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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第291回

ほぼ日編集部様

11月1日のニュースから

各紙が田中真紀子さんのニュースを伝えている。
「田中真紀子氏が創る会脱会
 『実態は加藤派』」
(毎日2面)
 
「『スタンドプレー目に余る』
 田中真紀子氏が『創る会』脱会」
(朝日4面)
 
「田中真紀子氏『明日を創る会』退会
 『“加藤派別動隊にならない”は宣言だけ』」

 (スポニチ)

やっぱり真紀子さんは何をやっても目立つんですね。
自民党の中で森首相や野中幹事長に
ずけずけものが言えるのは真紀子さんだけで、
その分この「自民党の明日を創る会」も
真紀子さんを中心に
国民の支持があったんじゃないだろうか。
それを今度は
「あんたらは所詮 加藤紘一さんの別動隊じゃないの。
 そんなら私、もう一緒にやるのは辞めるわ」
と、三行半。
会の中心、石原伸晃、渡辺喜美、塩崎泰久の3人は
『加藤派別動隊』と名指しされて
困っちまったなというところか。
真紀子さんの言うのは
「派閥を抜けるぐらいの気概を持たなければ
 政治は変えられない」
というものだから、森首相の人気が低迷して、
いよいよ加藤紘一さんの出番が近づいてきた状況で、
派閥次元の行動に見える「創る会」の活動に、
じゃあ、バイバイとサヨナラしたんでしょう。
政治は群れないと出来ないというのが政界の常識ですが、
孤高というのも大切な政治家の条件。
これまでのところ真紀子さんの
行動には揺らぎはないようだ。
ま、しかし、この会の男3人と真紀子さんも含めて
全部二世議員というのはどう解釈していいのかしら。
二世議員だから、かなり大胆なことも言えるのか、
二世議員だから好き勝手なことを言いながら、
結局は腰砕けになる、
所詮はお坊ちゃん、お嬢ちゃんのお遊びなのか。
まだ今の段階では何も言えません。
彼らは言ってるだけで、何もやっていませんので。

朝日新聞の25面に

「『ゴルゴ13』不死身の400話」

という記事が出ている。
コミックファンならすぐ分るでしょうが、
ビッグコミック誌に連載されている
劇画「ゴルゴ13」のことです。
私も最初からほとんど1話も読み落としなく
愛読しています。
ストーリーが常にその時々の世界の政治、
軍事情勢にそって作られており、
どこまでが本当かなあ、などと思いながら読んでいました。

それに絵がじつにリアルで
私が行ったことのある外国の町や広場の場面が
正確に実写のように描かれているのも魅力でした。
この記事はその辺の、
32年間の裏事情や苦労が語られていて面白い。
ここで私が、
あ、これは絵が違うと思った只一回のことについて
書き留めておきたい。
もう大分前のことだが、
イランの革命後イスラムに回帰した政権の幹部達が
会議をしている場面がありました。
世間では「イスラム原理主義」などと
呼んでいましたが、要するに前の政権、
パーレビー国王時代に西欧化したイランを
もう一度イスラム教の教えに則して
厳密に国造りをしようという考え方の人々です。
彼らはネクタイを西欧化の象徴と見なして、
どんな偉い人でもネクタイは着けません。
国の首脳クラスが外国に出かけるときでも
ノーネクタイです。
テヘランにいた私達外国の記者達もノーネクタイで、
外務大臣の記者会見にも出ていました。
ネクタイをつけているだけでイランでは、
あ、あいつは西欧かぶれの
反革命派だと見なされるわけです。
そういうネクタイ事情があるにも関わらず、
「ゴルゴ13」に出てくるイランの
革命派の幹部達がネクタイをつけて
会議をしているところが描かれているんです。
ゴルゴファンとしては、チョット悲しかった。
編集部に電話しようと思ったけどやめました。
単行本でもそうなっているから、
やっぱり指摘しておいたほうがよかったかしら
と、後悔しています。
でも、ゴルゴはそんなことを超えて偉大ですばい。

では、今日はこの辺で
また明日・・・・・

2000-11-02-THU

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