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第436回
ほぼ日編集部様
4月5日のニュースから
新聞を読んでいてこんな記事に出会うと、うれしいですね。
小さな扱いだけど、
そこには人生が一つ見えているというような。
朝日新聞の23面、スポーツ面の下に目立たない囲み記事。
「ハーフタイム」というコーナーだ。
春の高校野球は昨日、
茨城県の常総学院が優勝して幕を閉じた。
スポーツ面はもちろんその記事で一杯なんだけれど、
このコーナーは常総学院のOBという
ある人物の感慨を取り上げている。
その人はプロ野球の横浜ベイスターズで
現在打撃投手などを務める石田大也さん(33)。
記事には「打撃投手など」と
わざわざ「など」がついているのに
「など」とは何だろうか?と疑問を持った。
打撃投手というのは
所謂バッティングピッチャーと呼ばれる
仕事をする人たちのことだ。
打撃投手は決して試合でマウンドに上がることはない。
完全に裏方の仕事だ。
打者のために
できるだけ打ちやすい球を投げ続けるのが
彼に課せられた職務だ。
打者を三振に取ろうと
妙な野心を持ったりしてはいけないピッチャーだ。
ピッチャーは打者を打ち取ってなんぼの仕事だから
この打撃投手というのは本来の姿からいえば
こんなに悲しいことはないわけですね。
でも打者を育てる、
または打者のコンディションを調整するには
欠かせない存在なんです。
石田さんはこの打撃投手をしながら、
その他にもまだ何か「など」に該当する
仕事をもっているらしい。
記事によれば、この石田さんという人は
実は今回優勝した常総学院の監督を務める
木内幸男さん(69)がかつてやはり
監督として率い、84年夏の甲子園で優勝した
取手二高のエースだったそううだ。
まず、夏の甲子園大会で優勝した
チームのエースピッチャーが今33歳になり、
横浜ベイスターズで打撃投手などを務めているという事実。
そうか、そうなんだあ。
優勝というのはその後の人生にはそれ程の意味はないのか、
という分かり切った事実。
でも彼はまだそれでも投手というところに
こだわっているのかなあ、というこれは私の感想。
甲子園で優勝したことが彼にとってはいいことだったのか、
どうかなんてことまで考えてしまった。
余計なお世話って言われそうだけど。
その石田さんの感慨。
「テレビで見る限り監督は変ってないなあ」
石田さんは選抜高校野球の決勝戦をテレビで観戦しながら、
次のような感想を抱いたそうだ。
「バント失敗をすごく怒っていましたが、
あれは夏だと怒らない。
春はまだ夏があるが、夏は負けたら終わりですから」
石田さんが優勝したのは17年前のことだ。
木内監督はその頃と今と変わっていないと石田さんはいう。
春はまだ夏というチャンスがあるからこそ怒って指導する
しかし、夏はそれで終わり。
怒られてもそれを生かすチャンスがもうない。
選手達の心理でいえば、それはただ辛いだけなんだろう。
これをこの記事は
「木内マジック」
という言葉で結んでいる。
石田さんの打撃投手という話。
木内さんの選手心理の読み。
それを今でも記憶している石田さんの話。
なるほどと思いましたが、私が一番感心したのは
この石田投手のことを書いた朝日の記者です。
記者と石田さんとはどういう関係なのか。
どうして横浜ベイスターズの
打撃投手のことを知っていたのか。
17年前の甲子園時代からの
つきあいとは思えませんしね・・・・
こういう短いけれどジンと来る記事に
お目にかかると嬉しいですね。
というところで今日はおネンネだ。
また明日・・・・・
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