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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

ほぼ日編集部様

12月3日のニュースから

朝日新聞と毎日新聞は昨日の夕刊に載っていたが、
毎日は朝刊で改めて続報を載せ、
スポニチは社会面トップで詳しく報じている。

「勇気の追跡 無残 広島・強盗殺人
 新人教師の夢断たれ」


毎日新聞の社会面トップ記事だ。
スポニチの見出しはこうだ。

「冷血強盗 熱血教師メッタ刺し
 300メートル追跡され逆襲」
 
「広島市路上で 同じマンションから悲鳴
 女性助けに行き・・・」

 
こういう記事を見るのはホントに悲しい。
この亡くなった先生は27歳だが、
いまの若者が大人達からあれこれ批判されることが多い中、
こういう人間としての気高い部分を持った人もいるんだ
ということが、こういう形でしか表現できないのが二重、
三重にも悲しい。
記事によれば、
この先生は広島市立三和中学の非常勤講師、
川原浩志さん(27)。
事件は2日午前0時50分ごろ、
川原さんが住むマンション(毎日の記事ではアパート)の
3階から女性の悲鳴が聞こえ、
2階の自分の部屋にいた川原さんは部屋を飛びだした。
女性から刃物を突きつけてハンドバックを奪って逃げた男を
川原さんは追跡、
スポニチによれば300メートル、
毎日によれば400メートル
(朝日の夕刊の記事でも400メートル)で、
男に追いついたらしいが、そこで逆襲され、
刃物で胸を数ヶ所刺され、
発見されたときは即死状態だったという。

川原さんは愛媛大学理学部で学んでいたが、
「教師になるためにもっと教育について深く勉強したい」
と広島大学教育学部に再入学。
今年春、卒業。
しかし教員採用に合格しなかったので4月、
市立井口台中学の臨時教員として採用され
3年1組の担任と理科を担当していたという。
10月からは現在の三和中学で非常勤講師となっていた。
春から夏まで務めた井口台中の校長、
長谷川裕之さんはこう言っている。
「研修で空席になる先生の後任を探して
 広島大学の恩師に相談したところ
 『意欲や情熱もあり、明るい最適な人がいる』と
 推薦してもらったのが川原さんだった。
 初めて教員になって、
 夜遅くまで授業の準備をしていた姿を覚えている。
 本当に真面目な人だった」
また現在の三和中学の井口都夫校長はこう語る。
「残念で犯人に対して憤りを感じる。
 他人のことに関わりたくないという風潮の中で、
 川原先生の態度は立派だったと思う」

これだけの先生がなぜ正規に採用されなかったのか、
という疑問を感じる人もいるだろう。
なぜ、川原さんは非常勤講師なのか。
事件の本筋とは関係ないことなのに、
そっちに関心が行ってしまう。
教師の採用事情がわからないので
うかつなことは言えませんが、子供が減ってきて
いまは教員になるのは結構難しいのかもしれない。
それとも川原さんは二つも大学に行き
年齢がちょっと上なのがひっかかったのかもしれない。
私も大学に7年もいて普通の会社には
入れませんでしたから。
年齢制限みたいなものってあるところでは
かなりのハードルなんですよね。
この事件についてもっと詳しいことが分かったら
メールで教えて下さい。
できれば取材したいなと思っています。
先生となり足を一歩踏みだしたところで倒れた
この若者の無念さをこのまま放っていいのか、
という気持ちがあるんです。

ここで時間切れ
これから放送本番へ
また明日・・・・

2000-12-04-MON

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