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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第287回

ほぼ日編集部様

10月8日のニュースから

昨日この欄で伝えた
「田中長野県知事の名刺折り曲げ事件」
は、その後すごいことになっているらしい。
26日に初登庁した田中知事が
企業局の幹部職員に名刺を配ろうとしたら、
藤井世高企業局長が受け取りを拒否、
結局受け取ったものの、
「長野県知事」という部分を折り曲げてしまった。
初登庁なのでテレビカメラも周囲にはいたため、
そのシーンはバッチリ撮影され、放送で流された。
毎日新聞は社会面トップでこの反応を掲載。

「田中知事の名刺折り曲げ 局長に抗議殺到」

このシーンが流された26日夜から
27日夕までに全国から約600件近い抗議が
届いたという。
また、26日の部局長会議で田中知事に向かって
「(これまでの県政に批判的な発言は)
 われわれが特定の者の利益のために
 事業を行っているように思え、腹が立つ」
と発言した農政部長にも同じような抗議電話が殺到、
総数で1000件を超すという。
また、インターネットには
「殺すぞ」「ぶったぎるぞ」
「早く死んで、家族もろとも」
「腕の一本ぐらい覚悟しておけ」
などという物騒な脅し文句が入っていたという。
毎日新聞には課長の一人の声として
「逆に職員が知事に何も言えなくなるのが心配」
というコメントが紹介されている。

一方、田中知事は部局長らの反応について
「自由闊達な議論ができる県政でありたい」
と歓迎しているそうだ。
朝日新聞もこの抗議殺到を社会面で取り上げ   
「田中知事の名刺、局長が折り曲げた 
 県庁へ抗議2000件」
「『長野の恥』『あなたこそ辞めろ』」
内容は同じだ。
自分たちの選んだ知事に役人達が
抵抗するのを見て我慢ならなかった人たちが
抗議したのだろうが、
こういうのを贔屓の引き倒しと言う。
田中知事は県庁の中で大いに議論を盛り上がらせ、
その中から自分流の県政に繋げていきたいという
気持ちがあったはずだ。
ところがこういう外部の圧力で役人が
口を閉じて面従腹背に徹してしまったら、
もう県政を変えるどころではなくなる。
つまり、田中知事の志とは異なる方向に
行ってしまいかねない。
波乱含みの長野県、意外な方向で船出だ。

「『英語の先生 派遣して』米長官と会談中 金総書記が要望」
「通訳のレベル嘆き 米政府は前向き」


先日アメリカのオルブライト国務長官が
北朝鮮を訪問したが、金総書記と会談中に、
総書記から英語教師を派遣して欲しいという
要望があったそうだ。
毎日新聞の7面、国際面に囲みで出ている記事。
正確には金総書記は
「英語の教師を派遣してもらう方法はありますか。
 朝鮮系米国人でもかまいません」
と言ったそうだ。
第一回目の会談の際の通訳は交代させられたらしいが、
金総書記によれば
「彼は6年も英語を話していなかったんです」
という。
つまり1994年、カーター元米大統領が訪朝したとき、
故・金日成主席の通訳を務めて以来ということらしい。
こういう話しもオルブライト長官と金総書記は
通訳を間にいれてしゃべったんでしょうが、
この通訳はどうだったんでしょうか。
二人には通訳がちゃんと役を果たしているかどうかの
見極めは出来ないはずですよね。
通訳が通訳問題を通訳しているというのは
何だか面白い光景だとは思いませんか。
米国はこの金総書記の申し入れは
「非常に重要な一歩」と位置づけ、
早急に派遣の可能性を探る見込だという。
ま、しかし、通訳は重要な場面に立ちあうわけで、
北朝鮮側が、セキュリティの問題で
すんなりアメリカ人通訳を受け入れるか、
注目したいですね。

「記者会見を 首相が拒む」

朝日新聞の2面のベタ記事。
内閣記者会が森首相に中川官房長官辞任問題
などについて会見を申し入れたところ、
首相は内閣報道室を通じて会見には応じないと
回答してきたという。
応じない理由を記者団が首相に直接聞くと
「要請を聞いておりません」
と答え、さらに記者団が
「じゃあ、要請を聞けば受ける可能性はあるか」
と踏み込んだが、明確な答えはなかったという。
このやり取りを見て、本当に情けないよね。
若者風に言えば 超カッコ悪るー、って感じ。
森さん、もうちょっとカッコよくできませんですかね。
でも、ないものねだりか。しょうがないか。

では明日の「スクープ21」のメニューを紹介させて下さい。

1.中川官房長官辞任劇と自民党若手の森退陣を求める声
2.桶川の事件から1年。何が変ったか。家族はこう変っていった。
3.阪急デパート有楽町店の初の女性店長に密着。

などですが、桶川の事件は私と家族の話です。

今日はここまで
また明日・・・・・

2000-10-29-SUN

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