TORIGOE
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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第372回


ほぼ日編集部様

1月28日のニュースから

外を見る。  
昨日と一転して青空。  
ここ数日、痛んでいた右手の神経が
心なしか問題ないように思える。
天候と神経とは、
私の個人的な経験によれば大いに関係がある。
このまま晴れてくれえ。

放送本番まで8時間半。
これから少しずつテンションを上げていくんだけれど、
気分がドヨヨーンと沈んでいるときは、大変ですね。
こんなことやってるんで耳鳴りは治らないんでしょう。
ま、いいか。

朝日新聞の社会面のベタ記事。

「400足を生産 韓国で販売
 一家殺害で使用の靴」

 
これはかなり大きな手掛かりのようだ。
その割には小さな扱いだなあと思う。
捜査本部の調べでは、
東京・世田谷の一家4人殺害の
犯人が履いていたとみられるテニスシューズは
サイズが28センチ、
同じ型の靴は韓国のメーカーが400足だけ生産、
販売したことが分ったという。

記事によると、現場に残された足跡から
犯人が履いていた靴は英国の
「スラセンジャー」製のテニスシューズで、
サイズは最終的には
28センチということが判明したという。
捜査本部の調べでは英国のメーカーは
約20年前にシューズの生産をやめており、
韓国のメーカーが数年前から
ライセンス生産をしていたという。
従って他の国では生産はされていなかったらしい。
しかも28センチのサイズのこの型の靴は
韓国で400足だけ生産・販売されたものだそうだ。
日本では大阪に本社を持つ会社が
このメーカーから輸入したが
28センチサイズはその中には入っていなかったという。
要するに犯人が履いていたテニスシューズは
韓国国内で生産されそして売られたもので、
日本にはなかったものだという。
つまり、犯人は直接自分で韓国で買ったか、
誰かが買ったものを買うなり、
もらうなりしたかということになる。
  
これだけで犯人が韓国人じゃないかということには
必ずしもならないことは皆さんもお分かりでしょう。
韓国で日本人が買ったことも大いにありうるからです。
ここで私は人種とか民族の問題を
論ずるつもりはありませんが、
事件発生直後の私の直感では可能性として
少年犯罪か外国人かどちらかな、
という感じを持っていたことは確かです。
これは何の証拠もない私の感じだけですから、
あくまでそういう事にしておいてください。
いずれにしろ、この靴のルートの問題は
今後大きな手掛かりになることでしょう。

もう一つ少し疑問が残るベタ記事。
スポニチの社会面に

「通夜後の悲劇 車炎上で2人死亡」

記事によれば、26日の夜、
千葉県佐原市の国道を走っていた乗用車から出火、
後部座席に積んでいたポリ容器入りの灯油に引火、
後部座席に乗っていた会社員二人が
全身火傷で死亡したという。記事にはこう書いてある。
「佐原署の調べでは、
 ドーンと音を立てて
 後部座席が燃え上がったため・・・・」
しかし、この記事の前半には
「会社員(49)の乗用車から出火、
 後部座席に積んでいたポリ容器入りの灯油に引火して
 燃え上がった」
とある。
この記事ではそもそもの原因を
あいまいに書いていてよく分らない。
「乗用車から出火」という表現と
「ドーンと後部座席が燃え上がった」
とはどういう関係にあるのか。
乗用車のどこかから火を吹き、
それが後部座席に積んでいた灯油に引火して
ドーンという音を立てて燃え上がったのか、
それとも後部座席で誰かがタバコを吸っていてその火が
灯油に引火したのか、
この記事ではよくわからないんですばい。
二人も亡くなっているので、
もちろんこういうニュースを
興味本位だけでは語れないのは確かです。
ばってん、今後の教訓ということになると、
出火原因の究明は欠かせないはずでしょう。
突然車のどこかから出火したというなら
これはこれで大問題でしょうし、
灯油を後部座席に積んでいたことが
引き金になっているとすると、今後そのような行為には
気をつけるということになります。
記事を書く人がそういう問題意識を
常に持っているかどうかで、かなり
変ってくるんではないでしょうか。
あーあ、また先輩づらして
後輩記者に意見してしまっちゃったな。
でも、この歳になるとそれも務めだと思うんですね。

これで今日はさようなら。
また明日・・・・・・

2001-01-29-MON

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