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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第545回

ほぼ日編集部樣

8月6日のニュースから

これはニュースではないんだけど、
ああ、そういうこともあるんだなあ、
という気持ちで取り上げておきます。
朝日新聞の21面、
家庭面の読者投稿欄「ひととき」の文章。
埼玉県の32歳の主婦の投稿だ。
題して「じいちゃんは人気者」
このタイトルにおや?と魅かれて読んでみた。

このコラムによると、この主婦の長男は
「公園じいちゃん」
が好きなんだそうだ。
何だあ?公園じいちゃんて。
で、この長男(いくつの子なんだろう?)だけじゃなくて、
「おーい」というじいちゃんの独特の声が聞こえると
ちびっ子たちが何人も
じいちゃんの方に駆け出していくんだそうだ。

こういう書き出しなんで、この公園じいちゃんは
ちびっ子たちの人気者だということは分かる。
でも「公園デビュー」という言葉があるように
公園は若いママたちの子育ての場なんだろう。
そこにじいちゃんなんて種族の男性高齢者がいるのかなあ?
と思いながら読んでいくと、この主婦は
「ママはある発見をした」と書いている。  
「孫連れじいちゃんが意外に多く、
 中にはよその子の相手をしてくれる人もいるのだ」
こういうふうに意外にも公園には若いママだけでなく
「孫連れじいちゃん」なる人種も
多数発見できるというのだ。

で、こういう孫連れじいちゃんは
どうやってちびっ子達と遊ぶんだろう。
この文章によると、長男が好きな「公園じいちゃん」は
本当はK君のおじいちゃんなんだそうだ。
つまり孫連れじいちゃんなんですね。
少し文章を引用しよう。

「本当はK君のおじいちゃんだ。
 こどもが好きで、いっぱい遊んでくれる。
 転んで泣いたって、じいちゃんに抱っこされると
 涙がスーッと引っ込んでいく。
 不思議だね。
 じいちゃんはトシだから疲れて一服することが多い
 (失礼)。
 でも、目はいつも子供を追っている。
 長男が高いはしごを初めて登り切ったときも、
 遠くから『やったねー』とほめてくれた。
 ママじゃないだれかに言われるのは
 すごい自信になるみたい。
 長男のひとみがキラキラしていた。
 だからママもじいちゃんが好きだ」

この32歳の主婦の文章は話し言葉のように
短い文がうまく重ねられていて
読んでいても気持ちがいい。
うまいというより心が素直に伝わる文章だ。

で、公園じいちゃんだが、
これは私にとっても大発見なんですね。
高齢社会になってリタイアーしたじいちゃん達が
家の中に閉じこもっている訳ではないので
公園にいてもおかしくないんだが、
考えてみたこともなかったなあ。
そうか「孫連れじいちゃん」なんだあ。
今公園はママとじいちゃんの混合体なんだねえ。
そんなこと予想もしなかったよ。

で、最後まで読んでどうしても分からないことが一つある。
それはここで「公園じいちゃん」と呼ばれている男性は
一体何歳ぐらいの人なんだろうか、ということだ。
年齢のことはどこにも書いてないので分からない。
ま、年齢をいちいち聞くのは
日本人の悪い癖なんだそうだが、自分がそういう
「じいちゃん」の歳になりかかっているからだろう、
この主人公「公園じいちゃん」とは
そもそも何歳の人なりや。
どうしても知りたいんですね。

私はまだ孫がいないんで
公園デビューできないのが残念だが、
早く長女が孫を作ってくれたら、よしっ!オレも
「公園じいちゃん」と呼ばれる身分になってみたいな。
楽しいかもしれない。
高齢化するとだんだん子供に還っていくというから、
童心が蘇っていいのかもしれないな、と思う。
そんなことを考えさせてくれるコラムでしたばい。

ちゅうところで今日はさようなら
また明日・・・・・

2001-08-07-TUE

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