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第542回
ほぼ日編集部樣
8月3日のニュースから
この話は国民の生活とかにはほとんど関係ない、
ということは、ま、どうでもいいことなんでしょうが、
面白い。
外務省を舞台に繰り広げられている
幹部人事をめぐる大バトル。
大の大人がそれぞれのメンツをかけて
なりふり構わず公然と言葉で相手をたたきあう。
これは見せ物としては最高に面白かですばい。
外務省幹部人事の続報。
今日の新聞にはかなり裏の事情が出ている。
その中で私が注目の部分はここ・・・
朝日新聞の1面に大きく関連記事が
出ているが、記事中にこういうくだりがある。
外相 今日の午前中までに人事案を出すのは無理です。
首相 じゃあ、今日中でいい。
これだけじゃどういう雰囲気で電話での会話が進んだのか
分かりにくい。
で、この会話の紹介の後に、
このやり取りを朝日新聞の記事は
こういうふうに表現している。
「最後の抵抗をする外相に、
首相は声を荒げて歴代4次官更迭を指示し、
期限も切った。
外相を大目に見ていた首相も
『堪忍袋の緒が切れた』(周辺)
それでも人事案を持ってこない外相に
福田長官が夜になって電話で伝えた。
『官邸として了承できない人事は
出してこないでほしい』。
外相は『分かりました』とあっさり答えた」
ここで注目すべきは小泉首相が電話ではあるけれど
田中真紀子さんに
「声を荒げて」指示をした、というくだりである。
真紀子さんにすれば
小泉政権の「生みの親」という意識があり、
自分の言い分、
あるいは言い方を変えると「わがまま」も
首相なら聞いてくれるはずだと思っていたんでしょう。
それが「声を荒げて」ものを言われたのならそりゃあ、
相当なショックでしょうたいね。
小泉さんは演説などで絶叫はするけれど、
個人的にはそういう激怒するタイプのようには見えない。
もしこれが本当なら小泉さんには真紀子さんへの
「いい加減にせんかい!!」
というような感情がかなりたまっていたんでしょう。
ばってん、さあ、
この「声を荒げた」という情報は朝日は
どこから得たんでしょうか。
電話は真紀子さんと小泉さんの2人だけの会話。
その時のことをこうだったと言えるのは
この2人のうちのどちらかですね。
真紀子さんはまさか自分の不利になるような情報を
記者に言うはずがない。
と、すると小泉さんが言ったのか。
それもないでしょう。
すると、この電話を掛ける場面に立ちあっていた誰か、
例えば秘書官などが聞いていて、
後で記者かそれとも官邸内の他のスタッフに
「いやあ、今日の総理の電話、すごかったよ!」
なんて漏らしたのかもしれない。
あるいは、電話の場面に誰も立ち会っていないのなら、
官邸内の誰かが記者にかなりオーバーに
小泉さんの気持ちを代弁して言ったのかもしれない。
推測ですね。
確かに朝日の記事中には
「外相を大目に見ていた首相も
『堪忍袋の緒が切れた』(周辺)」
というくだりがある。
ここがこの記事の正体ですたいね。
(周辺)
これが電話の場面の情報源でしょうね。
じゃあ、「周辺」とは誰を指すのか?
順当に考えれば首相の身辺に常時控えている
秘書官達でしょうね。
まさに「周辺」にいつもいる人たちですから。
ただ秘書官でも
官庁から派遣されている何人もの人たちと、
もともと小泉さんに永年仕えていて、
小泉さんとともに官邸に入って
影のように付き添っている
「飯島さん」という大物秘書もいるんですばい。
このうち誰が
こういう小泉さんの内面まで表すような情報を
記者に提供出来るか。
ま。自ずと限られてくるような気がしますが、
これ以上は私にも証拠はないので、
深入りするのはやめておきます。
ここで私が言いたいのは、
何気なく新聞の記事を読んでいると、
そこに書かれていることが事実だという
一種の「錯覚」もしくは「思い込み」が
生じてしまうんですが、
じゃあ、この場面の会話はどうやって記者は
ゲットしたんだろう?
と考えてみるとまた違った読み方もできる。
そういう新聞の記事のウラ
をたまには読んでいくのも楽しいかな、
ということですね。
新聞の記事の中に出て来る言葉で
あともう一つ面白かったのは
福田官房長官の
「茶番だな」
という一言です。
この一連の外務省人事をめぐる大騒ぎを福田さんは
この一言でズバッと切って捨てました。
何だかこの言葉から福田さんの
苦々しい感情がストレートに
浮かび上がってきていいですね。
これは記者の前で吐いた言葉なので詮索は不要です。
福田さんはこの言葉を間違いなく公然と吐いて
「不快感」を表明したんでしょう。
人事問題の第一ラウンドはこれで終りですが、
次の次官がまだ決まっていません。
これも福田--真紀子の綱引きでどうなるのか?
あまり日本人の生活には関係ないことですが、
筋書きのない芝居を見るような
面白さは確かにありますばい。
そして、もう一つ真紀子さんが
「首相を説得する」
と大見えを切った
「靖国神社参拝問題」
これも真紀子さん対官邸(福田官房長官)の戦いで
ヒートアップすることでしょう。
ここで少し話題を変えましょう。
アメリカの話。
朝日新聞の2日夕刊2面に
囲みで出ていたこの記事は面白かですばい。
「ハドソン川の川ざらい、GEに命ず
『PCB流した』米環境保護局」
記事によれば、米環境保護局(EPA)は1日、
アメリカの複合企業、ビッグビジネスの一つですたいね、
ゼネラル・エレクトリック(GE)に対し、
ニューヨークを流れるハドソン川の
大規模な川ざらいを命じる方針を明らかにしたそうだ。
工場から川に廃棄した
ポリ塩化ビフェニール(PCB)などで
川を汚染したからというのが理由だという。
汚染は長さ64キロメートルにわたる川床で、
これを全部除去しようというものらしい。
これは河川の汚染除去作業ではアメリカの歴史上では
最大の規模だという。
費用の方も莫大で
4億6千万ドル(約575億円)以上と
見積もられている。
GEはハドソン川の中流域にある2工場で、
電気製品などを作っていた
1940年代半ばから1977年までの間に
590トンにのぼるPCB類を
川に垂れ流していたという。
記事ではこのPCB対策は長年論議が続いていたが、
昨年11月にクリントン政権が川ざらい案をまとめた。
もう2年前ぐらいになるが、
アメリカからロバート・ケネディJr.が来日、
このハドソン川の浄化のことを話していたのを思い出した。
彼は環境問題の専門家で熱く語っていたのを記憶している。
ただ、クリントン・民主党政権から
ブッシュ・共和党政権になってから政権は
環境より企業寄りのスタンスを取っているので、
このハドソン川の件もどうなるのか、
今後の推移を見ないと分からないようだ。
まだ書きたいことは山ほどあるが、
読むのに大変でしょうからこの辺で・・・・
また明日・・・・・
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