糸井 今日はこのあたりで終わりますけど、
さすがに、ちょっと、ひとことふたこと、
その、スカートについて。
ああ、それは、ぜひ。
意味がよくわかんないんだよね。
一同 (笑)
糸井 南さんがそう思ってるんじゃないかっていう
気もしたんですけど(笑)。
なんの説明もなく、
「つぎはスカートをはくことになりました」
っていう話だったんでね。
ま、こっちも「あ、そうですか」って
答えたんだけど。
一同 (笑)
糸井 まぁ、それ以上でも以下でもなく、
ぼくがスカートをはきたくなったんですよ。
うん。なんでまた。
糸井 前から、機会をうかがってたんですけど。
個人的に、はきゃいいじゃんね。
一同 (爆笑)
糸井 そうなんだけどね。
はく機会をうかがってたときに
スカートをはく人が出てくる
映画があったんですよ。
『トイレット』っていうんですけどね。
その映画の中に出てくるスカートが
ぼくらがいまはいてるこれなんですよ。
あ、それなの。これが?
糸井 ずばり、まったくこれです。
同じものです。よね?
荻上 そうです。
え、そういう、由緒正しいスカートなんだ。
糸井 由緒正しいものだよ。
しかも、いま答えてくださったのは、
その映画の監督の荻上さんだよ。
あ、その監督さん。
ああ、いや、失礼しました!
一同 (笑)
荻上 荻上でございます。
お似合いでいらっしゃいます。
糸井 ありがとうございます。
はじめまして。
荻上 はき心地は、いかがな感じで。
糸井 すばらしいです。
すばらしいと思いました。
ね?
まぁ、はき心地っていっても‥‥。
糸井 南さん、まずは、
「すばらしい」と言ってから。
あ。すばらしい。
これは、すばらしいです。
一同 (笑)
糸井 いや、ほんとにすばらしいですよ。
荻上 よかったです。
わたし自身はスカートはあんまり
はかないんですけど。
糸井 はいたらいかがですか。
ははははは
荻上 そうですね(笑)。
糸井 気持ちが変わりますよ。
ぼく個人としてはね、
このね、内緒ごとがね、
下半身にあるような気持ちが、
すっごいうれしいです。
ほんとは金玉あんだぜ、みたいな。
ははははは。
糸井 毛ずねとかね、いろんな秘密を、
こう、隠し持ってる一部屋があるというか、
隠し部屋のようなものが、
ここの空間にあるんだと思うと愉快です。
隠し部屋ね(笑)。
糸井 だから、女装じゃなくて、スカートなんだよね。
ほんとは普通にはいてもいいと思うけど、
道を歩いてて変に思われるのも面倒くさいし。
なんていうか、はいてるときの、
こっちの心の平穏と見る人のざわめきとが
一致しないのが、ちょっとね。
でも、最近、ときどき見かけるよね、
男の人のスカート。
糸井 うん。でもそれ、すごくおしゃれな人ですよね。
だから、女装かオシャレか、
どっちかになっちゃうんだけど、
ぼくはもう少し普通にはきたいんだ。
はけばいいんじゃないかな、個人的に。
一同 (笑)
糸井 まぁ、戻ると、
荻上さんの『トイレット』という
映画がすばらしくてね。
そこにスカートをはく男が出てくるので
あ、これ、オレもはきたい、と。
前々からはきたかったんだ、と。
うん(笑)。
荻上 ありがとうございます。
糸井 はきたいなと思ったときに、
ひとりではくのもOKなんだけど、
ま、ひとりより、ふたり、
たとえば伸坊とはきたいなと。
ハハハハハ、しょうがないね。
糸井 で、伸坊とはくなら「黄昏」だと。
なるほど(笑)。
糸井 で、小池ちゃんに、
「ちょっと『黄昏』を組んでくれ」と。
で、こんな雨の日にみんなで代々木公園に
集まることになったというわけです。
いやいや、そういうことでしたか。
糸井 ですから、
ものすごくうれしいんですよ、ぼくは。
とうとうはけたという喜びに満ちています。
監督、ありがとうございます。
監督 ありがとうございます。
わたしもうれしいです。
糸井 今日はぼく、しばらく、これで過ごします。
これからラジオの収録なんですけど、
これで行きます。
じゃ、ぼくはすぐ脱ぎます。
一同 (爆笑)


(終わりましょう。
 じゃ、みなさん、また、つぎの「黄昏」で。
 臆面もなく言いますけど、
 本の『黄昏』もすごくおもしろいので、ぜひ。
 あと、クラムボンさんの『黄昏』も)



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2010-11-05-FRI