えたんですがねえ。
酒でトラブルを起こしたのを見てもやっぱりそうかなあ、
と思うんですが、結局はフィジカル面はオーケーでも、
メンタル面で
何か問題があったとしかいいようがないんです。
一言で言うとセルフコントールという問題でしょうか。
野茂投手や、イチロー選手、佐々木投手、吉井投手、
長谷川投手などメジャーで活躍している日本人は
それなりに自己管理ができる人たちのようです。
伊良部投手よ、
もう一回自分を建て直して投げてくれー・・

 今日はここで終わります。
 また明日・・・

2001-09-11-TUE

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