TORIGOE
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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第365回

ほぼ日編集部様

1月20日のニュースから

ここ二日間はちゃんとした原稿を書いてないので
どうもいかん。
体のどこかに違和感が残っている感じですばい。
この欄だけは何の制限もなく、
例えば時間的な制限とかですが・・・・   
自由に書ける私にとってはとっても
貴重な白紙の原稿用紙みたいなもんですたい。
ばってん、この二日間のように
いい加減な原稿・・・・っとは言わないまでも、
心を込めた原稿を書けてないなあ、
という思いが残っているといけまっしぇん。
今日からまたそれなりに心を込めて書くようにします。
と、鳥越さんの中の鳥越さんが言っっちょりますので、
許してつかーさい。

さて、17日大阪には毎日新聞主催の
「『ウェイクアップ関西』運動 記念国際シンポジウム
ー21世紀のアジアと関西ーー交流の拡大と深化をめざして」
に出席してきました。
毎日新聞の大阪代表が私の2年上の社会部、
外信部の先輩。事務を仕切っているのが
私の5年後輩のやはり社会部、外信部経由で、
いまは大阪代表室長という立場。
言われたら仕方がないというやつですたい。
引き受けてやってきました。
マレーシアのマハティール首相のスピーチに
直に初めて触れることが出来ましたが、
日本に「西欧のコピーをするな!」とストレートな
直言をされていたのが印象的でした。
翌日、もちろん毎日新聞はこれを記事にしていましたが、
たまたまホテルの部屋に配られてきた産経新聞の
経済面にも囲みの記事が出ていました。
「政治、経済の急速な欧米化は問題 
 マレーシア首相シンポで”警告”」
私はほう、大阪では他の新聞社主催でもこうやって
記事にするんだなあと少々嬉しくなって記事を読みました。
私はかねてより新聞社主催イベントの扱いが、
他の新聞社にかかると途端に冷淡になったり、
逆に自社主催になるとオーバーな扱いになったり
という、読者不在のニュース価値の判断に疑問を抱き、
そのことを指摘してきました。
で、ほう、っと思ったんですが、
記事をよく読むとこうなっている。
「来日中のマレーシアのマハティール首相は
 18日午後、大阪市で開催のシンポジウムで
 講演した中で日本が政治、経済・金融などの分野で
 欧米の手法を一気に導入しようとしていると
 指摘した上で、『段階的に導入すべきで、
 瞬時に変更しようとすると深刻な問題を引き起こします』
 と警鐘を鳴らした」
 
確かに記事にはマハティールさんのコメントが
引用されていてその通りなんだけど、
こういうときなぜ素直に毎日新聞主催と新聞社は
書けないのかと思いますよ。
積極的なウソをついているわけではありませんが、
事実をちゃんと書いてないという点では
やはりこれもウソの一つなんですね。
新聞社の古い体質がそうさせているんですが、
同業他社の主催を、たとえば
「毎日新聞主催」とか「読売新聞主催」とか書いて
どこがいけないんですかねえ。
読者にはそれだからってどうってことはないんです。
   
さて、今日のニュースから、行きましょう!
毎日新聞の5面、政治面に囲みでこういう記事が出ている。
小さい記事なのにやたら見出しが多い記事だ。

「『水まき事件』教訓・・・・携帯電話やヤジ控えて
 衆院議運委員長  秩序10カ条示す」
「言われなくても分ってる? 議員は冷ややか 合意には至らず」


衆院の議運委員長、藤井孝男さんが昨年秋の国会で
「水まき事件」が起きたのを教訓にしようと
国会秩序に関する10箇条の「申し合わせ事項」
を委員に示したそうだ。
内容は
1.あまりにも事実に反する発言はしない
2.発言時間の順守
3.議事妨害になるヤジは控える
4.議長の許可なく演壇に登らない
5.委員会でのプラカード掲示は節度もって行う
などだそうで、後の5項目については
毎日の記事も書いてないので分らない。
記事の中に野党議員の言葉が出ている。
「ほとんどの条項が国会法や衆院規則で規定されており、
 改めて合意の必要はない」
結局、委員長からのお願いというところで
落ち着いたらしいが、なんだか小学校の生徒規則を
決めているようで、これが国会の話なの?って、
呆れてしまいますばい。
この記事を書いた毎日の神崎真一記者は
最後をこう締めくくっている。
「基本的マナーばかりだけに大げさな合意は
 「選良」として恥ずかしかったようだ」
確かにそうだろう。
こんなことをみんなで申し合わせること自体が
国会がすでにお子様の集まりに近いということを
自ら告白しているようなもんですからね。
でも、本会議や委員会のあの汚いヤジ、
あれだけは何とかなりませんかね。
寸鉄人を刺すようなぴしっと決まった
ヤジはいいんですけど、国会でのヤジの大半は
音量的に、つまり物理的に発言者の話しが
聞こえないようにするか、
音量的にうるさくて発言者が混乱するのを
狙ったものばかり。知性も品性もない。
皆さんも一度国会を傍聴されてみると分るんですが、
とても国会議員の先生方の品のなさに驚かれるでしょう。
私は以前から国家議員の、これがヤジだ!!!
という特集を作ってみたいと思っているんですが、
まだ実現していません。
でも今年にはやります。

「一体だれが招待状? 入国経緯 なぞ深まる 招待者とされる
 企業経営者『会ったことない』」

 
毎日の7面、国際面に2段見出しの記事。
数日前に載っていたんですが、
ロシアのエリツイン前大統領の側近で、
現在はロシア・ベラルーシ連邦事務局長の
ボロジンさんという人がブッシュ次期大統領の
就任式に出席するためニューヨークにやって来たところ
空港で逮捕されちまったという話。
最初これ見たとき、外国の要人を招待しておきながら
なんてことをするんだろうなあ、
ぐらいに思っていましたが、どうやらこれは
かなり大掛かりな国際的なトリックがある
事件の匂いがしてきましたばい。
共同通信がワシントン・ポストの伝えるところとして
明らかにしたところでは、ボロジン氏は
ブッシュ次期大統領に10万ドルの政治献金を
したフロリダ州の企業経営者からの招待状を
持っていたという。
ところが、その招待者とされる肝心の経営者は
「(ボロジン氏とは)会ったこともない」
と証言したらしい。
これでこの逮捕劇は一挙にナゾの様相を
見せることとなった。
この囲み記事の隣にベタ記事で毎日新聞の
特派員の記事が出ている。
これによると、逮捕はスイスからの資金洗浄容疑の
国際手配に基づくものだそうだ。
裏に何があるのか判然としないけれど、
これは明らかにどこかの国の捜査当局の
おとり捜査の網にひっかかった可能性が高いようだ。
冷戦終結後国際スパイ事件は
現実味を帯びなくなったけれど、やはり
国際舞台にはこうしてチラリと見える
何らかの謀略が企てられているようだ。
チョット注意してみていこう。

まだあるが出掛ける時間です。
ではまた明日・・・・・

2001-01-21-SUN

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