バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「カフェは使い方によって
 席を変えよう?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「カフェは使い方によって
席を変えよう?!」

バブー

ボンジュ〜ル。
パリは毎日いいお天気。
今週は35度を越す猛暑の日が続きそうだよ。

お天気で気持ちいいから、
まりこちゃんと毎日お散歩に出かけるんだけど
途中でまりこちゃんが
トイレに行きたくなったら
カフェでのカウンター立ち飲み席へ!
さあ、これなんでだと思う?!

とのまりこ

フランスといえば『カフェ』。

通勤前にさくっと1杯飲むのも。
誰かと待ち合わせするのも。
新聞や本を読みながらまったりするのも。
パソコンを持ち込んで原稿書くのも。
食事前の1杯やるのも。

1人でもみんなでワイワイでも
フランス人の生活を
カフェなしで語ることはできません。

バブー
春夏の気候がいい時はもちろん、
真冬の寒い時ですら
ちょっとでも太陽が出ると
テラス席に陣取りたがるフランス人のことは
今まで何回か登場したけれど。

フランスのカフェって
場所によってお値段が違うって知っていた?!

外のテラス席(Terrasse=テラス)、
室内(salle=サル)の席、
そしてカウンター(comptoir=コントワール)での
立ち飲み、って3種類があって
この順番に安くなるんだよ。

とのまりこ
まず、
テラス席と室内席のお値段が違うというのは
お店によりけり。

「テラスはメニュー料金に10%上乗せされます」
と小さく書いてあったりする店も
たまにたま〜にあるのですが、
違う値段設定をしているところはかなり少ない。

コーヒーやジュースを注文する時に
いちいちメニュー表を見ることがほとんどないし
実際、室内とお値段が少し違う店なのか、
同じ料金設定の店なのかは
意識せずに飲んでいることの方が多いので、
もしかしたら思っているより
あるのかもしれないけれど‥‥。

このパターンは実際はほとんど見かけません。
カフェで働くフランス人たちに質問しても
「普通はカウンターの立ち飲みの値段と
 座って飲む場所の差しかないはずだよ」
と言う人がほとんどなくらい稀なパターンです。

バブー
一方、Comptoir(コントワール)と呼ばれる
カウンターでの立ち飲み
(たまにスツール席はある)は、
どのカフェも値段の違いがあって、
席につくよりかなり安くなるんだよ。

カウンター横の壁とかをよく見ると、
値段表が貼ってあってね。

とのまりこ
例えばこのお店だったら、
カウンターで立ち飲みするカフェは1杯1.2ユーロ。
座って飲むカフェは2.3ユーロ。
お値段けっこう違いますよね?!

今回撮影させてもらったお店は、
カウンター、室内、テラスと
3段階に分かれている値段表だったけれど、
(でも室内とテラスのお値段は同じ)
「カウンターかそれ以外か」という
2段階でしか値段表記していないお店の方が
多いです。

出勤前、メトロの階段を降りる前に
1杯カフェを飲んで会社へ、など‥‥。
さくっと飲みたい時には
カウンターが便利でお得。
カフェ1杯、(1.2ユーロ=約135円)
缶ジュースを買うような感覚で
利用できるのです♪

バブー
同じお店の座る場所によって
値段が変わるって、日本じゃないことだから
ちょっと面白いでしょ?!

だからね、トイレに行きたい時は、
さくっと立ち飲みスタイルで
カフェに寄ることが多いんだ。
トイレ探しで苦労することが多いパリ。
観光で来る時も覚えておくと便利な裏技だよ!

 


※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!

 

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

 

2016-08-23-TUE


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illustration:Jérôme Cointre