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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」

第1046回

ほぼ日編集部様

2月25日のニュースから

新聞の夕刊には1面に、
各紙とも短い文章に気合いを込めたコラムがある。
朝日新聞は「素粒子」
毎日新聞は「近時片々」
私たち毎日新聞の記者は「きんじへんぺん」とは言わず、
「きんじがたがた」と呼んでいた記憶がある。
執筆はその新聞社の名文家、書き手ですね、
あいつなら・・・という位の記者が担当していまして、
私などには高嶺の花みたいでしたね。
そういえば、吉野さんという東京社会部きっての
名文家がいましたっけ。
深夜住宅街で大音響を轟かす暴走族と渡り合い、
殴り殺されました。
そんな熱い記者でした。
私などは口も利けないほどエライ人でしたものね。
かれが「近時片々」の執筆者でした。
で、今日はその「近時片々」の方ではなく、
朝日新聞の「素粒子」を取り上げますよ。
25日夕刊、1面の題字の下にある。
ブルーのバックに「素粒子」と白く抜いてある。
一見目立つ扱いだ。
昔は、と言ってもそう前の話じゃないんだけれど、
こんなところにさりげなく
鮮やかなブルーの色を使うようになったのか?
うかつな事に私は2003年2月25日に
気がついたんだねえ。
内容が今日は結構気合いが入っているんですばい。
毎日三項目で成り立っているようだ。
朝会社に出てそれから数時間のうちに
ニュースにからんで
この「寸鉄で人を刺す」言葉を
ひねり出すのは容易じゃないと思うよ。
さて、25日の夕刊は・・・・・
基本は小泉内閣に対する厳しい言葉の刃だ。
ここは一応全文紹介しないと意味が通じないと思うので
掲げておきますね。
一本の原稿が15字で4行、これが3本。
だから全体でも180字の原稿だ。
200字詰めの原稿用紙を「ぺら」と呼んでいるが、
文字数にしてはその「ぺら」にも達しない量だ。
うーん、まさに「寸鉄」だねえ。
さあ、今日の行きまっせー。

「小泉意表流も今度は不発。日銀
総裁人事は本命起用とある。いつ
も掛け声ばかりだから刀を抜こう
にもさび付いてたんじゃないか。
  
 新総裁、金融政策を聞かれ「ツ
ー・アーリー(早すぎる)」と。
何言ってるんだ。「ツー・レート
(遅すぎる)」なんじゃないか。

 内閣支持率朝日で44%、読売で
49%と下落。「関係ない。国益優
先」と首相。何言ってる。人気だ
けが頼りだったんじゃないか。」

掛け声ばかりで最近は支持率も
落ち気味の小泉さんへの辛辣な批評だね。
「・・・じゃないか」「何を言ってるんだ」と
言う言い回しが利いてるねえ。

毎日新聞の方は
「福井俊彦日銀総裁に干支にちなみ『羊』となれ、
 と言いたい」
で始まる「近時片々」だが、
途中になんで「羊」なのかという種明かしがしてあって、
それを見て覚めた、引いたねえ。
「¥プラス『一』イコール羊。
 そこから善や義、美さえも生じる」
そんなあ、あんた・・・・
オヤジギャグなんて言われて私たちおやじが
時折発するギャグは嘲りの対象だが、
これはまたそれに匹敵するくらいの
ちょっと強引なこじつけじゃなかろうかねえ。
ま、苦労しているのは分かるけどさ。

まあいいや、そろそろ出かける時間ですたいね。
また明日・・・・

2003-02-26-WED

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