TARO MONEYは
初回販売の5000セットが完売しました。
「なるべくたくさんの人で
 『明日の神話』と太郎さんを
 わっしょい、わっしょいと
 お祭りのおみこしのように担いでね」
という岡本敏子さんの思いを継いで、
「ほぼ日」では、TARO MONEYの販売を
ひきつづき行なっていきたいと考えています。

10 TARO第2次販売は、
5月16日(火)11:00より
はじめます。
今回は、3000セットを販売します。
これからふたたび白銅を集め、
コインをプレスし、
できたてツヤツヤをお届けいたします。
出荷開始予定は6月下旬。
2次販売の10 TAROも、
7月の『明日の神話』公開に間に合うように、
お届けできればいいな、と思っています。


さて、
5000セットが24時間を待たずして完売し、
『明日の神話』とTARO MONEYを
応援してくださる
たくさんのみなさんの姿にふれて、
心の奥で思っていた、あることが浮かんできました。

糸井重里とTARO MONEY制作チームのメンバーは、
TARO MONEYの計画をつくるときに
「つくるのは、まず10 TAROだね」
「でも、お金ではないけど、
 TAROの通貨だから
 いくつか種類があってもいいよね」
「きっとみんながほしいね、
 もう1種類のTARO MONEYが」
と、話していたのです。
これだけたくさんのみなさんが
支えてくださるのなら、
もうひとつのTARO MONEYを
つくることができるかもしれない、と
岡本太郎記念館館長であり
岡本太郎記念現代芸術振興財団の平野暁臣さんに
ご相談してみました。
そうしたら、「いいよ、つくろう!」と
お返事をいただいきました。

そして、昨日、
10 TAROの弟分、
1TAROをつくることを決めました。

これから型を作成することからはじめますので、
販売日は、まだ
いつになるかわからないのですが、
どうぞ気長にお待ちください。

10 TAROのデザインには、
『明日の神話』と同時期に制作された、
大人気の大ヒーロー『太陽の塔』を入れました。
「もしも、1TAROをつくることがあれば、
 何のデザインを入れたらいいか」を
ずいぶん前に雑談で
みんなで話したことがありました。
それは『午後の日』という作品です。
岡本太郎記念館や川崎市岡本太郎美術館を
訪れたことのある方なら
ご覧になったことがあると思いますが、
とても人気の高い、愛嬌のある彫刻です。


午後の日


『午後の日』は、じつは、
岡本太郎さんのお墓にもなっているんです。

岡本太郎さんの墓標

敏子さんはどうして、
数ある岡本太郎作品のなかから
この『午後の日』を太郎さんの墓標に
選んだのでしょうか。
平野さんに訊いてみると
「たぶん、あの作品は
 なんだかかわいいから、
 敏子がお墓にしたいと言ったんでしょうね。
 それにあれは太郎さんに似ているし」

そういえば、敏子さんは
「カメラが向くと、太郎さんは
 サービス精神が旺盛なもんだから
 すぐにムクッとしたポーズを取って
 カメラを睨みつけて『爆発だ』って言っちゃうのよ。
 でも、アトリエにいるときは、たいてい
 おだやかな顔して、冗談を言っていたんだから」
と、よくおっしゃっていました。
もしかしたら、岡本太郎さんは
敏子さんの前では、
「午後の日」みたいな表情で
いつもいたのかもしれませんね。

1TAROの素材は、まだ何を使うかはわかりませんが、
10 TAROを百円玉と同じ(調合はちがいます)白銅で
つくりましたので、
『午後の日』が彫られた1TAROは、
十円玉に似た色のコインにしたいと考えています。
制作がすすんだら、
くわしいことをお伝えしていきますね。


2006-05-11-THU

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