TARO MONEYの販売がはじまって、
3ヶ月半が過ぎようとしています。
これまで「ほぼ日」のオフィスに
打ち合わせにいらっしゃる方や
糸井重里が対談でお会いする方、
ふらっと遊びに来るお客さま、いろんな人々に
TARO MONEYを買っていただいたり
お渡ししたりしてきました。
TARO MONEYそのものについて
取材に来られるテレビやラジオ、雑誌などの
メディアの方々も
これまでたくさんお越しいただきました。

出張販売や中継でTARO MONEYを配ったり
立川志の輔さん田島貴男さんをはじめ
TARO MONEYを別の場で売ってくださる方がいたり、
青山ブックセンターや
TSUTAYA TOKYO ROPPONGIなど
「ほぼ日」以外のお店で
TARO MONEYの販売がはじまるなど、
いろんなことが起こりました。

『明日の神話』の修復と保存、
展示の助けとなるために
はじまったTARO MONEYなのですが、
これをきっかけに、たのしい何かが
生まれているのではないかな?と
我々TARO MONEYチームは
日を追うごとに感じています。

TOKYO FM「Eyes on Japan」の七尾藍佳さんも、
TARO MONEYについての収録で
「ほぼ日」までお越しいただいた方のひとりです。



七尾さんが、ご自身のブログで
岡本太郎さんについて
書いていらっしゃったこともきっかけのひとつとなり、
ぜひ番組の収録を、ということになったのです。
糸井は、自分のTARO MONEYを
「ポチ袋」に入れて、七尾さんにお渡ししていましたよ。



七尾さんは、岡本太郎さんの作品のうち、
写真に興味を持たれたそうなんです。
「まず『岡本太郎の東北』という本を買ったんです。
 岡本太郎さんの写真展が開かれていた
 東京都写真美術館にも行きました。
 岡本太郎さんが撮った写真で、
 すごいブレてて、ピンボケで
 何なのかわかんないものがあるんですよ(笑)。
 でも、すごい“何か”をとらえていて、
 見ている者にはそれがわかるんです。
 岡本太郎さんは、写真を撮ってるんじゃなくて、
 自分の視点を撮っているんだそうです。
 きっと、写真だけじゃなくて、
 作品をつくるときも、
 ものと出会うときも、
 ほかの人とはちがう視点をいつも
 持っていらっしゃったんでしょうね。
 
 糸井さんも、そういう視点を持っている人ですね。
 いろんなものを簡単にカテゴライズしようとする
 いまのような時代に、
 糸井さんが「ま、いっか」と気軽に言って、
 いろんな人が集まって、寄付をする。
 TARO MONEYはえらそうな寄付じゃないよ、
 たのしいんだよ、と言ってね。
 参加できたことをうれしく思うけど、
 それを別に人に言わなくてもいいという
 雰囲気があるのは
 すごくいいな、と思います。
 それでいて、高額の寄付が
 リアルにできているでしょう?
 さすが糸井さんだ、と思います。
 TARO MONEYのことは、
 押しつけてないのにみんながよく知ってるから、
 これはどういうマジックなのかな、って
 思ってました。
 今日、糸井さんにお話を聞いて、
 その謎がよくわかりました」

また、ストレンジ・インストゥルメンタル・バンド
『SAKEROCK』のリーダーであり
「大人計画」では俳優として活躍している星野源さんが
「ほぼ日」にいらっしゃったときに、
TARO MONEYをお買い上げくださいました。
星野さんは、糸井重里がつくったゲーム『MOTHER』を
こよなく愛してくださっていて、
「ほぼ日」もよくごらんになっているとのこと。
岡本太郎さんのことも大好きで、
『明日の神話』も何度も観に行っているそうなんです!



「太郎さんを好きになったのは
 『自分の中に毒を持て』
 4年くらい前に読んでから。
 川崎市岡本太郎美術館にも何度も足を運びました。
 TARO MONEYのことも
 もちろん知っていましたよ。
 最初、ポチ袋に入れたTARO MONEYを、
 ファンの方にいただいたんです。
 それがすごい嬉しくて。
 袋は、ページからダウンロードできるんですよね。
 このしかけもすごいっすね。
 ぜひ、今日は買わせてください(土下座)」



星野さん、TARO MONEYのお買い上げを
ありがとうございます!

「TARO MONEYというアイディアはすごいですよね。
 いちばん、敏子さんぽい方式というか。
 昔からのファンの人も、そうでもない人でも
 みんなが納得して買いたい! と思えるものを
 作れる糸井さんは、
 ほんとうにすごいと思います。

 TARO Tシャツのときに
 そんな企画があったことを知って、
 参加したいなあ〜と、うらやましく思っていたので
 今日はホントにうれしいです」


TARO MONEY名前登録のページを見て
「おぉ〜。すごい! かっちょいい!」
とおっしゃる星野さん。

星野さん、すごくうれしかったです。
ありがとうございました!


笑福亭鶴瓶さんは、あのあとすぐに、
事務所のスタッフのみなさんはもちろん、
小谷実可子さんや
NHK「鶴瓶の家族に乾杯」のスタッフさんやメイクさんに
TARO MONEYを配ったそうです。
さらに、大阪にも持って帰られたそうで
ひきつづき広めていますよ、とのことでした。

また、イラストレーターの上大岡トメさんが、
「これから『明日の神話』を観に行くよ」
と声をかけてくださったので、
いっしょに行ってきました。



トメさんは、壁画を観てしみじみと
こうおっしゃいました。
「うーーーん!
 スケールが大きすぎて、感想を伝えきれません。
 この絵を描いたのは、ひとりの
 『人間』だったんですよね?
 すごいですよね。
 この絵は、たのしいのかかなしいのか、
 そのどちらでもない紙一重、というか‥‥」
 
トメさんが「表現しきれない」とおっしゃったお気持ち、
ほんとうによくわかります。
我々も、『明日の神話』を観に足を運ぶたびに、
違う感想を持ってしまうのです。

では今日は、「ほぼ日」宛にいただく
読者のみなさんのメールの中から、
岡本敏子さんがメキシコで
『明日の神話』を発見したときに
同行されていたという、
朝日新聞の記者の方から届いたメールをご紹介します。



あの9月、敏子さんはメキシコシティ近郊の街で、
倉庫の一角に立てかけられた
巨大壁画を見つけるやいなや、
大喜びで駆け寄り、1枚1枚の状況を確かめました。
「あった、あった」
「太郎さんの、太郎さんの」
と繰り返しながら。

前日まで、もともと壁画が飾られるはずだった
ホテルの跡地(オフィスビル?になっていた)を訪れたり、
製作現場だったアトリエ、
(こちらはスーパーマーケットになっていましたが)
を探し回ったり。
あるいは、かつて太郎氏と登った
テオティワカンの古代ピラミッドに登りながら、
「もう見つからないのだろうか」
と弱気になっていたのも忘れて。
10日ほどの壁画探し、
いや数十年の壁画探しが終わった場面でした。

その後も壁画修復への道は遠く、
ご苦労は皆様もご存じの通りと思います。
どれほど夢見たであろう
修復作業の完成を見ないままご逝去されたのが、
かえすがえすも残念でなりません。

朝日新聞社
政治部・中川 史さん(当時社会部)より

『明日の神話』の公開は、
あと10日。
まだ観ていないみなさん、どうぞお急ぎくださいね。
(雨天は公開中止となりますから、
 晴れている日に、早めお出かけください)
「ほぼ日」では、8月24日(木)に
“あること”を考えています!

それでは、また。


2006-08-21-MON

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