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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第571回

ほぼ日編集部樣

9月1日のニュースから

昨日は伊香保温泉に友人達といったのだが、
えらい目に会いましたばい。
温泉ですから、ま、一風呂浴びて食事、
ここまではいいとして、ま、ちょっとお酒も入ったりして
賑やかに会話が弾んでいたんですが、
私はちょいとお腹が、そう、胃ですね、
痛んできたんですよ。

で、隣の女性にH2ブロッカーなる薬をもらって
とにかく胃の痛みは抑えられたような気がしたんです。 
でもなんか吐き気がするなあ・・・・と思いながらも
マッサージをして腰痛のケアーをして寝たんですが、
あ、その前にiモードででほぼ日へ
原稿はお休みとの連絡を入れて寝たんです。
ところが、夜中2時半頃からトイレに通うようになって
朝まで寝られず状態。
完全なる下痢状態。何かに当たったようなんです。
ところが隣に寝ていた友人男性も起きだして
トイレに通い始めるじゃないですか。
同じように朝まで、交代でトイレ通い。
トイレの奪い状態なんてシャレにもなりませんばい。
「うーん、やられたなあ」
2人して顔を見合わせておりました。

ところがもう一人同室の友人弁護士。
彼は何ともない。
「昨日の食事食べた?」
「いあ、ほとんど食べてない」
彼は酒を飲むのが忙しく
食事にはあまり手をつけなかったそうだ。
なーるほど。
「じゃあ、隣室に寝ている3人はどうかなあ?」  
調べたら3人のうち一人が
やはり夜半からトイレ通いを始めて全く同じ症状だそうだ。

9人のうち3人が同じ症状だというのは
偶然だとは言えないので
ホテルのフロントに一応報告したのだが、
女性が正露丸糖衣錠を持ってきただけ。
支配人かマネージャーかが事情を聞きに来るところだが、
それもなし。
集団食中毒かも知れないじゃないですか、
他の客も調べるとか、
客商売なら必要な手を直ぐに打つのが
真っ先に必要だと思うんですが、何にもなし。
チェックアウトのとき
さすがに支配人に事情を言って
そんなんでいいんですか、と言い置いてきたんですが、
なんかあまりちゃんとした反応はなかったなあ。
支配人がああだと、今後もっと重大なことがあったとき
対応できないよなあ・・・・と思いつつ
帰途についたのでした。
まだお腹の具合がよくないよー・・・・

で、新聞に目を通していたら、
うん、これはちょっとねえ、という記事にぶつかった。
毎日新聞の社会面だ。ベタ記事でこんな見出し。

「両陛下、クマに遭遇」

ややっ、天皇と皇后さんがクマに遭遇って
なかなか大変じゃん、大騒ぎだったんだろうな、と
読み始めると、これがほのぼのした様子なんだなあ。
お二人が静養先の中禅寺湖畔にあるホテルで、
野生のツキノワグマが1頭敷地内に入り込んだそうだ。
2人はクマに気づき、ホテル上階の自室窓から
双眼鏡で眺めていたという。
毎日の記事では
「双眼鏡で楽しそうに30分ほど眺めていたという」
今の天皇さんは戦後民主主義の意義を
アメリカ人女性にきっちりたたき込まれていて、
そこらの国民よりよっぽどものが分かっていると言われる。
夫婦2人でクマがホテルの芝生で
ゴロゴロ寝っ転がっているのを楽しそうに見ている図
というのはなかなかほほ笑ましい、というか、
いい感じだなあと思いますね。
ほうほう、と思いながら記事を最後まで読んで
ショックを受けましたばい。
記事は次のような文章で終っている。
「このクマは翌18日と19日にも
 ホテル近くのサケ・マス養殖施設に姿を現し、
 同市(日光市)が捕獲して5キロほど離れた山に放した。
 しかし、再び同施設に出没したため、
 危険と判断して射殺した」
ええっ!!!
射殺したのかあ!!!
天皇さんたちは自分たちが見て楽しんだクマが
射殺されてしまったのを知ってるのかなあ?
天皇夫妻のたまたま滞在中のホテル近くに出没したために、
哀れ命を奪われたクマくんもえらい災難だったな。
何にも悪いことはしてないんだよ。
天皇夫妻が近くにいるというだけで殺される。
危険と判断した、って誰がそういう判断したのかなあ。
出て来ただけでなぜ危険なのかなあ?
クマには今でも治安維持法が生きてるんですね。
幸徳秋水の大逆事件を思い出しちゃいましたよ。
と言っても最近の若い人たちには
「大逆事件」のことなんか分からんでしょうな。
クマ君に事寄せて言うのもなんだけど、
若い人に言いたいのはせめて明治維新から始まる
日本の近代史、明治、大正、昭和の歴史ぐらいは
何かのついででいいから知っておいてほしかですね。

明日は「スクープ21」は野球の中継のためお休みです。
あさってからアメリカへ取材で言ってきます。
まだモバイル問題が解決されてないので
その間はお休みになりそうです。
また明日・・・・・

2001-09-02-SUN

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