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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第432回

ほぼ日編集部様

4月1日のニュースから

いやあ、もう4月なんだというこの感じ、いったい何?
え?昨日じゃなかった?
正月に山形の温泉で過ごしたのは・・・・
というぐら時の流れの速さです。
仕事に追われているということでしょうかね。
ま、いいや、今日は日曜日。
仕事のない日曜日ということで、
ゆったりと時間が過ぎていく。
たまには何もしない日というのも必要なんですね、
ホントは。
でも、生まれ育ちがそうなのか、
ぼーっとしていることが出来ない性分でねえ・・・・・

今日は新聞を見ていて目についたのは
車の盗難事件の記事。
ちょっと変っているケースで、
朝日、毎日、スポニチの3紙
を見比べながら考えてみました。

まずスポニチ。
社会面に2段見出しで

「船積み待ち高級車11台乗り逃げ
 6600万円相当」

 
車の盗難事件は珍しくはないのだが、
このケースは場所と盗み方などが特異だ。
こういうやり方があるのか、と思わせるものだ。
盗まれたのはトヨタの高級車11台。
トヨタ自動車田原工場(愛知県)の敷地内に
出荷待ちで置いてあったものだ。
工場内ということと、これから船積みをするために
ナンバーはついていなかったが、
総ての車にはキーがつけてあったそうだ。
燃料も少量ながら入っていた。
盗難事件が発生したのは新聞によると午前4時半。
配送門というゲートがあるそうだが、
ここの遮断機を突破して
次々と工場外へ走り去って行くのを保安係が目撃、
警察へ通報したという。
記事によると、この工場には4ヶ所の門があるが、
配送門以外の3ヶ所は強行突破を防ぐために
車をパンクさせる装置があったそうだ。
配送門は出入りが頻繁なため
そういう防止装置ななく、ここを狙われたわけだ。
事件当時敷地内には650台の新車が置いてあったが、
犯人達は高級車だけを持ち去ったという。
これだけの情報でこの犯人達が
相当内部事情に通じていることが分る。
キーがついたままだとか、
配送門だけは強行突破できるとか、
きっと保安係は何人ぐらいいるのか、
とかの事情を知ったうえでの犯行でしょうね。

朝日と毎日でもう少し事情を補足してみよう。
朝日は第二社会面で3段見だし。

「工場破りだ 車取られた 愛知
 トヨタ11台6600万円被害」

 
スポニチには書いてなくて朝日に出ているのは
警察への届け出が午前5時半だということ。
発生が午前4時半だというから、
少し警察への連絡が遅い気がする。
きっと会社内部で色々相談しているうちに
時間が経ってしまったんだろう。
それから保安係は工場北側の
「配車門」に1人だけいたらしい。
配車門をには遮断機(長さ4メートル)があったが、
犯人達はこの遮断機をいとも簡単に突破していったらしい。

盗まれた高級車というのはセルシオ10台、
マジェスタ1台の計11台。
いずれも国内向けの新車で船積みするため
門から800メートル離れた
「Gヤード」というモータープールに
カギをつけたまま止めてあった。
セルシオだけを狙ったのは
やはりこの手の車両窃盗のプロ集団なんですね。
しかし、燃料は大して入っていなかったというから、
そんなに走行は出来ないはずですよね。
門の遮断機を突破していくのを
保安係が目撃したのが午前4時半だというから、
すぐに警察に通報して、警察が緊急配備の態勢とれば、
取り押さえることは可能だったかもしれない。
その意味では通報の1時間遅れは痛い。
何をしていたのか、会社側は・・・・・・
そんな疑問がわき上がるこの記事ですばい。
さて、毎日にはこれ以上の情報はないのかしら。
こういう単純な事件記事でも新聞を丹念に見比べていくと
結構興味深いですね。
毎日はやはり第二社会面の3段見だし。

「トヨタの船積み場 高級車11台強奪 愛知
 ゲート破り乗り逃げ」

 
記事の内容はほぼ同じだが、
盗み出されたのは「東門」で、ここは出入りが頻繁なため、

ポールを渡したゲートしかなかったという。
他の3ヶ所の門には特殊な盗難防止装置がついていたと
毎日はかいている。
スポニチの言うところの「パンクさせる装置」だろう。
他の2紙が書いてないことでは毎日はこう言う。
「現場への鉄道などの交通機関はなく、
 犯行グループは車か船で集団で
 やってきて盗み出したと見られる」

車11台が盗まれたのだから最低11人の犯行グループだ。

恐らくサポートするメンバーもいただろうから、
全体ではもう少し多い14,5人の集団だろう。
日本の事件はこれまでこういう形は少なかったんだが、
最近組織的犯罪が増えてきたような感じがする。
盗んだ車にはナンバープレートはついていないわけで、
実際にこれを商品にするには
また別の集団の技術を必要とするはずで、
一連の4輪駆動車の盗難事件と同じような
かなり大掛かりな組織が関与した犯行ではないだろうか。
11台の高級車が門のゲートを
突破して行くシーンを映像的に想像すると、
なんかすごいよね。
まるでアメリカの映画を見ているみたい・・・なんて。
というところで今日は終わり。
また明日・・・・・




「桶川女子大生ストーカー殺人事件」
著者:鳥越俊太郎
メディアファクトリー 2000/10出版
本体価:¥1,500



「鳥越俊太郎のあのくさ、こればい!」
著者:鳥越俊太郎
プラネット出版 2000/10出版 19cm 413ページ
本体価:¥1,480
ISBN:4939110087

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2001-04-02-MON

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