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第346回
ほぼ日編集部様
12月28日のニュースから
「米クリスマス商戦伸び悩む」
毎日新聞の9面、経済面のベタ記事。
ニューヨーク発の共同通信の原稿だ。
アメリカの手形決済代行会社、
テレチェック・サービシズが26日に発表したところでは、
今年のアメリカのクリスマス商戦の売上高は
伸び率が昨年の半分にとどまったという。
こんな会社がどういうものか私には分りませんが、
手形決済の業務を代行してやっていて、
その中から小売業の動向が見えてくるんだろう。
記事によると、小売業にとって最大の山場になる、
クリスマス直前の週末を含む24日まで
1ヶ月間の売り上げの伸び率は全米平均で3.1%。
これは昨年の6.2%のちょうど半分で、
この数字から見てアメリカのクリスマス商戦は
昨年から見て半分にがた減りということらしい。
ただそれでも3.1%も伸びているわけで、
マイナスなわけではない。
日本ではマイナスという数字も出ることがあるが、
まだアメリカはプラスの世界。
それにしてもここへ来てアメリカの経済に
陰りが出ているという指摘がある中での
この伸び率半減現象。
バブル景気にチョット能天気なアメリカ人も
こりゃあ少しヤバイぞ、
という気分は出てきたんでしょうね。
記事はこう閉めくくっている。
「株安や相次ぐ企業のリストラで、
米消費者の財布のひもが
急速に固くなっているためとみられる」
アメリカの国民の間にジワジワと
不安な気分が広がり始めているのがみてとれる。
ばってん、この記事、どうして今でも
「財布のヒモが固くなっている」
などと、まことに古めかしい表現を使って平気なんだろう。
アメリカの記事を書くときでも「財布のヒモ」か!?
今どき日本人でもヒモ付きの
財布なんぞ使っちゃいませんぜ。
こういうのを「手あかのついた常套句」といって
ちゃんとした記者なら絶対使わないように
心がけるんですばい。
でもなんかおかしいですね。笑っちゃいますばい。
ニューヨークで原稿書いてる記者がなんの違和感もなく
「財布のヒモ」
なんて常套句を使っているなんざ、こりゃあマンガだね。
はい、次のベタ記事。
「フカヒレは不可」
あははははは・・・・これも笑っちゃった。
スポニチの社会面の10行のベタ記事だ。
短いのでワシントン発共同の記事を再録してみよう。
「クリントン米大統領は中華料理になくてはならない
最高の食材の一つ、フカヒレの採取禁止法に署名。
米漁民は、フカを生きたまま捕獲してヒレだけを
切断して海中に捨て、殺しているが、
新法は200カイリの米国排他的経済水域内で
この行為を禁じる内容」
見出しでは編集者が遊んでしもうたばってん、
記事の内容は動物保護に熱心なアメリカらしく
結構真面目なものだ。
人間のエゴでヒレだけを取って
殺すことが許せないということなのか。
クリントンさんが大統領を辞める直前に
どうしても署名しなければならないとは
思えませんがねえ。
この手の話はいつも思うのですが、
彼らの行為は私には偽善的に見えてしまうんですね。
だってアメリカ人は自分たちの食生活のために
他の動物をどれだけ犠牲にしているか、
考えてみれば分るはずじゃなかですか。
不可となったフカヒレ採取漁法について
朝日はどう書いているのかな、
と思いながらチェックすると、
8面、国際面に同じ共同原稿が載っていた。
「フカヒレ採取禁止法に署名 クリントン大統領
ヒレ切った後、廃棄に批判」
同じ共同の原稿なんだけどチョット違っていて、
スポニチでは
「最高の食材の一つ」と表現された
フカヒレが朝日の共同原稿では
「中華料理の材料として珍重される」に変っている。
で、なぜ今ごろクリントンさんが
フカヒレにターゲットを絞って攻めて来たのか、
という疑問ですが、朝日の共同原稿は
こういうふうに書いている。
「捕獲後、ヒレだけ切り取って、
残りを海に捨てる漁法が世界的に増えており、
自然保護団体などの批判の的になっていた。
米国は1993年から大西洋、メキシコ湾、
カリブ海でのフカヒレ採取を行政指導で
禁止してきたが、法律化にともない太平洋を含む
200カイリの米国排他的経済水域内にも
禁止海域を拡大。
大統領は『国際的な規制も求めて行く』と
声明を発表した」
やっぱりヒレだけ取って後は捨てる行為がいかんらしい。
じゃあ、フカをまるまる取っちゃったらいいのか。
魚を食べるという行為そのものが
同じことをやっているんでしょうが、
フカやクジラのような大きな動物になると
急に不可というのも不可思議ですばい。
やっぱりフカやから不可なんじゃろうか。
こういう書き方は動物愛護の念に燃える方々には
恐らく不快でしょうが、私は以前から
この種の運動にどうしてもなにがしかの
偽善性を感じてしまっていますので、
書いてしまいました。
明日から山形へ行きます。
山形テレビで若者とのテレビの仕事があるんですが、
母親などと山形の温泉で正月を過ごすつもりです。
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