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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第1172回

ほぼ日編集部様

1月6日のニュースから

イランで大地震が起きたのか皆さんご存知でしょうね。
イランは私のかつての勤務地なんですばい。
4万人ものひとが死亡したと聞けば
やはり気になりますたいね。
イラクに対しあれだけ「人道的支援」と叫んでいた人々よ、
なぜもっと被害の多いイランに目を向けないんですかねえ?

イラク人道支援などというのがそもそも偽善的なもので、
所詮アメリカさんへの義理立てだって事が、これで
ばれてしまったというコツじゃなかですかねえ・・・。
私にはそう読めますとですたい。
もちろん少しは支援はNGOベースでやられていますが、
あまりの被害の大きさに支援隊が
立ち往生しているというのが実情にようですね。

6日付けの朝日新聞と毎日新聞の夕刊に
その一端が小さい記事だけど出ている。
こういう記事から何が起きているのかを
読み取ることは大事なことだと私は思いますね。
さて、一つはイランに派遣された救助犬の話。
毎日新聞夕刊社会面にはベタの見出しでこうある。

「『救助犬で捜索 困難を極めた』
 兵庫のレスキュー隊員」


記事によれば
イランの地震の被災地救援で
12月28日から現地入りしていた
非営利組織(NPO)
「日本レスキュー協会」(兵庫県伊丹市)の
派遣隊員6人と救助犬3頭が6日午前帰国、
記者会見してこう述べたという。

「現地はほぼ全滅状態。
 崩れた日干しレンガの家は
 がれきのすきまがあまりなく、
 救助犬による捜索は困難を極めた。
 今後の教訓にしたい」

6人は最も被害の大きかったバム市で
3日間捜索を続けたが、結局生存者は
一人も見つけることは出来なかったという。
ただ21人の遺体を発見したそうだ。
記事の最後はこう結んである。

「現地は強い風が吹き、
 砂ぼこりが隊員や救助犬の体力を
 予想以上に消耗させたという」

記事からは一人でもいい、
がれきの下から救助犬を使って
生存者を発見したかった、でも出来なかった。
隊員達の無念さが伝わってくる。
こういうところにこそ
災害復旧では実績のある
日本の自衛隊を大量に送り込み
人道支援をしてほしかばい。
肝心のところにはお茶を濁す程度の
小泉首相の「人道心」の程度が
図らずも露出したと見るのは私だけですかねえ……。

朝日新聞の夕刊もこの救助犬の記事を
やはりベタ記事で扱っている。
新聞もイランよりイラクの方が
興味があるらしいかですねえ。
現在ただいま本当に救援を必要としているのは
明らかにイランなのにねえ……。
朝日新聞夕刊の見出し。

「被災地で活躍 救助犬ら帰国 イラン地震」

記事自体は副隊長のこんな言葉を載せているので
毎日の悲観的な記事と変わらない。
「ほとんどの家屋が倒壊し、
 泥と砂でにおいがしにくいため
 救助犬には困難な現場だった。
 生存者が発見できず残念だ」

毎日新聞と朝日新聞を読むと
この民間ボランテイアの救援活動はうまくいかず、
隊員達の無念さがひしひしと伝わってくる。
それにしては朝日新聞の見出しは
これは読者を騙すようなものではないかなあ??
「被災地で活躍  救助犬ら帰国」って、
隊員が活躍できずに残念といっているのに、見出しが
「活躍」というのは「羊頭狗肉」の類いではないか??

こんな見出しを付けてしまうところに
新聞社も含め人道支援というものが
如何に政治的なものに振り回され
本当の意味の人道上の観点から物事が進んでいないことを
物語っているんではないかなあ??
ということですたいね・・

今日は番組終わりから飛び出し、大分へ。
後は大阪へ戻り、8、9日と関西大学で最終講義。
ちょっと疲れる週末になりそうですばい。
じゃあ、関西から
「あのくさ、こればい」をお送りできると思います。

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2004-01-07-WED

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