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第345回
ほぼ日編集部様
12月27日のニュースから
昨日は疲労困ぱい、原稿遅れず済みませんでした。
それでも心やさしい編集部の皆さん、
お断りのメールをのっけてくれました。
ごめんなさい、そしてありがとう。
さて、昨日の夕刊を見ていて、あれれれ、
と思った記事が ありましたので紹介しておきます。
朝日新聞の26日夕刊の社会面に
4段見出しの割と目立つ記事が載っていました。
疲れてぼーっとした頭であれえ?
これってどこかで見たようなニュースだなあ、
と思いつつ寝てしまいました。
が、朝もう一度見直してはっと気がつきました。
その記事の見出し。
「『中国人かな、と思ったら110番』
警視庁、ビラ配布」
「ピッキング対策 抗議を受け回収」
記事の内容は警視庁地域部が
東京都内の各警察署に配った防犯チラシ
に「中国人かな、と思ったら110番」などの表現があり、
「配慮に欠ける」との指摘で、
「同部(警視庁地域部)が
これを回収していたことが26日分った」
(朝日の記事より)
記事には中国大使館の
「チラシの文面からは
中国人全員が犯罪者のようにとらえられかねない。
日中相互理解の時代なのに残念だ」
とのコメントもついている、
堂々たる社会面の2番手の記事だ。
で、私がはっと気がついたというのは、
この同じ内容の記事を以前に読んだことある、
というかすかな記憶ですたいね。
あれ?どこやったかいなあ?
記憶をたどるうちに、そうだ、あれだ、
と私の指にのこる記憶が蘇って来たのです。
記憶力のいい読者なら覚えておられるかもしれません。
最近、と言ってももう大分前ですが、
この欄でこのニュースを取り上げて
あれこれ書いたことがあるんですね。
それで「ほぼ日」の「あのくさ こればい!」の
項目をさかのぼってチェックしてみました。
するとやっぱりありましたよ。
先日もこの欄で取り上げて数日後に朝日が
同じニュースを取り上げたことがありました。
韓国の少年のネット嘱託殺人の話。
あの時は「ほぼ日が朝日を抜いたよ」と喜んだんですが、
今回は私の原稿から相当日が経っていて、
ちょっとこれってどうかいなあ、と思った次第です。
面倒かもしれませんが、
一応その時の原稿を以下にコピーで貼り付けておきます。
・・・・・・・・
第328回
ほぼ日編集部様
12月9日のニュースから
「『中国人かな、と思ったら110番』
警視庁ビラ『不適切な表現』回収」
スポニチの社会面にこんな見出しが・・・
おんやあ?と思うじゃなかですか。
なんじゃろかねえ?
「中国人と思ったら110番」
このキャッチコピーが効いている。
いや正確にいうと効きすぎたとでしょう。
慌てて警視庁はこのビラを回収したげなですばい。
あ、今日は何だか筑後弁がどんどん出てくるとですもんね。
さて、この話、どういうことかというと、記事によれば、
あ、ヤバ!出かける時間だ。
ここで保存かけて外出・・・・
後は夜のお楽しみ・・・・・
午前0時20分帰宅。
さあ続きだ。
最近ピッキングという言葉を聞いたことがありますか。
これは特殊な工具を使って錠を開けて
他人の家に侵入する窃盗犯のことを
そう言うんだそうです。
続発するピッキングの窃盗被害に対処するため
警視庁が打ちだした対策が
「中国人かな、と思ったら110番」などと書かれた
防犯ビラの配布だったそうだ。
このビラはA4判の大きさで、
「中国人らのマンションの空き巣が多発しています」
とまず中国人への注意を喚起、さらに
「昼前後と夕方の発生が多い」
「20〜30歳で、やせている者が多い」
と犯人像を描き、最後に
「中国人かな、と思ったら110番」
「中国語で話しているのを見かけたら110番」
と呼びかけている。
警視庁はこのビラを管内の96署に配布、
各署がコピーして地域の防犯協会や
マンションなどに掲示してもらうつもりだったという。
警視庁によると、ピッキングによる被害は
マンションやアパートを中心に昨年、約6000件。
今年はすでに1万件を超えており、
犯人は中国人によるものが多いという。
確かに最近中国人による犯罪は多くなっているという。
もちろん中国人だからと言って
犯罪者ではないことは当たり前なことだ。
ところが警視庁のビラはどう見ても
中国人と見たら犯罪者と思え、といわんばかりのもので、
こりゃあまずいぞ、と思ったんでしょうね。
慌てて警視庁はこのビラを回収したそうだ。
中国人による犯罪が最近増えているので
何とかしなきゃあ、と思ったんでしょうね。
その結果視野狭窄になって
中国人=犯罪者の様なビラを作ってしまった。
警察的といえばあまりにも警察的。
この記事は朝日、毎日には載っていなかったので
きっと共同通信の配信記事だったんでしょう。
小さいけれどこの記事は
今の日本の状況を良く写しているものでした。
ちょっとした記事から
時代を読み取ることが大事だと思います。
・・・・・・・・・・・・
この記事で私が書いているようにこの時は
共同通信の配信記事だったんでしょう。
まあ、朝日や毎日は抜かれたんですね。
で、朝日の記者は18日後に知らん顔してあたかも
特ダネのような感じで同じネタで原稿を書いた訳です。
それは昨日の夕刊の朝日の記事にあった
「回収していたことが26日分かった」
の部分がポイントですね。
「26日分かった」
と書いてあるけど実はもう
3週間ほど前に分っていたことなんだ。
それを今日のニュースにするために
「26日に分かった」と書かなきゃならない、
と記者は思い込んでいる訳です。
記事には必ずそれはいつのニュースなのか、
新しいのか、もうチョット古くなったけど
重要なので敢えて書きますということなのか、
その日付にこだわるわけです。
朝日の読者は共同通信の原稿を読んでいる人ではないので、
それがスポニチに載ろうが載るまいが
どっちでもいいことなんだけど、
いかにも今日分かった風の書き方はもう拙いんじゃないの、
と思いますね。
こういうことがあって、
朝日はその事実を今日キャッチしたが、
重要なので記事にすると
正直に書いたらどうなんですかねえ。
私も昔はこういう書き方をしていたと思いますが、
時代とともにもう少し正直な方に
表現方法も変わってきたと思うんですね。
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