「ほぼ日」の大人気連載「ぼーっとした青春。」
の著者、ゆーないとさんは、
美大4年生の22歳。
'70年の万博は遠い歴史のかなたにあり、
TAROの芸術活動を現役でみていたわけでもない。
しかし、TAROの言葉や絵は
心に痛烈に響いている。
そんなゆーないとさんが「ウァチョーヮ!」と叫びつつ、
川崎市岡本太郎美術館
突撃っと、行ってきましたよ!


第2回
コソコソ! TAROとツーショット。

そんなどうでもいいことばっかりに気づきながら、
じゃんじゃん見るよー。
はいはい、かわいいコーナーにきましたよー。
オブジェっていうの?彫刻ってゆーか、固体?
有名な「午後の日」。

「午後の日」

同じタイプで「動物」、「リボンの子」などなど。
あと、フォルクスワーゲンの車を使って作ったっていう
「お父さん」「お母さん」
っていうオブジェの写真が展示してあったんだけど、
それもかわいかったなー。

「動物」

「リボンの子」

なんだろうねこのタッチ。ああかわいい。
あたしこういうの好きなんだよね。
ちびまるこちゃんとかさ。シンプル系のお顔立ちの絵。
「ま〜る描いてチョンッ」系のさ。
欲しいもん。家に。
誰くらいになったら、
あの太郎さんのオブジェを
家に置けるかな。
石原都知事の家にもすごいとんがったイガイガの
太郎さんの作った「鐘」があるらしいよ。

イガイガの鐘、
「梵鐘・歓喜」

ジャクソンマイケルくらいになれば、
リビングに「手の椅子」とか置けるかな。
庭に「午後の日」とか置けるかな。
ああ欲しい!!!
もし「午後の日」を手に入れることができたら、
あたしはまず晴れた日に、お庭で
「午後の日」くんと一緒に、芝生にヒジついて
洗濯物の真っ白いシーツが風にそよそよしてるのを
ぼーっと眺めるんだい!!それがおいらの夢なんだぜよ!

「手の椅子」

そんな妄想はあっちに置いといて。っと。

他にも館内の壁には、
太郎さんがカラスの首に鎖かなんかをつけて
散歩させてるっぽい写真やら、
「ヘリコプターで銀座の夜空に絵を描く」
っていうタイトルで、
本当に夜空にビームみたいな感じで
線画が描いてあるやつがあったり。
失礼にあたるかもしれませんが、
ほめ言葉として、ほんとガキンチョだわ。
やんちゃややんちゃや。

おっとそうこうしているうちに、
また子どもたちが来たよ〜追いつかれたよー。
というよりむしろ、
どうにかコミュニケーションを取りたくて、
ぼーっと物思いにふけたフリとかしながら、
わたしが待ち伏せてたんだけどね。
ああ話しかけたい!!
子どもの純粋な感想が聞きたい!

で、でも、先生の目がこわいわ・・・。
しかもわたしの怪しい度、
すごく中途半端で、逆にやりづらいわ。
ああああ、I can't・・・
出来ないわ。

よし、直接的なコミュニケーションは取れなくても、
この際、偶然を装って一緒に行動してやる!
「はい、じゃあ、お手洗いに行きたい人は、
 今行ってくださーーーーい」
「はーいい」
どどどどどどどーーーーーーーー。
みんな、トイレ我慢していたのだね。
またあたしは待ちぼうけ。勝手にだけど。
チルドレンたちがトイレに行ってる間、
彼らにインタビューしたいけど、やっぱ出来ないし、
じゃあ、あたしはひとりで
記念撮影コーナーで写真でも撮るよ。
セルフタイマーで、
少し離れた所からチルドレンが見てるから、
あまり顔をつくることもできず。
パシャリと。


「手の椅子」の横にあった作品に座って。
すんごい真顔。
背後には太郎さんの等身大(?)パネル!
ツーショットだぜイェイ!!


おお、チルドレンも用を足し終えてきたきた。
よし、後ろから尾行して、
会話を聞いてみることにしよう。
先生に一生懸命何かを伝えているところの少年。
結構興奮気味。何何?聞き耳を立ててみると・・・
「あのね、あのね、トイレの水道の水がね、
 自動で出たの!
 水だけじゃなくてね、石鹸もなんだよ」
えええーーーーー!
興奮気味に太郎作品の感想を
先生に一生懸命伝えてるのかと思ったら!
トイレの感想かい!
しかも最近じゃ、別に珍しいものじゃないし!!!
むしろ、最近はトイレが自動で流れるものも
珍しくないご時世なんだよ。だういじょうぶかこの子は?
それを聞いた先生も、
「そう。すごいねー」
優しい!優しいよ先生。
あたしも小学生の頃は、
ああいう優しい扱いをしてもらってたのかなあ。
感慨深いものがあるね。
でもきっとあたしも親になったり、
小さい子と遊ぶ時はそういう対応するわ。
するに決まってるわ。
つっこみも入れるけど、そういう対応もするんだろうなあ。

そんなこんなで、
特別にチルドレンたちと直接的触れ合いをするコトもなく、
館内を一巡し終えて、
チルドレンたちの流れに乗って一緒に外に出てって、
「母の塔」麓に行ってみる。
あたしね、気づいた。
ここまでチルドレンたちの流れに乗って、
同じ行動をしていて。
直接的には接してないけど、
明らかに怪しいんじゃあないかと!
誰が?俺俺。
絶対怪しいもんねー。
近くにいて聞き耳も立ててるし、
ちょっと離れたところから優しい目で見守ってるし。
気持ち悪いかもしんない!!!
ああ気持ち悪い。
もう、いいや。
あたしゃひとりで「母の塔」を
まじまじ見てみることにするよ。
ふむふむこうなってるのね。
へ〜中はこうなってるのか。
「千と千尋の神隠し」の、
大根の神様みたいだね。
かわいいかも。
は〜裏はこんなふうにねぇ。
・・・ん?
何やら怪しいドア発見ーーーーーーー!!!!!!
なんじゃありゃ?



おかしくねっ?
しかもそのドアがある位置は、
地上からだいたい5メートルくらいの所かなあ。
どうやってあのドアを開け閉めするのか。
中には何があるのか。
すっっごい謎。
これもまた太郎マジックなんですね、先生きっと。
太郎さんは何を考えていたのでしょうか。
わたしが思うに、もしかしたらあのドアは、
「飾り」なんじゃないのかと。
いや、でももしかしたら「太陽の塔」みたいに、
中も作品になってて、作り込まれてて
ものすごい世界が繰り広げられてるかもしれない!!!
気になるわー。

「ほぼ日」のこの太郎さん企画が始まって、
今更彼のことが気になり出したよ。
気になる気になる!!!
芸術は爆発だ!
まるで野人の目を持った太郎さん。
こんにちわ。太郎さん。
んじゃ、また今度会いに来ますわ。



関係ないけど、美術館をお掃除していたおじさん。
さようならーまた今度〜!

要チェケラゥTAーRO!!!


★ゆーないとさんの遺伝子の巻・おわりです。
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2004-01-30-FRI

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