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ポジション・トークに
気をつけて。
武田徹さんに、
「報道」への考えを訊きました。

2 ディーバー・システム

こんにちは!

前回のこのページ、
たくさんの方に読んでいただいたようですね。

昨日は、
「アメリカがバグダッド中心部を占拠」
というニュースが溢れましたが、
もしかしたら、ここからあとにイラク方面から流れる
ニュース報道に、気をつけたほうがいいのかもしれません。

何がほんとうなのか?
どういう価値基準がそこにあるのか?

そんなことを、気にしている人にとって、
すこし、参考になる連載になると思いますよ。

今回も、前回にひきつづき、
プロローグ的な内容を、おとどけします。

・・・さて、あなたは、
「ディーバー・システム」という言葉を、ごぞんじですか?

「報道メディアが飛びつきやすいような、
 魅力的に構成された情報を、洪水のように提供すれば、
 メディアは、目前の取材や検討を加えることがなくなり、
 この『魅力的な情報』から、離れられなくなる・・・。
 そのように、情報の洪水で、情報の質を操作すること」


「ディーバー・システム」とは、
カンタンに言うと、そういうことになります。

あれもこれも、いっぺんに、
魅力的な情報がたくさんやって来た時、人は、
「それ以外にも、だいじな情報があるのかも?」
とは、あまり考えられないようでして。

人間のそんな習性を利用した、この情報操作の一戦術は、
大統領選や戦争報道で、よく利用されてきたというのが、
武田さんの近著『戦争報道』で、詳しく語られています。

武田さんが書いていた
この「ディーバー・システム」の話に影響を受け、
このたび新連載のこのコーナーは、
「すこしずつ」の量で、
ジワジワと連載をしたいと思います。

それは、一回に、情報をあふれさせすぎて、
どこに焦点をおいたらいいのかわからないという状態を
すこしでも、生まないようにするため、なんです。

あすの次回は、武田さんの発言が実際に登場します・・・。

「マスメディアへの不信感の現在と、
 インターネットをはじめとする、
 オルタナティブメディアに触れる時に、
 たぶん、気をつけたほうがいいこと」

を、おとどけする予定です。おたのしみに!


(つづく)

2003-04-08-TUE

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