私の手帳は365日分の
“短篇集”
(タレント浅田愛麻さん)
2007.02.14
2005年冬のほぼ日ハラマキ、
「ほぼ日ウォーマ~ズ」でモデルとしてご登場いただいた、
タレントの浅田愛麻(あさだえま)さんは、
「ほぼ日手帳」をかなり愛用してくださっているらしい。
そんなうれしい話を耳にした「ほぼ日」乗組員は、
さっそく、愛麻さんのところに行って、
愛麻さんの「ほぼ日手帳」を見せてもらいました。


浅田愛麻さん


私の1年間の「短篇集」みたいなもの。
愛麻 去年の手帳は、毎日、書き込みすぎて、
おまけの3色ボールペンの黒インクが、
使いはじめて
3ヶ月ほどでなくなってしまいました。
―― たしかに、愛麻ちゃんの手帳は、
外身を見ているだけでも、
ものすごく使い込まれているのが伝わってきます。
具体的には、
どんなことを書き込まれているのですか?
愛麻 基本的に、私は思いつくままに動く方なので、
金子みすゞさんの好きな詩を
書いている日もあれば、
普通に、「ちょっと体調が悪かった。」
なんてことが書いてある日もあります。
私、あまりこの手帳を
「こうやって使おう」と決めていないんですよ。
その分、あとから読み返したときに、
「この日の私は、こんな気分だったんだな」
とわかるんです。

―― たとえば、ほかに、
「あ、こんなことを書いていたんだ」なんて日は
ありますか?
愛麻 観た映画のあらすじを
しっかり書き込んでいる日もありますね。
そのときは、
何か燃えていたんだと思います(笑)。
あと、このページには、
買った石けんの品番や成分が書いてある紙を
貼っていますよ。

愛麻 こういうのを貼っておくと、
使い終わって、
また同じものを買いたくなったときに
便利なんですよね。
それと、とくに予定がない日は、
こんなふうに家計簿的にも使っています。

―― レシートのところに、
「今日のむだづかい」と書いてありますが‥‥
愛麻 「これ、買わなくてよかったでしょ」
という自分へのメッセージです。
ガマンできたなあと思う商品のレシートは、
あえて貼って、むだづかいを減らそうと(笑)。
あと、スーツといった、
大きな買い物をしたときのレシートも
貼っておきます。
そのレシートを見て、
「それを、軽く上回るくらい、
 いっぱい仕事しよう!」
っていう決意ですね(笑)。
―― そういう目標の立て方は、
初めて聞きました(笑)。
ちなみに、「今日の食費」という欄もありますが、
この日は、0円だったんですね。
愛麻 お仕事の現場で、昼食が支給されたので、
0円だったのですが、
「0円」ということをあえて書くことで、
「使わなかったぞ、私」ということも、
メッセージとして残しています。
―― こういうふうに家計簿的なことを、
手帳に書き込もうと思ったきっかけは?
愛麻 一人暮らしなので、食費や交通費は、
きっちり把握しておきたいなと思ったんです。
実際、私は、毎日家計簿をつけるほど
豆な人間ではないのですが、
手帳にだったら、気が向いたときに、
パッと電車で書いたりもできますし、
あとレシートも、
何気なくたまっていきがちですが、
手帳に貼っておけば、
1ヶ月のお金の流れもわかるので、
ちょうどいいなと思ったんです。
―― 愛麻さんは、毎日どこへ行くのにも、
この手帳を持ち歩いているそうですが、
書きたいことが思いついたら、
どこでも手帳を取り出すのですか?
愛麻 手帳は、お財布と同じぐらいの頻度で、
カバンから取り出しているかもしれません。
電車を待っているホームでも、電車の中でも、
ふつうに手帳を開いて書き込んでいます。
何かあったら、
とにかく「ほぼ日手帳」って感じかな。
誰かが言った心に残る言葉があったら
手帳に書きますし、
お芝居の稽古で気づいたことがあっても、
手帳に書きます。
1ページには書ききれないほど、
たくさん書くことがある日は、
翌日のページまで使ってしまうこともよくあります。
私は、この手帳を、
「家計簿手帳にしよう」とか、
とくに使い方を決めていないので、
自由に使えるんです。
むしろ、こういうふうにしようって決めていたら
性格的に続かなかったと思います。
誰かが言ったことを書き込むときもあれば、
絵を描く日もあっていいんだと思ったら、
気軽に、(手帳を)開けるんですよね。
―― たしかに、愛麻さんの手帳を拝見していると、
びっしり演技論が書き込まれている日もあれば、
レシートを貼ってある日もあって、
まるで愛麻さんの毎日を綴った「短篇集」みたいです。
愛麻 この手帳は、私自身をカバンに入れているような
イメージなんです。
だから、家の鍵やお財布をなくしても、
まだ、どうにかなるかなと思うのですが、
この手帳をなくすと本当に困るというか、
おおげさに言えば、
人生が終わってしまうような(笑)。
人からも、私は手帳が見当たらなくなると、
顔色が悪くなるとまで言われています‥‥。
―― ‥‥そこまでですか(笑)!
愛麻 私、こんなふうに、手帳に、
毎日、何かを書くようになったのは、
「ほぼ日手帳」を使いはじめてからなんです。
この手帳を使いようになってから、
「ああ、私って、こういう人間なんだ」と
自分のことを
客観的に見ることができるようになりましたね。



空白のページも、あとで活きます。
―― 2007年版を使いはじめて、
1ヶ月ほど経ちましたが、
2006年版から、
使い方で変わったところはありますか?
愛麻 去年までは、ほとんど、
黒のインクしか使わなかったのですが、
今年は、内容ごとに
色分けをするようになりました。
赤のペンで書いているのは
プライベートのことと、友達の誕生日。
どちらも、忘れちゃいけないことなのですが、
ついつい忘れてしまいがちなんです。
仕事は気が張っているから忘れないけれど、
忘れがちなプライベートのことは、
仕事よりも目立つ赤色で書いています。
―― ちなみに、ほかには、どんなふうに
色分けをしているのですか?
愛麻 仕事は基本的に黒で、
お芝居の稽古や習い事は
青のインクで書いています。
色分けをして書き込んでおくと、
だいぶ見やすくなりますし、
頭の中で毎日の予定が整理されていいんです。
―― なるほど。
ところで、今年は、
まだ「むだづかい」のレシートが
貼ってないようですが‥‥
愛麻 今年は、1月は、
ずっとお芝居の稽古をしていたので、
演技のことばかりで、
もっぱら「演技手帳」のようになっています。
でも、毎日、そればっかりなのも
ちょっと‥‥なので、
そろそろ「むだづかい」的なことも
書かれていくと思いますよ!
―― 空白のページも、けっこうありますよね。
愛麻 そうなんですよ。
この空白のページは、のちのち活きてきます。
書きたいことが書き切れないときは、
ページを戻ったりして、
なにも書いていない空白のページに
書いたりもしますから。
去年の手帳も、ちょっとしたメモは、
過去の空白ページに書いていました。
結果、1年間、使いきる頃には、
ほとんど、全ページが埋まっているんですよね。
ちょっと気が早いですが、
今年も、また1年間使い終わった頃の手帳が、
どうなっていくのか、たのしみです。


愛麻さん、どうもありがとうございました!!
毎日、持ち歩いて、
どこでも場所を問わず取り出すことが多いという
愛麻さんの手帳は、
まるで愛麻さんの365日そのもののようで、
とっても面白かったです!
取材に行った乗組員からも、
「この手帳、生きているみたいだね。」
という言葉が漏れたほどでした。
こんなふうに、自分のことが詰まった手帳ができたら
面白いだろうなあと思いました。

ちなみに、今回の愛麻さんへの取材は、
タレントのちはるさんがオーナーをされている、
目黒のカフェ「CHUM APARTMENT」
(チャムアパートメント、通称“チャムアパ”)で
行ないました。
愛麻さんの写真からも、
素敵な雰囲気が伝わったと思いますが、
カフェのインテリアから小物にいたるまで、
すべてちはるさんがえらんだ、
とってもおしゃれなカフェです。
居心地のよい空間ですので、
おやすみのときなどに、ぜひ行ってみてくださいね!!

「ほぼ日手帳2007 SPRING」は、
ひきつづき販売中です!
4月からの新生活を、
「ほぼ日手帳」にたっぷり書き込んでくださいね。

浅田愛麻さんプロフィール
1982年福岡県生まれ。
高校時代に、NHK杯『全国高校放送コンテスト』
アナウンス部門にて、福岡1位・九州4位になり、
全国大会に2回出場する。
2002年~2003年の2年間モデルとして活動をする。
2004年春より、タレント・俳優へと活動の場をひろめ、
現在に至る。