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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第502回

ほぼ日編集部樣

6月16日のニュースから

今日は比較的静かな土曜日。
知人の紹介で近くのクリニックで
温灸治療を受けてきました。
腰痛に効けばいいんだけど・・・・

さて、今日の取り上げるニュースだけど、
何かないかなあ・・・・
と新聞を読んで行くと・・・・・
スポニチの社会面にあるコラム
「政界ヒソヒソ話」
にちょいと面白いエピソードが出ていた。
これを紹介しよう。

自民党の麻生太郎・政調会長が
6月の月例経済報告を聞いてこう述べたそうだ。
「"悪化" との表現を見て感激した」
これは先日、竹中平蔵・経済財政担当相が
6月の月例経済報告で「景気は悪化しつつある」
と述べたことを指している。
これまで政府は景気についてはあいまいな表現で
よくはないということを表してきた。
今回「悪化」というストレートな表現を使ったのは
最近では珍しいことのようだ。

これはここ何代かの内閣は
株価が下がることで支持率も下がるという環境の中で
決して「景気が悪化」などとは
“口が裂けても”言えなかった。
橋本、小渕、森と続いた内閣では
常に株価を気にしながらの日々が続いていた。
ところが、最近はとんと、
そう言えば株価がいくらになったかなど
誰も言わなくなったようですね。
あれだけ株価の上がり下がりに神経質になっていたのが
ウソみたいですばい。
今回竹中担当相がズバリ「悪化」と言った背景には
そういう事情があるんでしょう。

つまり、小泉内閣は構造改革をとことんやるぞ、
やるときには必ず所謂
「痛み」・・・つまり景気の後退とか、
雇用不安とか様々な問題が出てくるに違いない。
そんなときに株価の上げ下げに一喜一憂してもしようがない。
だから、景気が後退し始めているんだったら
国民にはっきり「悪化しつつある」
と告げたほうがいい、という判断なんでしょうね。

もっと最悪な事態はこれからだから
国民に覚悟をしてもらったほうがいい、
だから正直に今のうちに言っとこう。
そんなことでしょう。
しかし、それも内閣の支持率が80%を超える
高支持率だからこそ出来る芸当なんでしょうね。
記事の中で紹介されている麻生さんの   
「"悪化"との表現を見て感激した」
というコメントはそういう文脈の中で
初めて理解できるんですね。

麻生さんはさらにこうも言ったという。
「政府は実態への認識をきちんと持っている。
 (竹中さんは)さすが政治家ではない大臣」
と表現したそうだ。
スポニチの記事では「竹中氏を絶賛」し
「持ち上げた」と書いてあるが、
これは本当にそうなのかね?
皮肉じゃないのかなあ・・・・いや、やっぱり・・・・
記事には橋本派の幹部の言葉として
こういうコメントも紹介してある。
「いくら構造改革が大事だといったって、
 これほど景気に無関心でいいのかね。
 あとで取り返しのつかないことになりはしないか」

私はここで以前書いたことがあるが、
日本の「景気至上主義」には疑問がある。
日本の経済をGDPの成長率だけでしか見ていかない
これまでの考え方に対する疑問だ。
今回小泉内閣が打ちだしているのは
そこんところなんでしょう。

暫くは景気は後退し、マイナス成長もありうるよ。
そんときに橋本内閣のときのように慌てなさんなよ。
根本的な治療をやるときには血も流れますよ。
小泉内閣の覚悟はそういうところでしょう。

ただ国民や自民党の内部がどこまで我慢できるか。
小泉さんは支持率が50%あれば、
内閣を維持できると思っているようだ。
支持率が60%を割る事態が出現した場合、
どうなるのか?
私はとりあえず小泉さんにやれるところまで
やってもらいたいと思うのですが・・・・
中途半端が一番困るんですね。
私たち日本人は曖昧さと中途半端が好きな
国民ですからねえ・・・・

というところで、さあ夕飯の心配でもするかな・・・・
明日(今日ということですね)「スクープ21」は
これで勝負だ!!

1.石原伸晃行革担当相生出演、
  こんなにひどい特殊法人、ここを切る!
2.無実の少年を犯罪者にした指紋と取調室の恐怖

以上です、よろしく・・・見てね!!!

2001-06-17-SUN

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